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プログラミングの英語コミュニティでよく見かける略語まとめ

2021/01/16に公開

プログラミングの世界では英語が共通言語です。込み入った情報を得ようとしたり、コミュニティに参加したり、質問したり、といった場合には英語で行う必要があります。

僕の場合は日常的に Deno の Discord サーバーをチェックしています。また、Rust の Discord もたまーにチェックしたり、質問したり、というように使っています。

GitHub の issue でのやりとりのように、リアルタイム性が低いコミュニケーションとは違い、Discord のようにチャットのやり取りになると、略語が頻繁に現れるようになります。チャットの特性上、ただでさえ素早い応答が求められるのに、未知の略語が現れると意味が分からず焦ってしまいます。

そこで、よく見る略語を例文とともにまとめてみようと思います。
(自分にとっての)新しい略語を見つけ次第、追記していきます。

IIRC

if I remember correctly または if I recall correctly の略。「記憶が正しければ…」という意味。覚えているか曖昧なときに使えて便利です。
なお、派生として IIUC というのもあります。こちらは if I understand correctly で「私の理解が正しければ」という意味です。

例文

IIRC, the feature is not supported yet.
記憶が正しければ、その機能はまだサポートされていないです。

BTW

by the way の略。これは比較的有名かもしれません。「ところで」という意味です。話題を変えたいときに使います。

例文

BTW did you look at the latest release of Deno? It's worth checking it.
ところで、Deno の最新リリースを見ましたか?チェックしてみる価値ありですよ。

SGTM

sounds good to me の略。有名な LGTM (looks good to me) の sound 版です。これは個人的な感覚ですが、LGTM はプログラムコードなど、目で見て読み取ったもの、あるいは誰かが作り出したものなどに対して使うのに対して、SGTM は誰かの発言、提案内容に対して「それいいね!」と言いたいときに使う印象があります。略さずに sounds good と書かれるほうが多いかも。

例文

SGTM! We will adopt your opinion then.
いいですね!では、あなたの意見を採用しましょう。

AFAIK

as far as I know の略。「自分の知ってる限りでは」という意味です。IIRC と同じく、記憶が定かでなかったり、ちょっと自信がないときなどに文頭につけておくことができて便利です。

例文

AFAIK Rust is one of the greatest programming languages of all.
自分の知る限り、Rustは最高のプログラミング言語の1つです。

tho

though の略です。「〜だけどね」のようなニュアンスです。日本の英語教育では、though は譲歩の接続詞 「〜だけれども」「〜にもかかわらず」として教えられると思いますが、口語的なコミュニケーションではむしろ文末につけて副詞として使われることが多い印象があります。

例文

Rust is one of the greatest programming languages of all. It's quite difficult to learn, tho.
Rustは最高のプログラミング言語の1つです。学習するのがけっこう難しいけどね。

altho

although の略です。tho と同じ感じですが、こちらは出現頻度は高くないかも?あと、though は副詞的に使われることが多いのに対し、although は接続詞として使われることが多い気がします。

例文

Altho that library is in early development, it looks really neat.
そのライブラリはまだ開発初期だけど、本当にすばらしいものっぽい。

IDK

I don't know の略です。これも BTW と同じく有名かも。

例文

IDK why you are opposed to the idea that much.
あなたがどうしてそんなにその考えに反対しているのか分かりません。

ATM

現金自動預け払い機のことではありません。at the moment の略です。「現在のところ」という意味です。
ちなみに for the moment だと「当面の間、さしあたり」というような意味になって、これも便利な表現です。

例文

We don't plan to have support for M1 Mac ATM.
現在のところ、M1 Macをサポートする予定はありません。

TBH

to be honest の略です。「ぶっちゃけ」「率直に言うと」という意味です。

例文

TBH I'm not a big fan of the new feature...
ぶっちゃけると、新しい機能がそれほど気に入っているわけではないんだよね…

IMO

in my opinion の略です。「私の考えでは」という意味です。自分の考えを述べたいときに I think を連発するのではなくて IMO も混ぜると自然に聞こえます(多分)。

例文

IMO we should build our new app with Rust rather than other languages.

私の考えでは、別の言語ではなく Rust を使って新しいアプリを作るべきだと思います。

IMAO

in my arrogant opinion の略です。arrogant は「傲慢な」という意味で、IMO に比べてちょっと言いにくいことをぶっちゃけるような場面で使われます。

例文

The brainf**k language looks extremely ugly IMAO lol
ぶっちゃけ俺的に、brainf**k言語ってめっちゃ醜いよね笑

IMHO

in my humble opinion の略です。humble は「謙遜した」「控えめな」という意味なので、「わたくしめの控えめな意見といたしましては…」みたいなニュアンスになると思います。丁寧に意見を表明したいときに使うと良さそうです。

例文

The logs output by the server are full of information, but too noisy IMHO.
サーバーから出力されるログは情報たっぷりですが、個人的には騒がしすぎるように思います。

WDYM

what do you mean の略です。「どういう意味ですか?」という表現で、相手の言っていることがよくわからないときに使えます。実際に使うときには What do you mean by XXX? というように by XXX をつけて、「XXXってどういう意味ですか?」と具体的に聞いたほうがいいかもしれません。
派生として、WDYT というのもよく使われます。what do you think、つまり「あなたはどう思う?」という意味です。

例文

WDYM by "SRV"? Does it stand for "service"?
"SRV" ってどういう意味ですか?"service"の略?

PTAL

please take a look の略です。「ちょっと見てください」という意味で、これは GitHub 上でもよく見かけます(レビューをお願いする文脈)。ただ LGTM ほど日本では使われていない印象があるので、取り上げました。

例文

@Bob PTAL?
ボブさん、ちょっと見てくれますか?

FWIW

for what it's worth の略です。何か情報を提示するときに、その情報が有益なものなのかどうかは分からない、といった感じです。日本語で「つまらないものですが…」というのに似てるかもしれません(?)

例文

FWIW I'm able to install it successfully with the option A enabled.
役立つ情報か分かりませんが、私はオプションAを有効にした状態でそれをインストールすることができました。

XD

略語ではなく、顔文字です。lol の顔文字版のようなものだと思います。
😆 ← これを90度左に傾けた状態です。

例文

省略

TBF

to be fair または to be frank の略。
前者は「公平に言えば」「あえて言えば」というような意味で、中立的な視点からの発言をするときに使われます。
後者は「ぶっちゃけ」の意味で、TBH と同じです。

例文

The framework is being considered as old fashioned, but TBF, it means we can find information about it easily online.
そのフレームワークは古臭いと思われているけど、公平を期すとすれば、ネット上で情報がかんたんに見つかるとも言えるよね。

RN

right now の略。「ちょうど今」という意味で、at the moment と置き換え可能だと思います(多分)。

例文

The service isn't working RN.
今、サービスがダウンしている。

ETA

estimated time of arrival の略。直訳すると「到着予定日」ですが、プログラミング的な文脈だと「リリース予定」のようなニュアンスで使われると思います。

例文

Alice: Any plan to stabilize the feature?
アリス:その機能が安定化される予定はありますか?

Bob: No ETA right now, but we're eagerly discussing it. Stay tuned.
ボブ:今のところ時期は決まっていませんが、熱心に議論をしているところです。お楽しみに。

OTOH

on the other hand の略。「他方では、〜〜」や「その反面、〜〜」など、直前の文章と逆の内容を切り出す際に使います。

例文

Dynamic programming languages are very easy to write short scripts. On the other hand, as it gets bigger, it tends to be less maintainable.
動的プログラミング言語は短いスクリプトを書くことが非常に容易です。その反面、大きくなると、メンテナンス性が悪くなりがちです。

おわり

以上、僕がよく見かける英語略語を例文とともに紹介しました。

なお、ここで大文字で紹介した略語は、小文字で使われることもあるのでご注意ください。というか、むしろチャットでは小文字のことのほうが多いかもしれないです。IMHOimho と文中で使われても、あ、これはあの略語だな、とすぐに気づくことができれば良いかなと思います。

各略語の細かいニュアンスなどは僕の推測が大いに含まれているので、もし明らかに間違っているものがあったらぜひご指摘ください!

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