Viva Connections の設定方法 (2023/8 update)
この記事の目的
ViVa Connections (Viva コネクション) は、プレビュー リリースされてから、現在 (2023/8)までの間にセットアップに関する手順も変わっているので、この記事では最新の手順に則って、セットアップを行っています。
参照する手順は、以下の公開情報の内容となります。
この公開情報の記載は詳細かつとてもわかりやすいですし、また、公開情報は必要な更新随時行われるので、これから設定する方はまずは公開情報を見て設定するのが間違いないと思います。
あくまでこの記事は、手順の全体像の把握と現在時点の手順の記録としてご確認いただけると嬉しいです。
セットアップの全体像
セットアップの全体像は、大きく分けると以下の 3 つに分かれます。
- Viva Connections エクスペリエンスの設定 (Microsoft 365 管理センター上の設定)
- ホーム サイトの設定 (ホーム サイト上の設定)
- Viva Connections アプリの有効化設定 (Teams 管理センターの設定)
それぞれの手順について確認していきます。
1. Viva Connections エクスペリエンスの設定 (Microsoft 365 管理センター上の設定)
Microsoft 365 管理センターから Viva Connections のエクスペリエンスを設定します。
従来は、SharePoint 管理センター上でホーム サイトの設定を行う必要がありましたが、2023 年 8 月現在では Microsoft 365 管理センター上で設定可能となりました。
以下は、作成の手順となります。
-
Microsoft 365 管理センターに Microsoft 365 全体管理者、または、SharePoint 管理者の権権限を持つユーザーにアクセスします。
-
[セットアップ] > [Microsoft Viva] を選択します。
-
[Viva Connections] > [Viva Connections エクスペリエンスの作成と管理] を選択します。
-
[新規作成] をクリックし、以下の選択肢が表示されます。
これは、Viva Connections をダッシュボードやフィード、リソース (リンク集) の機能に絞った新しいエクスペリエンスを作成するか、SharePoint ホーム サイトを設定の上利用する従来エクスペリエンスを作成するかの選択肢になります。
今回はホーム サイトを作成し、エクスペリエンスとして設定します。
-
ホーム サイトとするサイトの URL を指定し、エクスペリエンスの作成を設定します。
ここで指定できるのはコミュニケーション サイトのみです。
-
設定されたエクスペリエンスは、ドラフトの状態で作成されます。後述のホーム サイトの設定など必要な設定が完了した [エクスペリエンスを有効にする] にチェックを入れ、有効化します。
上記では、テキトーなコミュニケーション サイトをホーム サイトに設定しましたが、ホーム サイトは、ニュース サイトとして設定され、SharePoint ニュースの公式ソースとしてマークされるなどの特別な機能を持つコミュニケーション サイトとして機能します。そのため、本番の環境に適用する場合は、下記公開情報にあるような事前準備をもとに設定してください。
また、エクスペリエンスの [対象ユーザー] の設定について、この機能は、Viva Suite ライセンスがあり、複数の Viva Connections エクスペリエンスを作成する場合に主に利用する機能です。Viva Suite ライセンスが無い場合や単一のエクスペリエンスのみ利用する場合は、既定の "すべてのユーザー" のままで問題ありません。
2. ホーム サイトの設定 (ホーム サイト上の設定)
ホーム サイトの設定を行います。ホーム サイトは特別な機能をもつコミュニケーション サイトなのでそれらの機能を設定していきます。
以下は、ホーム サイトと通常のコミュニケーション サイトの設定メニューを比較したものです。以下では、このメニューに表示される機能の設定を行います。
1) グローバル ナビゲーションの設定
SharePoint では従来からグローバル ナビゲーションという用語・機能がありますが、この設定はSharePoint アプリ バーに表示されるナビゲーションの設定となります。
以下は、設定手順です。
-
設定を有効にし、表示するナビゲーションを設定します。
-
設定が反映されるとアプリ バーのホーム アイコン部分がスタート ページへのリンクからグローバル ナビゲーションに変更されます。
なお、反映には最大で 24 時間かかることがあるそうですが検証用の環境では、5 ~ 10 分程度で変更されました。あと、キャッシュも影響する可能性があるので、必要に応じて、ブラウザーのキャッシュクリアも試してみると効果があると思います。
グローバル ナビゲーションの設定の詳細については、以下の公開情報にまとまっています。
2) Viva コネクションのセットアップの設定
この設定は、Viva Connection の独自の機能である [ダッシュ ボード] の設定を行います。
ダッシュ ボードは、Teams 上のアプリ、サード パーティ製アプリ、サイトへのリンクなど閲覧者にとってアクセスが必要な情報のカードで構成します。
ダッシュボードのイメージ
以下は、設定手順です。
-
画面右上の歯車アイコンのメニューから [Viva コネクションのセットアップ] をクリックし、表示された画面から [ダッシュボードを表示] をクリックします。
-
ダッシュ ボード ページ(dashboard.aspx) が表示されてダッシュ ボードに設定するカードを配置することができます。いわゆる Web パーツの配置のように複数の種類のカードを組みわせて配置し設定を行うことができます。
ここで設定するダッシュボードは、モバイル アプリの Teams で、Viva Connections を表示した場合にダッシュボードタブに表示されます。
(https://learn.microsoft.com/ja-jp/viva/connections/set-up-admin-center より引用)
PC 上の Teams ではダッシュボードタブが無いのでサイトのトップ ページ上にダッシュボード Web パーツを配置することでページ上にダッシュボードを表示することができます。
ダッシュボードの詳細とダッシュボード Web パーツの詳細は、それぞれ以下の公開情報にまとまっています。
以上で、SharePoint 側の設定は終わりです。
他にもビデオ ニュース リンクの設定など Viva Connections 独自のサイト機能もあるので、色々深堀りできる点がありますね。
3. Viva Connections アプリの有効化設定 (Teams 管理センターの設定)
Viva Connections を Teams で使用するには、Teams 管理センターで、Viva Connections アプリを許可する必要があります。
アプリを許可して、アクセス許可の設定を行うことで Viva Connections を利用することができます。
以下、手順です。
-
Teams 管理センターの [アプリを管理] から Viva Connections を検索して存在していることを確認します。既定でアプリはブロックされていますがこの時点では許可の変更はしません。
-
[アクセス許可ポリシー] で、特定の Microsoft アプリを許可している場合、許可するアプリに Viva Connections も追加します。Microsoft アプリを "すべてのアプリを許可" しているポリシーの場合は、ポリシーの変更なく使用できるはずです。
-
[セットアップ ポリシー] では、必要に応じて、Viva Connections アプリをピン留めします。必須ではないですが多くのユーザーに利用してもらうため、ピン留めが強く推奨されています。
-
適切なアクセス許可やセットアップのポリシーが設定できたら、 [アプリを管理] から Viva Connections を検索しアプリを許可します。
Teams 管理センター上の Viva Connections の設定については、以下の公開情報にまとまっています。
設定完了後
設定が完了して、各ポリシーが反映されると Teams に Viva Connections のアイコンが表示され、アクセスするとホーム サイトが表示されます。
グローバル ナビゲーションも利用できます。
Viva Connections 上で検索を行うと通常の Teams の検索結果に加えて、Viva Connections の検索も表示されます。
クリックするとホーム サイトからの検索の結果が表示されます。
まとめ
上記の通り、Viva Connections を利用するにあたりすべての設定が GUI で簡単に設定できるようになっています。
Viva Connections は、Microsoft 365 における情報集約や情報発信のプラットフォームになると思いますので、多く活用される場面が増えるのではと個人的に期待しています。
Discussion