【ネットワーク基礎】スイッチについて
はじめに
ネットワークプロトコルや通信の流れを学習し、まとめていく中で、ルーターやLANに関連するワードで、スイッチとハブというワードを目にする機会が多いのですが、その役割がわかりませんでした。
しかし、このスイッチはLAN内でお互いの端末が通信を行なうために重要な役割を持っていることがわかりました。
そこで、今回はスイッチがネットワーク上においてどんな役割をしているのか、違いについても触れながらざっくりまとめていきたいと思います。
スイッチとは？
スイッチ（Network Switch）は、複数の機器（パソコンやプリンターなど）をLANでつないで、効率よくデータのやり取りを行なうための装置です。2つ以上の端末が相互に通信し、通信ネットワークを形成することを可能にします。
つまり、LAN内の通信はスイッチを経由して機器同士が通信しています。
家庭で使用するものについては、ルーターにスイッチが内蔵していることがほとんどです。
一般的に「スイッチ」と言うと、L2スイッチのことを指すことが多いです。ただし、厳密には「スイッチ」にはいくつかの種類があるので、文脈によって意味が異なることがあります。
・スイッチ: ネットワーク機器の総称。L2スイッチやL3スイッチなど、レイヤーに応じた種類がある
・L2スイッチ: データリンク層（Layer2）で動作。MACアドレスをもとにフレームを転送する
・L3スイッチ: ネットワーク層（Layer3）も扱える。IPアドレスをもとにルーティング機能も持つ
基本的な役割と機能
スイッチはそれぞれの機器のMACアドレス（機器固有のID）を記憶して、正確にデータを届ける「交通整理係」のような役割を持っています。
主な機能
MACアドレス学習（Learning）
フレームの送信元のMACアドレスと接続されているポートの対応を記録する機能。
これによって、どのポートにどの機器があるかをスイッチが把握します。
※ポート数とは、スイッチに挿すことができるLANケーブルの数（接続口の数）を指します。
フレーム転送とフィルタリング
必要なデータだけを宛先機器に送信し、それ以外には送らないことで通信を効率化します。
ブロードキャスト対応
宛先が不明な場合や、全機器に知らせる必要がある場合は、すべてのポートに送信します。
これをブロードキャストと呼びます。
VLAN（バーチャルLAN）※マネージドスイッチのみ
仮想的にネットワークをグループ分けできる機能。
セキュリティ強化やネットワーク構成の柔軟性に役立ちます。
フレーム転送の流れ
※ネットワークでは「フレーム」と呼ばれる単位でデータが送られます。
- フレーム受信：ある機器がデータを送信
- 送信元のMACアドレスを記録：スイッチは「このMACアドレスはこのポートにある」と学習
- 宛先MACアドレスを確認：データを送りたい相手のMACアドレスをチェック
・すでにMACアドレステーブルに登録されていればそのポートにだけ転送する
・MACアドレステーブルに登録されていなければ、すべてのポートに宛先があるか確認する（ブロードキャスト） - 正しいポートへ転送：該当する相手の機器にだけデータを送信（他には送らない）
この「学習と転送」の繰り返しにより、ネットワークの効率がどんどん良くなります。
まとめ
今回はネットワークにおけるスイッチについてまとめました。
次回は一緒に取り上げられることの多い、ハブについてまとめていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考・画像引用元URL
Discussion