Day.js で「〇〇分前」のような相対日時を扱う

2022/01/26に公開

はじめに

ソーシャルメディアなどではコンテンツの作成時間や更新時間が「〇〇分」や「〇〇分前」などのように表記されています。ソーシャルに限らず増えてきたようにも感じます。

タイムライン形式の UI を作っていて「〇〇分前」のような表示をしたいが、その言葉が分からない。例によって「Twitter とかで時間を表示している〇〇分前とかの『アレ』」を探すことに。言葉さえわかればわけないのですが、いかんせん「〇〇分前って表示するアレ」としか。。。
(前回の「アレ」 ⇒ GitHub とかでユーザー登録時の初期アイコンのアレ)

そんな話を一緒に開発している同僚に話したところ、いくつかのライブラリーを見つけてくれました。それらの要素としては「Relative Time」や「ago time」、つまり『相対時間』。やっと「アレ」を脱却できました。(ありがと!)

そのような相対日時の表記をするためのライブラリーがいくつもあったのですが、普段からよく使っている Day.js がデフォルトで対応していました。

Day.js で「〇〇分前」のような相対表記と、日本語での表記対応について Tips を紹介します。

解決したい課題

  • 時間が絶対表記で分かりにくい
  • 時間の相対表記の実装がたいへん

動作環境

本記事は以下の環境で動作を確認しています。

  • Node.js 16
  • Day.js 1.10.7
  • TypeScript: 4.5
  • Ubuntu 18.04 LTS (WSL1)

Day.js の RelativeTime plugin

公式の RelativeTime プラグインを使うことで簡単に実装できます。
https://day.js.org/docs/en/plugin/relative-time

現在時刻からの相対時間を取得するシンプルなコード例です。

TypeScript
import dayjs, { extend } from 'dayjs';
import relativeTime from 'dayjs/plugin/relativeTime';

extend(relativeTime);

dayjs().fromNow();

相対時間を扱うプラグイン relativeTime をインポートします。
extend(relativeTime); で dayjs がプラグインを使えるように登録します。

あとは相対時間を扱いたい日時の dayjs インスタンスに対して .fromNow() を呼び出します。
(ここでは dayjs()、現在日時なので実質的な相対時間はわずか、a few seconds ago ですが)

その他の RelativeTime API

現在との相対時間の他に、以下の API が提供されています。

現在日時からの相対日時を返す

.fromNow(withoutSuffix?: boolean)

先のコード例に上げた現在時刻からの相対日時を返します。
引数 withoutSuffix は、返す文字列の末尾「ago」を消す場合は true で、デフォルト false。

実行例
> dayjs('2000/01/01').fromNow();
'22 years ago'

> dayjs('2000/01/01').fromNow(true);
'22 years'

指定日時からの相対日時を返す

.from(compared: Dayjs, withoutSuffix?: boolean)

第一引数で指定した日時からの相対日時を返します。

実行例
> dayjs('2000/01/01').from('2022/01/01');
'22 years ago'

現在日時への相対時間を返す

.toNow(withoutSuffix?: boolean)

表現が「ago」から「in」に変わります。
日本語だと「〇〇分前」が「〇〇分後」のように「後」の表記になります。

引数 withoutSuffix は、返す文字列の「in」を消す場合は true で、デフォルト false。

実行例
> dayjs('2000/01/01').toNow();
'in 22 years'

> dayjs('2000/01/01').toNow(true);
'22 years'

指定日時への相対時間を返す

.to(compared: Dayjs, withoutSuffix?: boolean)

第一引数で指定した日時への相対日時を返します。

実行例
> dayjs('2000/01/01').toNow('2022/01/01');
'22 years'

日本語の表記

Day.js の i18n に対応しているため、通常の日本語対応で表記が変わります。

TypeScript
import 'dayjs/locale/ja';
import dayjs, { locale, extend } from 'dayjs';
import relativeTime from 'dayjs/plugin/relativeTime';

locale('ja');
extend(relativeTime);

dayjs().fromNow();
実行例
> dayjs('2000/01/01').fromNow();
'22年前'

まとめ

Day.js を使うことで、簡単に相対時間の表記が扱えます。
そして Day.js が i18n 対応しているため、相対表記も設定に合わせて表記言語が変わります。

意外と身近なライブラリーでサポートしてくれていたんですね。助かります。

関連する記事

https://zenn.dev/lulzneko/articles/handles-duration-datetime-in-dayjs

参考サイト

GitHubで編集を提案

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