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新卒エンジニアがRubyKaigi 2025に参加してきた

に公開

はじめに

初めまして😀
2025年4月にLRM株式会社の開発チームにジョインしたアアツです!
2024年9月から内定者アルバイトとしてお世話になっており、今年の4月に正式に入社しました。
これからどんどん記事を書いていくので、よろしくお願いします🙏

4月のビッグイベントといえば、2025年の4/16(水)~4/18(金)に愛媛県松山市で開催されたRubyKaigi 2025!
私はまだRubyを触って半年足らずですが、「Rubyをもっと知りたい、もっと楽しみたい」
そんな思いから、このRubyKaigi 2025に参加しました。

今回は、記念すべき初投稿として、RubyKaigi 2025に参加した感想を書いていきたいと思います👏👏👏

RubyKaigiとは

RubyKaigiは、Rubyに関わる世界中のエンジニアや有識者が集まり、Rubyの現在・未来について語り合う国内最大級のRubyカンファレンスです。
毎年、日本各地で開催されており、Matzさん(Rubyの生みの親)による基調講演をはじめ、最新の技術動向や実践的なセッションが多数行われます。

Rubyの開発者やコミッター、Gemのメンテナーたちとも交流できる貴重な機会であり、「Rubyがもっと好きになる場所」でもあります🙌

1日目 4/16 (水)

当日の朝8時、成田空港発の飛行機に乗り約2時間ほどで会場まで到着しました✈️

会場についてまず目に入ったのは、入り口に掲げられたのれん。
ワクワク感が一気に高まりました📸

会場の中に入ると、広々としたブースエリアが広がっていて、多くの企業やコミュニティが展示をしていました。

2日目にスタンプラリーの企画が予定されていたため、1日目は会場の雰囲気を楽しみつつ、ブースは軽くみて回る程度にしました👀

トークセッション

私が参加したセッションは、下記の通りです。

気になったセッションを1つ紹介していきます。

State of Namespace

事前に2024年のNamespaceに関するセッションを見ていたため、個人的にこれがRubyKaigi 2025の一番の楽しみでした。

まず、Namespaceというのはアプリケーションやライブラリを隔離された空間に閉じ込めるための仕組みです。Namespaceを用意することによって、名前、定義、versionの衝突を避けることができます。

Namespaceにおける重要な3つの特性は以下の通りです。

  1. アプリケーションで行われた変更をNamespaceの中に閉じ込め、他のNamespaceからは見えないようにすること
  2. Namespaceの中で定義されたメソッドを外側から呼び出せること
  3. メソッドを呼び出した時に、Namespace内で行われた定義に基づいて動作すること

また、Namespaceはon read(読み込み時)に適用されるため、ライブラリやアプリケーションを読み込む際に、どのNamespaceの中でロードするかを指定できます。そのため、既存のライブラリコードも変更なしで、そのまま利用することが可能です。

2024年の段階では、概要のみで具体的な実装がなく、「今後を楽しみにしていてください。」という感じでセッションが終わっていました。今回のセッションで続きが話される可能性が高く、非常に楽しみにしていました😆

今回のセッションでは、昨年気づくことができなかった問題や新たな問題に直面していました。新しい機能を入れると、既存の色々な機能と衝突してしまうとのこと。また、Ruby自体のアップデートも入ったので、「Rubyで大改造が行われると、開発ブランチが死ぬ…」とTagomoriさんは嘆いていました🥲
Namespaceをいち早くmergeしたいらしく、環境変数が有効になったときだけNamespaceが使えるようになるとのことです。

NamespaceがRubyに搭載されることで、より大規模なプロジェクトの開発がしやすくなり、Rubyがさらにモダンな言語に進化していく流れを強く感じました。セッションを通して、今後のアップデートがますます楽しみになりました。

また、3日目のMatzさんのKeynoteではNamespaceに関する嬉しい発表もありました!(後述)
今後のNamespaceの動きがとても楽しみです😃


全てのセッションについての感想を書きたいところですが、長くなってしまうので今回は割愛します!
気になるセッションがあれば感想を追記したいと思うので、コメントしていただけると嬉しいです🙌

ブレークタイム

会場では食堂が営業していて、そこで愛媛県産の真鯛ラーメンを食べました😋

鯛がぷりぷりでとても美味しかったです!

会場でTシャツやノベルティを配っていたため受け取ってきました🙌

RubyKaigi限定のTシャツとハンカチ
一緒に参加したチームのメンバーと記念写真📸

1日目はこんな感じで終わりました。
初めてのRubyKaigiでしたが、事前勉強をしていたおかげで、なんとかついていくことができました🥹
わからない部分もたくさんあったので、事後勉強が捗りそうです🧑‍💻

2日目 4/17 (木)

2日目が始まりました。
いよいよスタンプラリーの開催です。約50個のブースがあるので、全てまわれるように頑張りたいところです💪

トークセッション

私が参加したセッションは下記の通りです。

2日目のセッションは難しい内容が多く、ついていくのがとても大変でした,,,
LT(Lightning Talks)はRubyKaigiの恒例らしく、トーク終了時のドラの音を聞くことができました😀

「ドラってなに!?」

,,,と思うかもしれません。(実は私もそうでした😅)

実は、昔は中華鍋を叩いてトーク終了を知らせていたそうです。しかし、叩くたびに汚れが落ちて「汚い」と感じたことがきっかけで、やがてドラに変わっていったとのことです😆

2日目はブースまわりについてまとめたいと思います!
セッションの内容や感想について、気になることがあればコメントしていただけると嬉しいです🙇‍♂️

ブースまわり

クイズやゲーム、VTuberの体験ができるブースなどがありました。
各社のブースではタンブラーや救急箱など、様々なノベルティを配っていて、帰ることには両手が塞がるほどでした😃

タイミーさん

エラーを引き起こすコードを当てるというクイズがありました。比較的簡単で、自分にもすぐわかる内容でした!!嬉しい!😆
コードの動きを論理的に読み解いて正解にたどり着く過程がまるで謎解きのようで、頭を使う面白さを存分に味わうことができました😆

Rubyのコードに関するクイズを行っていました

MOVさん

キャラクターを操作し、敵を倒していくという一見単純なゲームに見えますが、想像以上に難しく、途中でゲームオーバーになってしまいました😇

Rubyのコードで作られたゲームをプレイ👾

GMO INTERNET GROUPさん

VTuberの体験ができました。
配信者の裏側を知ることができ、とても貴重な経験になりました😃

VTuberの体験をしてきました

ANDPADさん

蛇口からオレンジジュースが出るという、夢のような体験もできました🍊

各ブースでは、スタンプラリーを行っていました。
スタンプを35個集めると、限定バッジを受け取ることができます。

無事に全てのスタンプを受け取ることができました🥳

限定のバッジは3種類あり、その中からひとつ選ぶ形でした。

私は1番左のバッジを受け取りました🏅

これで私もRubyistに😎

ブレークタイム

会場の2階には臨時の書店がOPENしていました。

一般の店頭ではまだ手に入らない先行販売のものなどが並んでおり、どれも非常に魅力的でした😳

私は今「質の良いプルリク」について勉強しており、店員さんに悩みを打ち明けたところ、「ぴったりの本がある!」と本を紹介していただいました。
※「質の良いプルリク」についても今後記事にできればと思います。

レビュワーだけでなく、レビュイーにも役に立つ本とのこと。

せっかくの機会なので、紹介していただいた本を購入しました💸


2日目はこんな感じで終わりました。
楽しいセッションに加え、限定バッチや本を手に入れることができたので大満足の1日でした😆

3日目 4/18 (金)

いよいよRubyKaigi最終日です。
ラストには、Rubyの生みの親であるMatzさんのKeynoteがあるのでとても楽しみです😊

トークセッション

私が参加したセッションは下記の通りです。

3日目は、MatzさんのKeynoteについてまとめていきたいと思います!

Matz Keynote

まず、MatzさんのKeynoteの前に、2社から会社紹介が行われました。
調べてみると、最高ランクのスポンサーになると、MatzさんのKeynote直前にPRとして登壇できるそうです。
将来的には最高ランクのスポンサーになれるように精進していきたいと思います💪

いよいよMatzさんのセッションがスタート!!

テーマは
Programming Language for AI age」。
AI時代におけるプログラミング言語の在り方について語られました。

Matzさんは、「何をAIに任せ、何を人間が担うのか」を今こそ改めて考えるべきだと提唱していました。
未来のプログラミング言語は、簡潔さ・表現力・拡張性を備える必要があるとも。
そして、そのような言語として思い浮かぶもの──それが、Rubyだというわけです。

現在、Rubyを書くプログラマーはJavaScriptなどと比べてまだ少なく、その影響で生成AIが学習できる質の高いRubyコードも限られています。そのため、AIが出力するRubyコードの精度は、他の言語に比べてやや劣る傾向があります。
こうした状況を改善するために、AIにより良いRubyコードを学習させる取り組みが始まっているそうです。
Rubyを書くエンジニアの生産性を高められるようツールの改善に力を入れ、生成AIとうまく付き合いながら、Rubyコミュニティ全体をもっと盛り上げていきたいとのことでした。

Rubyは短期的な観点(たとえば処理速度など)では、他の言語にまだ勝てない部分もあるとのこと。
しかし、Rubyの本質的な特性が良い方向に作用すれば、まだまだ可能性は広がっていると力強く語っていました。

そして最後に、
Rubyは、とにかく“楽しい”をテーマに作った言語。だからこそ、楽しんでプログラミングしてほしい。
という温かいメッセージで締めくくられました。

例年通りであれば、7月頃にYouTubeにKeynoteの動画がアップされる予定です。
気になる方はぜひチェックしてみてください!

最後に、衝撃の発表が

なんと、2025年のクリスマスに「Ruby 4.0」がリリースされる...かも?とのこと。
しかも、このRuby 4.0にはNamespaceが搭載されるそうです。(多分)
注目していたセッションだったので、これを聞いた時は大興奮でした👏👏👏

エイプリルフールの投稿が現実になる日は来るのでしょうか😆

2025/4/1にMatzさんがXで投稿したポスト
今後の流れにも注目していきたいですね🙌

ブレークタイム

今日は、昨日購入した本のサイン会が開催されていました。
著者の皆さまとお話を楽しみながら、自分の名前入りでサインをいただきました!

人生初のサイン会だったのでとても緊張しましたが、貴重な体験ができてよかったです😆


RubyKaigi中、会場の外にはキッチンカーが来ていたのでお昼ご飯はそこで食べました。
一番気になっていたのはジビエカレー。
大行列ができていましたが、せっかくなので並ぶことに。

20分ほど待ってようやく順番が来たとき、
「はいどうぞ〜。お待たせしました!」
と言いながら店員さんが笑顔でジビエカレーを渡してくれました。

「ありがとうございます!」
とお礼を言ってカレーを受け取り、列から抜けた後にふと気がつきました。

あれ、お金は???

なんとキッチンカーの商品は全て無料だったのです。
「初日からここで食べておけば良かったなぁ...」と少し後悔しながら、ジビエカレーを頬張りました😋

さいごに

RubyKaigiは初めての参加だったのですが、とても楽しむことができました。
ただ、ひとつ感じたのは「事前勉強は必須」ということ。
事前知識がないと、セッションの内容についていけず、少し置いてけぼり感がありました😇

毎年「RubyKaigi事前勉強会」のようなイベントも開催されていますし、YouTubeで過去のセッションを見ることもできます。
次回はしっかり準備して、もっと深く楽しめるようにしたいです💪

改めてRubyコミッターの皆さま、Gemの作成・メンテナンスをしてくださる皆さま、そして何よりRubyを生み出してくださったMatzさん、本当にありがとうございます。
素敵な出会いと学びの機会に、心から感謝をしています🙇‍♂️
いつか、自分もRubyコミュニティに貢献できるように精進していきたいと思います。

おまけ

クローズセッションでは毎年恒例となっている次回開催地の発表が行われました。
飛行機の時間が迫っていたので見ることはできませんでしたが、X(旧Twitter)で情報を確認しました。

次回の開催地は...

RubyKaigi終了後にXで投稿されたポスト
「北海道」だそうです!!
楽しみですね〜、絶対行きたい😆


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
今後ともたくさん記事を書いていきますので、改めてよろしくお願いします!

何か気になるところや質問などがありましたら、お気軽にコメントいただけると嬉しいです🙏

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