AIに労働させたら、ずんだもんが「完了したのだ!」って報告してくれるようになったのだ
AIに労働させたら、ずんだもんが「完了したのだ!」って報告してくれるようになったのだ
はじめに
みなさん、孤独な開発作業、していますか?
私は毎日、黙々とコードを書いて、Claude に調べ物を依頼して、Cursorでコードを生成して...という作業を繰り返しています。
でも、ふと思ったんです。
「AIが仕事してくれるのはいいけど、なんか寂しくない?」
そこで思いついたのが、AIが作業を完了したらずんだもんに報告させるというアイデアでした。
結果として、開発体験が劇的に変わったので、その実装方法と良かった点・悪かった点を共有します。
何ができるようになったか
Claude DesktopやCursorで何かタスクを完了すると、こんな感じで報告してくれます:
- ずんだもん:「完了しましたのだ!」
- 東北きりたん:「VOICEVOXのMCPサーバーについて調査し、5つの実装を見つけました」
音声で報告してくれるので、別の作業をしていても「あ、調査終わったんだな」とわかります。
導入して良かったこと
1. 並列タスクの進捗が音声でわかる
複数の調査タスクをClaude Desktopに投げておいて、別のコードをCursorで書いている時。
「完了したのだ!」と聞こえたら、「あ、調査終わったんだ」とすぐわかります。
その後、きりたんが「○○について調査し、××の結果を得ました」と要約してくれるので、次のレビュー作業にスッと脳みそが切り替わるんです。
2. 孤独に作業している感じがしないこともない
一人で開発していると、シーンとした部屋でひたすらキーボードを叩くだけになりがちです。
でも、ずんだもんが「完了したのだ!」って言ってくれると、なんか仲間がいる気分になるんですよね。
「お、ずんだもん頑張ったな」って思えます(AIに感情移入しすぎ)。
3. タスクの完了報告が楽しみ
ゲームのレベルアップ音みたいな感じで、「完了したのだ!」という音声が達成感を増幅してくれます。タスクの完了報告が楽しみになります。
導入して困ったこと
良いことばかりではありません。いくつか弊害もあります。
1. 並列作業で声がかぶる
Claude DesktopとCursorで同時にタスクを走らせていると、ずんだもんの声が被ることがあります。
「完了したのだ!」「完了したのだ!」って2回聞こえると、「あれ、どっちが終わったんだっけ?」ってなります。
2. 正直、うるさい
最初は楽しかったんですが、1日に何十回も「完了したのだ!」って聞いていると、だんだんうるさく感じてくることもあります。
特に集中しているときに突然「完了したのだ!」って聞こえると、ビクッとします。まるで誰かに急に話しかけられたような感覚。
深夜作業のときは家族に「何の音?」って聞かれます。
ただ、逆に眠気が覚めるという副次効果もあります。深夜の単調作業で眠くなってきたときに「完了したのだ!」って聞こえると、ハッとします。
これはメリットなのかデメリットなのか、微妙なところです。
3. 外で作業できない
これは完全に盲点でした。
イヤホン必須です。
スピーカーで作業していたら、突然ずんだもんが「完了したのだ!」って叫びます。
今のところまだ事故っていませんが、いつか絶対やらかします。オンライン会議中とか、画面共有中とか。
「あ、今のなんですか?」って聞かれたときに「あ、これはずんだもんで...」って説明するの、絶対に恥ずかしいやつです。
実装方法
では、どうやって実装したのか説明します。
必要なもの
- VOICEVOX - 無料の音声合成ソフト
- VOICEVOX MCP Server - Claude DesktopやCursorから使えるようにする
- Custom Skill - タスク完了時に自動で音声報告させる
ステップ1: VOICEVOXのインストール
まず、VOICEVOXをダウンロードして起動します。
起動したら、http://localhost:50021でAPIが利用可能になります。
ステップ2: MCP Serverの設定
Claude Desktopの設定
Claude Desktopの設定ファイル(claude_desktop_config.json)に以下を追加:
{
"mcpServers": {
"voicevox": {
"command": "uvx",
"args": ["mcp-server-voicevox", "--voicevox-url=http://localhost:50021"]
}
}
}
Cursorの設定
Cursorの設定ファイル(mcp.json)には以下を追加:
{
"mcpServers": {
"voicevox": {
"command": "npx",
"args": [
"-y",
"@kajidog/mcp-tts-voicevox"
],
"env": {
"VOICEVOX_API_URL": "http://localhost:50021"
}
}
}
}
動作確認
設定後、以下を確認してください:
- スピーカーリストの取得(ずんだもんを含む130以上のキャラクター)
- 音声合成のテスト(ずんだもん:ノーマルで「テストなのだ!」など)
これで、Claude DesktopとCursor両方からVOICEVOXが使えるようになります。

Cursorで記事作成タスクが完了すると、ずんだもんが「記事を更新したのだ!」と報告してくれる
ステップ3: タスク完了ルールの設定
次に、タスク完了時に自動で音声報告するルールを作成します。
Cursorの場合:Rulesファイルに追加
Cursorの.cursor/rulesディレクトリに、以下のようなルールを追加します:
## タスク完了時の音声フィードバック
タスクが完了した際は、以下の順序で音声フィードバックを実行してください:
### 実行順序
1. **ずんだもんによる詳細報告**
```python
mcp_voicevox_speak(
text="完了内容を1-2文で説明する文章",
speaker=3, # ずんだもん:ノーマル
immediate=True,
waitForStart=True
)
報告内容のガイドライン
- 完了したタスクの内容を簡潔に(20-50文字程度)
- 「〜したのだ!」「〜が完了したのだ!」の語尾を使用
- 主要な変更点や成果を1-2つ含める
報告文の例
- 「VOICEVOX MCPサーバーを追加したのだ!音声合成が使えるようになったのだ!」
- 「データベースマイグレーションが完了したのだ!新しいテーブルを2つ作ったのだ!」
- 「タイムライン機能を実装したのだ!ページネーションも追加したのだ!」
#### Claude Desktopの場合:Custom Skillの作成
Claude Desktopでは、`task-completion-voice-report`という名前のSkillを作ります:
```markdown
---
name: task-completion-voice-report
description: 長いタスク完了後に、ずんだもんとkiritanが音声で報告する
---
# Task Completion Voice Report
## When to Use This Skill
- 調査・リサーチタスクの完了後
- データ分析や複雑な処理の後
- 複数ステップのワークフロー完了時
## Voice Report Process
### Stage 1: Completion Announcement (Zundamon)
`voicevox:speak`ツールでずんだもん(Speaker ID: 3)に報告させる。
例: "完了しましたのだ!"
### Stage 2: Summary Report (Kiritan)
`voicevox:speak`ツールで東北きりたん(Speaker ID: 108)に要約を報告させる。
例: "VOICEVOXのMCPサーバーについて調査し、5つの実装を見つけました"
このルールやSkillを設定すると、タスク完了時に自動で音声報告してくれるようになります。
実装の詳細
実際には、以下のような流れで動きます:
- ユーザーが「Xについて調査して」と依頼
- Claude Desktopが複数のツールを使ってタスクを完了
- タスク完了を検知したら、Skillが発動
-
voicevox:speakツールを呼び出し、ずんだもんに「完了したのだ!」と言わせる - 続けて
voicevox:speakツールを呼び出し、きりたんに要約を報告させる
技術的なポイント
- Speaker ID 3: ずんだもん(ノーマル)
- Speaker ID 108: 東北きりたん(ノーマル)
他にも色々なキャラクターが使えるので、好みで変更可能です。
カスタマイズのアイデア
1. タスクの種類で声を変える
- 調査タスク: ずんだもん
- コード生成: 春日部つむぎ
- エラー発生: 四国めたん(ツンツン)
みたいに使い分けると面白いかも。
2. 完了音を追加
MP3プレイヤーMCPサーバーと組み合わせて、ずんだもんの声の前に「ピコーン♪」みたいな効果音を鳴らすとより気持ちいいです。
かなりビクッとしますが...
3. 音量調整機能
集中したいときは音量を下げたり、ミュートにしたりできるようにすると便利です。
まとめ
AIに労働させて、ずんだもんに報告させるという完全に無駄な機能を実装しました。
でも、実際に使ってみると:
- 並列タスクの完了がわかりやすい
- 孤独感が減る
- 達成感がある
- 楽しい
というメリットがあって、意外と開発体験が向上しました。
一方で:
- うるさい
- 声がかぶる
- 外では使えない
- うるさい
というデメリットもあります。
結論:完全に趣味の領域だけど、楽しいからOK
みなさんも、ずんだもんに労働報告させてみてはいかがでしょうか?
完了したのだ!
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