Civil 3D | TIN サーフェスを作成後、面の数を減らす方法
はじめに
ジャンル: 🖥ソフトウェア
関連ソフト: Civil 3D
関連業務内容: モデリング, 開発
こんにちは。Malme技術部、大西です。
今回はCivil 3DでTIN サーフェスを作成後、面の数を減らす方法を解説致します。
自己紹介
スーパーゼネコンの設計部で土木構造物の設計を経験し、土木DXの可能性を求めて「土木をおもしろくする」Malmeへ転職。
技術部ではモデリング案件のPMとして複数のプロジェクトを完遂し、BIM/CIMの活用にも取り組んできました。
現在は開発部のPMとして、AIやメタバースなどの先端技術を取り入れながら、土木業界のアップデートに奮闘しています。
対象者
Civil 3Dでサーフェスを作成・編集する方
河川、道路関連の設計・施工にかかわる方
ツール紹介
- Civil3Dとは
Civil3Dは、Autodesk社が提供しているCADソフトの中で、より土木設計向けのソフトです。
主に道路、橋梁、土地造成、上下水道、鉄道、空港などの土木プロジェクトの設計、解析、施工管理を効率化するために使用されます。Civil3Dは、BIMの機能を土木分野に適用し、設計プロセス全体の連携と精度を向上させます。
Civil3Dの詳細についてはこちらの記事を読むと分かりやすいです。
手順
留意点
TIN サーフェスは、ソースとなっている各種データ (等高線、ブレークライン、ポイント等々) が持っている各頂点の座標データ (X,Y,Z 値) から三角面の生成が行われます。
その仕様上、残念ながら各ソースの座標を元に作成された TIN サーフェスで面の数を減らす方法はございません。
対処法としては、生成された TIN サーフェスを別のスタイルで表示する事で新たなソース データを作成して利用する方法が考えられます。
例として、以下に等高線の表示スタイルから再利用する方法をご案内します。
等高線の表示スタイルから再利用する方法
- 以下は 1m 間隔の等高線から作成された TIN サーフェスですが、[サーフェス プロパティ] ダイアログ ボックスの [統計情報] タブで [TIN] の項目を展開すると、面の数は 27109 個ある事が確認できます。
- 該当のサーフェスで [サーフェス プロパティ] ダイアログ ボックスを開き、[情報] タブで [サーフェス スタイル] を [〇〇〇-等高線@サーフェス] のスタイルに変更し、[OK] ボタンを押して [サーフェス プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます
- モデル空間上の TIN サーフェスに、等高線が表示されます。
- 画面上から TIN サーフェスを選択し、右クリックで表示されるメニューから [サーフェス スタイルを編集] を選択します。
- [サーフェス スタイル] ダイアログ ボックスが表示されましたら、[等高線] タブを選択し、[等高線間隔] プロパティを展開します。
- [主曲線間隔] プロパティの [値] を変更し、[適用] ボタンを押すと、TIN サーフェス上に表示されていた等高線の間隔が変更されますので、任意の値に変更し、[OK] ボタンを押して [サーフェス スタイル] ダイアログ ボックスを閉じます。
ここでは例として、5m に設定します。
- 画面上から等高線が表示された TIN サーフェスを選択し、EXPLODE (分解) コマンドで 2 度分解します。
1 度目の分解で [TIN サーフェス] オブジェクトから [ブロック参照] オブジェクトに分解され、2 度目の分解で [ブロック参照] オブジェクトから各等高線の標高を持った [ポリライン] オブジェクトおよび、境界線の [3D ポリライン] オブジェクトに分解されます。
- [ツールスペース] の [プロスペクター] タブから新規のサーフェスを作成し、ポリラインは [等高線] に、3D ポリラインは [ブレークライン] にそれぞれ追加します。
- 新たに作成された TIN サーフェスから [サーフェス プロパティ] ダイアログ ボックスを開き、 [統計情報] タブで [TIN] の項目を展開すると、面の数が 6732 個に減っている事が確認できます。
その他、TIN サーフェス上に任意の間隔で設定したグリッド上にポイントを作成し、ソースとして利用する方法もありますので、用途に合わせてご検討ください。
参考情報
Civil 3Dを活用し点群からTINサーフェスの作成事例の参考情報として、こちらも参照いただけますと幸いです。
https://bimcim-hub.com/civil3d-t-junction-guide/
ご参考になれば幸いです。
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