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Rustとnextの使い分けかた
RustとNext.js(Reactベースのフレームワーク)は用途が大きく異なるので、それぞれの特性を理解した上で適材適所で使い分けるのが重要です。
Rustの特徴と用途
Rustはシステムプログラミング向けの低レイヤ言語で、高速・安全・並行性の高さが特徴です。
✅ Rustを使うべきケース
- パフォーマンスが重要なアプリケーション(例:ゲームエンジン、OS、データベース、ブロックチェーン)
- メモリ安全性が求められるシステム(例:組み込みシステム、リアルタイム処理)
- 並行処理が必要なアプリケーション(例:マルチスレッド処理、高速なWebサーバー)
-
CLIツールやバックエンドAPIサーバー(例:
Axum
やActix
を使ったWebサーバー) - WebAssembly(WASM)を使ったフロントエンドアプリケーション
Rustはサーバーサイドやシステムプログラミングに強いため、フロントエンド開発にはあまり向いていません。ただし、WASMを利用すればブラウザ上でRustのコードを実行することも可能です。
Next.jsの特徴と用途
Next.jsはReactをベースにしたWebフレームワークで、フロントエンドとバックエンドの両方を扱えますが、特にフロントエンド開発で優れています。
✅ Next.jsを使うべきケース
- SSR(サーバーサイドレンダリング)が必要なWebアプリケーション
- SSG(静的サイト生成)が必要なブログ・ドキュメントサイト
-
APIとフロントエンドを一体化したフルスタックアプリケーション(
App Router
のserver components
を活用) - SEOが重要なサイト(例:ECサイト、ブログ、企業サイト)
- フロントエンドの開発効率を重視したいプロジェクト
Next.jsはフロントエンドと簡単なバックエンドの構築に適しているため、Rustのような低レイヤな開発には向いていません。
RustとNext.jsの使い分け
RustとNext.jsは直接競合する技術ではなく、むしろ組み合わせて使うことができます。例えば、以下のような構成が考えられます。
① Rustでバックエンド + Next.jsでフロントエンド
- Rust(
Axum
やActix
)でAPIサーバーを構築 - Next.jsでフロントエンドを構築し、RustのAPIを叩く
この構成は、高パフォーマンスなバックエンドが必要な場合に適しています。
② Next.jsを中心にして、WASMでRustを活用
- Next.jsを通常のフロントエンドとして使う
- Rust(WebAssembly)で処理の一部を高速化(例:データ処理や画像処理)
この構成は、フロントエンドでRustのパフォーマンスを活かしたい場合に有効です。
結論
Rust | Next.js | |
---|---|---|
主な用途 | バックエンド・システム開発 | フロントエンド・Web開発 |
特徴 | 高速・メモリ安全・並行処理 | SSR/SSG・SEO・開発効率 |
適した場面 | 高性能API、CLIツール、OS、WASM | Webアプリ、ブログ、ECサイト |
組み合わせ例 | RustでAPI、Next.jsでフロント | Next.js + WASM(Rust) |
Rustはシステム寄り、Next.jsはフロント寄りなので、目的に応じて適切に使い分けましょう!
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