【基本】【プロトコル】回線交換方式・パケット交換方式
はじめに
TCP/IPモデルにおいて、各層ヘッダやIPパケットなどのことをざっくり理解してきました。
ここで、そもそもデータを送る仕組みについて、ざっくりまとめていきます。
ここでは2種類のデータを送る方法、回線交換方式とパケット交換方式について見ていきます。
回線交換方式とは?
回線交換方式とは、通話やデータ通信のために通信回線を一時的に専用で確保する方法です。
電話回線が代表的な例で、通話が終わるまで同じ経路を使い続けます。
回線交換方式では、通信を始める前に、相手と自分の間に専用の回線を確保します。
確立された回線を使って、安定した通信を行なうことでデータの受け渡しを行ないます。
そのため、一度つながると、通信が途切れにくく、データの順番が乱れずに相手にデータを届けることができます。
そして、通信が終わると、回線を解放し、ほかの人が使えるようになるのが、この通信の特徴です。
回線交換方式では、通信の開始から終了まで専用の物理回線を占有することによりデータを安定的に相手に送ることはできますが、これにはたとえば、通話中何も話さない無言の時間が続いたとしても回線を占有し続けてしまい、同時接続ができないなど、資源を効率的に活用できていないという問題点があります。
そこで誕生したのが、パケット交換方式です。
パケット交換方式とは?
パケット交換方式とは、データを小さなかたまり(パケット)に分けて送る通信の方法です。
インターネットなどで使われており、同じ回線を同時に使用することができ、効率よくデータをやり取りできます。
この方式では、まず、送るデータを「パケット」と呼ばれる小さな単位に分けます。各パケットには「どこへ送るか」「順番は何番目か」などの情報が含まれています。
分けられたパケットは、それぞれ違うルートを通って送られることもあります。最適なルートを選ぶことで、混雑を避けられます。
バラバラに届いたパケットを、順番どおりに並べ直して元のデータに戻していくことで、最終的に相手にデータが届く仕組みとなっています。
このようにして、データをパケットという単位に分割して、相手にデータを送信することで、同一回線上で同時接続によるデータ通信が可能になります。
まとめ
今回は、データを送る仕組みについてまとめました。
使用している技術の課題を解決するために新たな手段が生まれるプロセスはとても面白いものがあります。私たちが現在使用しているものも、過去に課題になっていたものを解決するために生まれています。
今回、ほんの一部ですが、そういった点が垣間見えたと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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