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VSCode がオープンソースになることの狙いと影響
こんにちは!ぎーです。
2025 年 5 月 19 日、VSCode が AI 機能を含めて本格的にオープンソース化されるという発表がありました。比較的歴史ある VSCode が、なぜ今このタイミングで OSS 化を進めるのか?その狙いや、私たちにどんな影響があるのかを分かりやすくまとめました。
発表内容の詳細
2025 年 5 月 19 日、VSCode チームは「VSCode をオープンソース AI エディタにする」という大きな発表をしました。主な内容は以下の通りです。
- GitHub Copilot Chat 拡張機能のコードを MIT ライセンスでオープンソース化
- 関連コンポーネントを段階的に VSCode 本体へ統合
- テスト環境やプロンプトテストインフラもオープンソース化していく
この発表は、VSCode が「AI を中核に据えたオープンなエディタ」として進化することを意味しています。なお、GitHub Copilot のバックエンドサービスや言語モデル自体はクローズドソースのままですが、エディタ側の AI 機能は誰でも参照・改良できるようになります。
オープンソース化の狙い
VSCode が AI 機能を含めてオープンソース化する背景には、いくつかの明確な狙いがあります。
- 大規模言語モデルの進化:近年、AI モデルの性能が大幅に向上し、「秘伝のソース」的なプロンプト戦略の重要性が低下しました。これにより、AI 機能のコア部分を公開しても競争力を維持できると判断されています。
- UI/UX の標準化:AI との対話 UI がエディタ間で共通化されつつあり、コミュニティが UI/UX を改良できる安定した基盤を提供したいという意図があります。
- 拡張機能エコシステムの発展:オープンソース AI ツールや拡張機能の開発者が、Copilot Chat のソースコードにアクセスできることで、構築・デバッグ・テストが容易になります。
- 透明性の向上:AI エディタが収集するデータや動作の透明性を高め、ユーザーの信頼を得る狙いがあります。
- セキュリティ強化:OSS としての歴史を活かし、コミュニティからの問題報告や PR によってセキュリティ課題の早期発見・修正を促進します。
これらの狙いは、単なる「オープン化」ではなく、AI 時代のエディタとしての新しい価値創造を目指したものです。
何がどう変わるのか
今回のオープンソース化によって、VSCode や開発者コミュニティにはさまざまな変化がもたらされます。
- AI 機能が VSCode のコアに統合:今後は AI 機能が標準搭載され、拡張機能としてだけでなく、エディタ本体の一部として利用できるようになります。
- 透明性・セキュリティの向上:AI 機能の挙動やデータ収集の仕組みが明らかになり、安心して利用できる環境が整います。
- ユーザーの選択肢が拡大:組み込み AI 機能はコマンドパレットやメニューから簡単に無効化でき、従来通りの VSCode 体験も維持できます。
- API の拡充(拡張機能開発者向け):言語モデル API や ツール API など、他の AI 拡張機能向けの API も継続的に拡張されます。
まとめ
VSCode の AI 機能オープンソース化は、単なるコード公開ではなく、AI 時代のエディタとしての新しい価値創造を目指したものとのことです。
これにより、開発者はより自由に AI 機能を活用・改良できるようになり、エコシステム全体の進化も加速しそうですね!
以下に FAQ の公開もされているのでご参照ください。
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