Claude 4 のアップデート内容の要約 | SonnetとOpusの使い分けも
AI 開発で最高峰のコーディング性能を誇る Claude から、ついに Claude 4 がリリースされました!
前回の 3.7 リリースでもかなりの改善がされたので、メジャーバージョンの更新となるとどれほどの改善がされているのかめちゃくちゃ楽しみですね!
このアップデートでは、Opus と Sonnet の 2 つのモデルが大幅に進化しています。
本記事では、Claude 4 の進化したポイントと、Opus と Sonnet の具体的な使い分け方法についても詳しく解説します。
Claude 4 の主要アップデート内容
Claude 4 では、これまでのモデルを大幅に上回る性能向上が実現されています。特に注目すべきは、以下の 4 つの改良点です。
ツールの使用による思考の拡張
新しい Claude 4 では、ツールを使った思考プロセスが大幅に改善されました。複雑なタスクに対して、より深い分析と推論を行えるようになっています。
ツールの並列実行機能
従来は順次実行していたツールが、並列で実行できるようになりました。これにより、作業効率が大幅に向上し、より短時間で複雑なタスクを完了できます。
メモリ機能の改善
長時間のタスクにおいても、文脈を保持し続ける能力が向上しました。数時間にわたる連続作業でも、一貫したパフォーマンスを維持できます。
ショートカット行動の 65%削減
特に重要なのは、モデルがタスクを完了するためにショートカットや抜け穴を利用する行動が 65%も減少したことです。これにより、より信頼性の高い結果を期待できるようになりました。
SWE ベンチと Terminal ベンチでの圧倒的な成果
Claude 4 の性能を測る重要な指標として、2 つのベンチマークでの成績が挙げられます。
SWE ベンチ(Software Engineering Benchmark)とは
SWE ベンチは AI モデルのソフトウェアエンジニアリング能力を評価するベンチマークです。以下の特徴があります
- 12 の異なる Python ベースプロジェクトから 2,000 以上の実世界のプログラミング問題を使用
- 実際の GitHub イシューの解決能力を評価
- バグ修正、機能追加、リファクタリングなどの現実的なタスクを含む
そのSWEベンチにおける、Claude4の他のモデルとの違いは以下になります。
Terminal ベンチとは
Terminalベンチ は、AI エージェントがターミナルで複雑なタスクを完了する能力を評価するベンチマークです
- 手作りで人間が検証した 80 のタスクが含まれる
- 科学的ワークフロー、ネットワーク設定、ゲーム、データ分析、API 呼び出し、サイバーセキュリティなど多様な動作をカバー
- 各タスクには専用の Docker 環境とテストケースが付属
そのTerminalベンチにおける、Claude4の他のモデルとの違いは以下になります。
Claude Opus と Sonnet の特徴比較
Claude 4 では、Opus と Sonnet という 2 つのモデルが提供されており、それぞれ異なる強みを持っています。
Claude Opus 4 の特徴
Claude Opus 4 は、Anthropic の最も強力なモデルとして位置づけられています
- 世界最高のコーディングモデルとして評価
- 数時間にわたる長時間タスクに対応可能
- SWE ベンチで 72.5%、Terminal ベンチで 43.2%を達成
- 深い推論が必要な複雑な問題解決に特化
Claude Sonnet 4 の特徴
Claude Sonnet 4 は、効率性とパフォーマンスのバランスに優れたモデルです
- Claude Sonnet 3.7 からの大幅アップグレード
- SWE ベンチで 72.7%を達成(Opus 4 を上回る結果)
- より高速なレスポンスを実現
- コストが Opus 4 の 1/5という経済性
適用用途別の使い分け指針
Claude Opus 4 が適している場面
以下のような用途では、Claude Opus 4 の高い性能を活かすことができます
- 複雑で長時間の作業(数時間単位のタスク)
- 深い推論が必要な研究・分析
- 大規模なコードベースの理解と修正
- 自律的なエージェントワークフロー
- 科学的発見や高度な執筆作業
Claude Sonnet 4 が適している場面
一方、以下のような場面では、Claude Sonnet 4 の効率性が力を発揮します
- 日常的な業務での使用
- 高頻度・大量の処理が必要なタスク
- ターゲット指向のコードレビュー
- 検索と取得タスク
- CI/CD パイプライン管理
- バグトリアージや API 統合
選択の指針
用途に応じて以下の基準で選択することをおすすめします
- 深さ重視:Opus 4(複雑な問題解決、長時間の集中作業)
- 速度重視:Sonnet 4(日常業務、高頻度タスク)
- コスト重視:Sonnet 4(API コストが 1/5)
料金体系と利用プラン | Opus は Sonnet の 5 倍、無料プランでは使えない
Claude 4 の利用には、複数のプランが用意されており、用途に応じて選択できます。
Claude.ai ウェブサイトでの利用
無料プラン
- Claude Sonnet 4 へのアクセス
- 1 日約 20 メッセージの制限
- 基本的な画像・文書分析機能
Pro プラン($20/月)
- Claude Opus 4 と Sonnet 4 の両方にアクセス
- 無料プランの約 5 倍の使用量
- Projects や新機能への早期アクセス
- 優先アクセス(混雑時)
Max プラン(2025 年 4 月導入)
- $100/月:Pro プランの約 5 倍の使用量
- $200/月:Pro プランの約 20 倍の使用量
- 新機能への最優先アクセス
- パワーユーザー向け
API 料金(百万トークンあたり)
Claude Opus 4
- 入力:$15
- 出力:$75
Claude Sonnet 4
- 入力:$3
- 出力:$15
まとめ
Claude 4 リリースにより Claude はまた大幅な進化を遂げました。
Claude Opus 4は世界最高のコーディング性能を誇り、複雑で長時間のタスクに最適です。一方、Claude Sonnet 4は効率性とコストパフォーマンスに優れ、日常的な業務に適しています。
深い分析が必要な場合は Opus 4 を、日常的な作業や高頻度のタスクには Sonnet 4 を使用することで、コストを抑えながら最適なパフォーマンスを得ることができます。
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