【強化学習】PPOアルゴリズムの報酬設定
最近UnityでML-Agentsを触っています。ML-AgentsはデフォルトでPPO(Proximal Policy Optimization)アルゴリズムが使用されており、その報酬設定はどのようにしたら良いのか気になったので調べてみました。難しい数式や用語なしにまとめます。
報酬設定の重要性
強化学習において、報酬設定はエージェントの学習を成功させるために重要な要素です。
PPOアルゴリズムは、エージェントの行動価値関数を推定するために、過去の経験に基づいて行動の価値を更新します。報酬は、この価値更新における重要な指標となります。
適切な報酬設定は、エージェントが以下のことを学習するのに役立ちます。
- 環境における望ましい行動
- 異なる行動の価値
- 長期的な目標達成
報酬設定のガイドライン
PPOアルゴリズムの報酬設定において、以下のガイドラインを考慮する必要があります。
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報酬の範囲を明確にする
報酬は正の値を設定し、エージェントにとって望ましい行動を促進します。負の報酬は慎重に使用し、エージェントの学習を阻害しないようにします。一般的には、報酬の範囲は0から1の間に設定します。 -
報酬のスケールを調整する
報酬のスケールが大きすぎると、エージェントの学習に時間がかかってしまう可能性があります。報酬のスケールが小さすぎると、エージェントが学習できない可能性があります。エージェントの学習状況を見ながら、報酬のスケールを調整する必要があります。 -
報酬の頻度を調整する
報酬が頻繁に与えられると、エージェントが局所解に陥る可能性があります。報酬は、エージェントが重要な行動をとったときのみ与えるようにします。 -
報酬のタイミングを調整する
報酬が行動から遅れて与えられると、エージェントがどの行動が報酬につながったのかを学習しにくくなります。報酬は、可能な限り行動に近いタイミングで与えるようにします。
参考
・Spinning Up in Deep RL: PPO: https://spinningup.openai.com/en/latest/algorithms/ppo.html
・Proximal Policy Optimization Algorithms: https://arxiv.org/abs/1707.06347
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