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リアル x ソフトウェアのプロダクト開発を推せる3つの理由

2022/12/17に公開

※ この記事はLuup Advent Calendarの17日目の記事です。

こんにちは。Luupでユーザーアプリのプロダクトマネージャー(PM)をしているIshidaです。

この記事では、LUUPという ”リアルとソフトウェアが融合した”プロダクト開発を通じて感じてきたことをお伝えできればと思います。

私自身は”ピュアな”ソフトウェアの開発運営をバックグラウンドに持っていて、リアルに存在するハードウェア等をコアにした体験の構築はLUUPが初めてです。日々、複雑さからくる難しさをヒリヒリと感じながら仕事に取り組んでいます。
そんな難しさの中にあるキラリと光るおもしろさを、PMの視点で3つご紹介いたします。

自社の宣伝のような内容にはなってしまいますが、興味をもってくださる人が1人でも増えてくれると嬉しいです。

(* Luupを企業名、LUUPをサービス名として分けて表記しています。)

こんな人に読んでもらえると嬉しい

  • toC/toBを問わずプロダクト開発に携わっている人
  • LUUPを1度でも使っていただいたことがある人
  • LUUPを街なかで見かけたことがある人

はじめに

LUUPの基本構成

カンタンにまとめると、LUUPは「車両」「ポート」「モバイルアプリ」の3点でプロダクト(体験)を構成しています。

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  • ユーザーが実際に触れる車両、車両を駐車するためのポートというリアルな存在
  • 車両とポートをデータとして扱い、「どのポートにどの車両がある」「このポートには何台分の返却枠が残っている」等をリアルタイムに管理すること
  • 車両・ポートのデータを土台に、モバイルアプリで「車両を借りる・返却地となるポートを予約する」「車両をポートへ返す」手続きを提供すること
  • 手続きをリアルのものとして届けるためのソフトウェア・IoT・ハードウェアの連携

それぞれが複合的に絡み合い、有形・無形のアセット同士がバトンを渡しながらひとつの体験を提供しています。

推せるLUUPの3つのおもしろさ

#1 利便性だけじゃない、情緒的な価値を提供するプロダクト

LUUPは”移動”に利便性をもたらすサービスのため、以下のような価値にユーザーの支持をいただいています。

  • 徒歩移動の代替

    • 歩くには遠い・タクシーに乗るほどではない微妙な距離を早く移動
    • 駅やバス停など、交通機関までの乗り継ぎをラクに
    • 登るのがツライ坂道でも疲れない
    • etc
  • 自転車などのモビリティを所有することの代替

    • 自身で車両を購入・メンテナンスをしなくてもいい
    • 駐輪できる場所を見つけなくてもいい・駐輪場を契約しなくていい
    • 午後から雨の日にマイ自転車は乗れないけど、LUUPであれば片道だけでも使える
    • etc

加えて、実際のユーザーの声を聞いてみると、”単なる移動ツール”以外の側面にも価値を感じてくださっていることがわかっています。

  • 風を心地よく感じながら移動できるので、通勤がドライブのように楽しくなった
  • 身近に使える路線が限られていたが、LUUPのおかげで行動範囲が広がった
  • 借りるマンションの立地の制約がゆるくなり、自分らしい生活を選べるようになった
  • etc

「移動時間が効率化されたこと」と「移動時間が楽しくなったこと」に加えて、「行動範囲が広がり生活の質が変わった」という価値まで少しずつ届けることができています。
「移動」というひとつのコア体験から、いわゆる
機能的価値・情緒的価値 + 自己表現(実現)価値にもアクセスできている状態
ではないかと考えており、手前味噌ながらLUUPにポテンシャルを感じるポイントです。

多くの人々の生活・行動様式を変えうる可能性があるプロダクトはなかなか生まれないと思っていますが、LUUPはそのチャレンジの切符を手にしているのではないかと考えています。

#2 ユーザーの顔が見えるプロダクト

プロダクト開発に関わる人であれば、「自分たちのサービスを使っている人を街で見かける」というのは、やりがいを感じるところであり、長く達成し続けたい目標のひとつではないでしょうか。

LUUPは街なかのポートで車両を借りるサービスのため、ユーザーが実際にアプリを使って車両を借りている様子を見かけることは少なくありません。

サービスリリース当初から展開している地域である東京の渋谷や中目黒近辺では、車両に乗ってライドしているシーンを、ありがたいことに毎日のように見かけることができます。

※ 余談ですが:私は関西出身のため、自分が慣れ親しんだ大阪や京都の街でLUUPが使われている光景を実際に目にして感動したことを今でも覚えています。

また、ライド中のユーザー以外にも

  • ポートに待機している車両
  • ポートを表すグリーンのテープ、ポートに置かれている看板

も、LUUPのプロダクトの一部として、街で見かける存在になっています。

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SNS・友人知人からの口コミ・広告媒体以外でもユーザー接点を持つことができるのは、リアルプロダクトならではのところで、プロダクトへの印象や理解浸透を構築する上で欠かせない要素です。

反対に、リアルのプロダクトではありますが、モバイルアプリが前提になっていることで、ユーザーからのフィードバックをソフトウェアを通じて吸い上げやすいという特徴もあります。
こちらはマーケティングに携わる人にとっても、おもしろみを感じられるところだと思います。

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Luupはまだまだ大きくない企業ですが、街なかにポートを設置していくことで「みんなが電車の中でAirPodsをつけている」「スタバのカップを持って道を歩いている」ような、自社のプロダクトが生活の中の"当たり前"として溶け込んでいる光景を局所的に作り出し・拡げていけることに、運営に長く携わっていくうえでのやりがいがあると思っています。

展開する街をじわじわと広げていくこと、さらには展開する都道府県を広げていくことも含めて、まだまだ多くのユーザーの手に届けられる伸びしろはワクワクする要素のひとつです。

#3 ダイナミックに移り変わるプロダクト

LUUPのプロダクトには、体験を左右するダイナミックに移り変わる要素があります。

運営としてコントロールが難しい要素として、
季節(気温の変化)や天候(晴れの気持ちいい日、雨で乗りづらい日)の影響があります。天気によって使われ方がガラっと変わるため、ユーザーデータの分析においては見落とさないようにしたい観点です。

加えてLUUPは電動キックボードと電動アシスト自転車の2種類の車両を提供していることから「シワをつくりたくないスーツを着ているとき・スカートを履いているときには電動キックボードに乗りたい」など、服装によっても判断軸のウェイトが変わりうることや、
「朝は交通量が多いが、夜は交通量が少ないので走りやすい道」など、時間帯によってもプロダクトが提供する体験が変わりえます。

これらは運営側でコントロールできない要素ではありますが、体験を左右するものの一部としてうまく付き合っていく必要があるポイントになっています。

反対に、意識的に変化をコントロールできる要素として

  • 街にポートを増やすこと
  • ポートに車両を置くこと

の大きく2つの供給のレバーがあります。

ポートが増えることによって、たとえば「自宅近くの2つのポートのうちどちらかには必ず車両があるようになり、毎日LUUPを使えるようになった」であったり、「前からあったポートに対して、道路を挟んで手前に新しいポートができたことで、職場の目の前で返せるようになった」などの体験の改善をもたらすことができます。

また、ポートが新しく生まれることによって「車両がどのポートに集まり、どのポートが埋まるか」という流動性にも変化を及ぼすことがあります。

LUUPは「それぞれのポートに車両があること」「ポートに返却枠があること」によってサービスの提供が成立するため、この変数をうまくマネジメントすることが安定したサービス運営において重要になっています。

この変数は「ユーザーの移動」によってもたらされる部分も大きく、運営側でポート・車両を増やすことだけではなく、ユーザー自身の行動を上手く促してあげることで最適な状態に近づけることができると考えています。

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ユーザーの行動を促進するコミュニケーションはアプリが主役になることが多く、マーケティングのキャンペーンや様々な機能・施策を通じて、試行錯誤をしている最中です。

「ポートを探す・車両を借りる・返す」というフローを洗練化させるだけでもやりがいがあると感じていますが、こちらもまた別の大きなテーマとしてトライできる魅力的な領域であり、ソフトウェア(アプリ)を通じて”リアルのユーザー行動”をどこまで変容させられることができるかにおもしろみを感じています。

さいごに

PMとしてLUUPのプロダクト開発に携わる面白さ・魅力について紹介させていただきました。
プロダクトを構成する要素が多いため、ひとつひとつをもっと磨き上げていくことで、サービス体験を様変わりさせる余地がまだまだあるのではないかと考えています。

一方で”インフラ”と呼べるレベルまでの事業に仕上げるためには、抜本的にサービスモデルを作り変えることや、運営オペレーションを再定義していくことも必要ではないかと議論を重ねている最中で、会社としてはまだまだチャレンジのフェーズが続いていきます。

Luupは"街じゅうを「駅前化」するインフラをつくる"というミッションを掲げています。

ユーザーの支持は勿論のこと、ポートオーナー、街に住む人、自治体や警察の方々にもご協力・ご意見をいただきながら、社会のインフラになるため全力で取り組んでいます。
Luup(LUUP)に少しでも興味を持ってくださったなら幸いです。ここまで読んでいただきありがとうございました!

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