Appleが採用するらしい?グラスモーフィズム?Liquid Glass?について調べてみた【備忘録】
はじめに
2025年秋、AppleがiOSの大幅なUIリニューアルを行うというニュースを見かけました。
▶ iOS 26、Apple史上もっとも大胆な再設計か?(Gizmodo)
記事によると、Liquid Glass という新しいUIデザイン表現が本格的に導入されるとのこと。
最初は「あれ、グラスモーフィズムのことかな?」と思ったのですが、
よく調べてみると、似ているようで違う概念であることがわかりました。
ちょうど気になっていたテーマでもあったので、
この機会にグラスモーフィズムとLiquid Glassの違いについて軽く調べて、備忘録としてまとめておきます📝
グラスモーフィズムとは?
ざっくり言うと、**「ガラスのような質感をもつUIデザイン」**のことです。
背景がぼんやりと透けて見えることで、奥行きや重なりが表現され、
スタイリッシュかつ未来的な印象を与えることができます。
主な特徴
-
半透明+ぼかし(blur)
背景がうっすら透けて、柔らかく見える - 光の反射やハイライト
- レイヤー構造を強調する見た目
「Frosted Glass Effect(すりガラス効果)」と呼ばれることもあります。
macOSやiOSの一部UI、Windows 11などでも採用されており、近年人気の高いデザイン手法です。
どんな目的で使われる?
グラスモーフィズムは、視覚的な層の分離や雰囲気づくりに効果的で、以下のような目的で使われます。
- 情報の階層を分けたいとき(カードやモーダルなど)
- 背景とのコントラストを強調したいとき
- 高級感や未来感を演出したいとき
- 要素を“浮いて見せたい”とき
最近また注目されてる理由
グラスモーフィズムは数年前から使われていた表現ですが、
ここ最近になって再び注目が集まっているようです。
その理由として、次のような点が挙げられます。
-
ダークモードやモバイルUIとの相性が良い
光の反射や半透明の質感が暗い背景と組み合わさることで、
よりリッチで洗練された印象を与えられる -
空間・階層を直感的に整理できる
限られた画面の中で、要素を“浮かせる”ように見せたり
情報の重要度を自然に伝えたりするのに適している -
AppleやSaaS系サービスでの導入が増えてきた
視覚的なトレンドとして「高級感」や「未来感」が重視される中、
グラスモーフィズムが“選ばれるデザイン”になりつつある
Liquid Glassとは?
AppleがiOS 26をはじめとする新OS群(macOS、iPadOS、watchOS など)で導入すると発表したのが、新しいデザイン素材 「Liquid Glass」です。
一見すると、グラスモーフィズムのような半透明UIに見えますが、
その思想はより進化したものとなっています。
Liquid Glass の主な特徴
- 実世界のガラスの光学的特性と、Apple独自の**流動的な挙動(liquidity)**を融合
- 背景や環境(明るさ・コンテンツ)に合わせてダイナミックに変化
- ユーザー操作(ポインターやタップ)によってはじめて表示される
- UIが「情報を通す/遮る」「見せる/隠す」を自律的に制御する膜として機能
Liquid Glass は、
単なる装飾ではなく、知覚と意味の間に存在する“インタラクティブな膜”であり、
UI/UXの体験全体を再設計する大胆な試みとも言えます。
グラスモーフィズムとLiquid Glassの違い
観点 | グラスモーフィズム | Liquid Glass |
---|---|---|
デザインの目的 | 視覚的な美しさや奥行き感、近未来的な印象の演出 | ユーザーの知覚や意味の受け取り方を動的にコントロールする |
主なビジュアル効果 | 半透明+ぼかし(blur)、光の反射など、見た目にわかりやすい視覚効果 | 通常は透明だが、コンテキストや操作によって出現/消失する動的なインタラクション |
情報との関係性 | 情報の上にレイヤーとして重ねて“魅せる”役割 | 情報を“通す/遮る”という選択をUI側が環境に応じて行う |
UIの役割 | デザインの一部として視覚的に印象を高める | UIそのものがユーザーとの知覚的・意味的インターフェースになる |
採用例 | iOSの設定画面、macOSのウィンドウ背景、Microsoft Fluent Design など | iOS 26(予定)、macOS 26など、Appleの次世代OS全体に展開される新しいUI基盤 |
まとめ
今回、AppleがiOS 26で採用すると話題の「Liquid Glass」をきっかけに、
グラスモーフィズムとの違いを調べてみました。
✅ わかったこと
グラスモーフィズムは「見た目の美しさ・奥行き感」を演出する技法
Liquid Glassは「情報を通すか/遮るか」を制御する“知覚的な膜”という考え方
どちらも透明感をベースにしているが、UIに込められた意図がまったく違う
グラスモーフィズムが「視覚的な階層の整理」だとすれば、
Liquid Glassは「意味と知覚のインターフェースそのもの」なんだと感じました。
UIの見た目だけでなく、「どんな体験をつくるのか?」という視点で
デザインを見ていくのも面白いなと改めて思いました🧠
おわりに
今回の内容はあくまで個人の備忘録ですが、
AppleのUI設計に込められた考え方を知ることで、
ふだん使っているデザインやプロダクトへの視点が少し変わりました。
グラスモーフィズムやLiquid Glassのように、
“デザイン=見た目”だけでなく、
「どう感じさせたいか」「どんな意味を持たせたいか」
まで考えられたUIはやっぱり面白いですね。
今後もこうしたデザインの背景にある思想や技術を
ゆるく調べながら、自分の視野を広げていきたいと思います。
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