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Microsoft PowerToysを試してみた

2021/11/27に公開

2021年11月27日時点のWindows10での情報です。
Microsoft PowerToys v0.49.1

PowerToysとは

Microsoft PowerToysとは、Windowsの使い勝手が向上する、Microsogt製のユーティリティパックです。
個人的にColorPicker、FancyZones、PowerToys Run がお気に入りです。

PowerToysのインストール

インストールは Microsoft PowerToys のサイトより、「PowerToysをインストールする」ボタンをクリックします。

GitHubのサイトに移動しますので、exeをダウンロードします。
ダウンロードしたexeを実行し、インストーラーに従ってインストールするだけです。

PowerToysの11個のユーティリティ

1. PowerToys Awake


PowerToys Awake
Windows本体の「電源とスリープ」設定は変更せずに、一時的にWindowsがスリープ状態に入らないようにするユーティリティです。

バックアップ中などの時間がかかる処理や、プレゼン中、動画視聴中などでスリープモードに入らないようにできます。

使い方

タスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「Awake」を選択します。

「Awakeを有効にする」をONにすると、タスクトレイに「PowerToys Awake」アイコンが表示され、手軽に設定を変更できるようになります。

動作の種類は3種類

  • 選択した電源プランをを引き続き使用する
    Windows本体の「電源とスリープ」設定を引き継ぎます。
  • 無期限に起動したままにする
    Windows本体の「電源とスリープ」の設定を無視し、起動したままにします。
  • 一時的に起動したままにする
    指定した時間は省電力状態にならず、起動したままにします。

    「一時的に起動したままにする」を選択すると、起動したままにする時間を指定できます。

画面をオンにしたままにするをオンにすると、Awake動作中はつねにディスプレイがオンになります。
オフに設定すると、PCは動作中のままディスプレイだけがオフになり、電力消費を抑えられます。

2. ColorPicker


ColorPicker
起動ショートカット: Windows+Shift+C

ショートカットキーで機能を開始すると、画面上のすべての要素のカラー情報をマウスホバーで取得できます。
マウスホイールを上にスクロールすることで、マウスポインターがある領域が拡大されて、細かい箇所のカラー情報も採取できます。
また、採取したカラー情報は20色までキープでき、色を調整したりできます。

使い方

ショートカット「Windows+Shift+C」で起動します。
マウスホバーでカラーピッカーが表示されます。
マウスホイールを上にスクロールすることで、マウスポインターがある領域が拡大されて、細かい箇所のカラー情報も採取できます。
demo

クリックするとエディタが開きます。
エディタでは選択した色が最大20色まで表示されます。
選択した色を微調整したりすることができます。
demo

カラーピッカーやエディタはEscキーで終了します。


ColorPickerの設定はタスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「ColorPicker」を選択します。

3. FancyZones


FancyZones
ウィンドウを効率的なレイアウトに配置できます。

Shiftキーを押しながらウィンドウをドラッグすると、そのウィンドウをレイアウト内のゾーンに配置します。

ショートカット「Windows+Shift+@」でレイアウトエディタが起動し、作業中でもすぐに好みのレイアウトに変更できます。

使い方

「レイアウトエディターの起動」から各モニターのレイアウトを選択します。

レイアウトエディタでは、テンプレートのほかに、自分好みのカスタムレイアウトも作成できます。

レイアウトエディタ

「アクティブ化のショートカット」は、画面上でなにか作業しているときに、ここで設定したショートカットキーを実行するとレイアウトエディタが起動し、作業中でもすぐにレイアウト変更ができます。

「Launch editor on the display」は、レイアウトエディタの起動場所を設定できます。

ゾーンの動作
ウィンドウをゾーンに設定する動作を設定したり、ゾーンの色などを設定することができます。
「ドラッグ中にShiftキーを長押ししてゾーンをアクティブにする」は、画面上でShftキーを押しながらウィンドウをドラッグすることで、ウィンドウをレイアウトのゾーンに配置することができるようになります。

ウィンドウの動作
ここではレイアウトのゾーンに対して、ウィンドウの動作を設定します。
レイアウトを変更したときに、自動でゾーンに配置したいので「ゾーンレイアウトの変更時に、ゾーンに割り当てられ・・・」をチェックONにしています。

「Windows + 矢印」キーでゾーン内に配置されたウィンドウを移動できるようにしています。

その他の設定

4. File Explorer add-ons


File Explorer

ファイルエクスプローラーで、SVGファイル、Markdownファイル、PDFファイルをプレビュー表示できるようにしてくれます。

また SVGファイル、PDFファイルをサムネイル表示できるようにしてくれます。

※2021年11月25日時点でWindows10では
PDFファイルのプレビュー表示とサムネイル表示はできませんでした。

使い方

File Explorer add-onsは、PowerToysを管理者モードで実行する必要があります。

PowerToysを管理者モードで実行するには
PowerToysを起動し全般タブの管理者モードで「PowerToysを管理者として再起動」をクリックします。

タスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「File Explorer add-ons」を選択します。
設定はすべてONにしています。

以下の画像のように、

  1. SVGファイルのサムネイル画像が表示されています。
  2. MarkDownファイルのプレビューが表示されています。



    サムネイル画像を表示するには、フォルダオプションで「常にアイコンを表示し、縮小版は表示しない」をチェックOFFにします。

    プレビュー表示は、「表示」タブの「プレビューウィンドウ」を選択します。

5. Image Resizer


Image Resizer

ファイルエクスプローラで複数の画像選択し、画像のサイズを変更することができます。
画像のサイズは設定画面で前もって定義しておいたサイズに変更したり、サイズを指定して変更することができます。

使い方

デモ
demo

複数の画像を選択し、右クリックメニューより「画像のサイズ変更」を選択すると、Image Resizerエディタが起動します。

Image Resizeエディタでは、設定画面で前もって定義しておいたサイズに変更したり、サイズを指定して変更することができます。



Image Resizeの設定は、Image Resizeエディタの左下の歯車アイコンをクリックするか、タスクトレイの「PowerToys」から設定画面を起動します。

6. Keyboard Manager


Keyboard Manager
キーボードのキーやショートカットキーを自分の使いやすいように再設定できます。

使い方

タスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「Keyboard Manager」を選択します。

たとえば「A」キーを押したとき、「Ctrl + C」 として動作させるように設定することができます。

たとえば Edgeでのみ、「Ctrl + C」を押したとき、「Alt」として動作させるように設定することができます。ターゲットアプリを指定しないければ、グローバル設定になります。

7. Mouse utilities


Mouse utilities

Ctrlキーを2回押すことで、マウスカーソルの位置にスポットライトを当ててくれます。

今までも「Ctrlキーを押すとポインターの位置を表示する」機能はがありましたが、美しさが違います。

使い方

デモ
demo

タスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「Mouse utilities」を選択します。

機能が被るので、従来のポインターを探す機能は、OFFにしました。
従来の機能をOFFにするには、コントロールパネルから「マウス」を選択します。
マウスのプロパティエディタより「ポインターオプションタブ」の「Ctrlキーを押すとポインターの位置を表示する」をOFFにします。

8. PowerRename


PowerRename

ファイルエクスプローラーで複数のファイルやフォルダ選択し、右クリックメニューからファイル名や拡張子などをまとめて変更できます。

使い方

デモ
demo

ファイルエクスプローラーで複数ファイルを選択するか、変更したいファイルがあるフォルダを選択します。
右クリックメニューから「PowerRename」をクリックするとPowerRenameエディタが起動します。

  1. Seach for
    検索する文字列を入力します。
  2. Use regular expressions
    チェックONで、正規表現を使用して検索できます。
  3. Match all occurences
    チェックONで、検索文字列と一致するものが複数箇所ある場合、すべてを置換します。
    チェックOFFで、最初に一致した箇所だけを置換します。
  4. Case sensitive
    大文字・小文字を区別します。
  5. Rplace with
    置換する文字列を入力します。
  6. Apply to
  • Filename + extension : ファイル名と拡張子を検索対象にします。
  • Filename only:ファイル名のみを検索対象にします。
  • Extension only:拡張子のみを検索対象にします。
  • Include filesアイコン
    選択すると検索対象にファイルを含めます。(デフォルトは選択状態)
  • Include foldersアイコン
    選択すると検索対象にフォルダを含めます。(デフォルトは選択状態)
  • Include subfoldersアイコン
    選択すると検索対象にサブフォルダも含めます。(デフォルトは選択状態)
  1. TextFormatting
  • lowercase(aaアイコン)
    ファイル名フォルダ名を小文字にします。
  • UPPERCASE(AAアイコン)
    ファイル名フォルダ名を大文字にします。
  • TitleCase(Aaアイコン)
    ファイル名フォルダ名の先頭を大文字にします。
  • Capitaliza Each World(AaAaアイコン)
    ファイル名フォルダ名の各単語の先頭を大文字にします。
  • Enumerate itemsアイコン
    ファイル名フォルダ名の末尾に括弧付きの通し番号を付けます。例:foo.txt ➝ foo(1).txt


    置換する文字列に、ファイルの作成日時を使用することができます。
    下記のサンプル画像は
    「1_foo_a.txt」、「2_foo_b.txt」を、「1_baa_作成年月日.txt」、「2_baa_作成年月日.txt」にリネームしています。

    ■ 作年月日に指定できる値の一覧
    $YYYY:使用される暦に応じて、完全な 4 桁または 5 桁の数字で表される年。
    $YY:年は、最後の 2 桁でのみ表されます。 先頭に 0 が 1 桁の年に追加されます。
    $Y:最後の数字でのみ表される年。
    $MMMM:月の名前
    $MMM:月の省略名
    $MM:1 桁の月の先頭にゼロがある数字としての月。
    $M:1 桁の月の先頭にゼロがない数字としての月。
    $DDDD:週の日の名前
    $DDD:週の省略名
    $DD:1 桁の日の先頭にゼロが付いた数字としての月の日。
    $D:1 桁の日の先頭にゼロがない数字としての月の日。
    $hh:1 桁の時間の先頭にゼロがある時間
    $h:1 桁の時間の先頭にゼロがない時間
    $mm:1 桁の分の先頭にゼロがある分。
    $m:1 桁の分の先頭にゼロがない分。
    $ss:1 桁の秒の先頭にゼロがある秒。
    $s:1 桁の秒の先頭にゼロがない秒。
    $fff:ミリ秒は、3 桁の完全な数字で表されます。
    $ff:最初の 2 桁の数字でのみ表されるミリ秒。
    $f:ミリ秒は、最初の数字でのみ表されます。


    エディタの左下の歯車アイコンまたはタスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「PowerRename」を選択でPowerRenameの動作を設定できます。

9. PowerToys Run


PowerToys Run
起動ショットーカットキー:Alt + Space

アプリケーション名の一部を入力することで、アプリケーションを検索し、その候補を表示してくれます。
アプリケーションは、実行する/管理者として実行する/アプリケーションがあるフォルダを開く/コンソールでアプリケーションパスを開く ことができます。

また、C:\users<ユーザー名>フォルダ内のファイルやフォルダを検索できます。
(ブラウザのブックマークをエクスポートして配置しておくと、キー操作だけでブックマークが開けて便利です)

他にも、URLを入力してブラウザで開いたり、シェル操作、レジストリ操作、単位変換、電卓機能などもできます。

使い方

デモ
![demo](

PowerToys Runの設定は、タスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「PowerToys Run」を選択します。

10. Shortcut Guide

Shortcut Guide
Windowsのショートカットキーを表示してくれます。
起動ショートカットキー:Windows + Shift + /

使い方

Shortcut Guideの設定は、タスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「Shortcut Guide」を選択します。

11. Video Conference Mute

Video Conference Mute
ショートカットキーで、ビデオやマイクをミュートにしてくれます。

  • カメラとマイクをミュートにする:Windows + N
  • マイクをミュートにするミュートにする:Windows + Shift + A
  • カメラをミュートにする:Windows + Shift + O
使い方

ビデオ会議のミュートの設定は、タスクトレイの「PowerToys」から、設定画面を開き「ビデオ会議のミュート」を選択します。

参考にしたサイト

https://technote.flyingjunk.net/8237/

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