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SORACOMを用いたデバイスデータ収集アーキテクチャを考える

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はじめに

元々 IoT 関連のシステム開発をいくつか経験してきてましたが、最近はめっきりなので、久しぶりにライフワークの一環として改めて考えてみました。

とはいえ、今は手軽に IoT システムを作るのであれば、SORACOM を使うのが一番手軽であると思います。IoTデータ処理もそうですが、SIMの管理やデバイス管理においても、SORACOM を使うと手軽にできると思います。

最近ではデバイス情報を AI 処理するためのフローサービスのようなものを出ているので、デバイス情報を効率的に LLM 処理することができるようになると思います。

大体は昔構築したシステムの構成をベースにしていますが、あくまで机上の空論なので、その辺りはご容赦ください。

対象デバイス

とりあえず、以下のデバイスを対象にしてみます。大体の要件は意外と位置情報と動画データの収集で様々な要件を満たすことができると思います。AIの登場により、細かなデータ処理が簡便になっているためです。

クラウド型カメラサービス

  • ソラカメ (SORACOM Cloud Camera Services)
    • ATOM Cam 2:屋内監視カメラ
    • ATOM Cam Swing:パン・チルト対応カメラ
    • ソラカメ屋外キット:屋外設置用キット
    • ソラカメ屋外ソーラーキット:電源確保が困難な場所向け

IoT センシングデバイス

  • GPSマルチユニット
    • GPS(位置情報)
    • 温度センサー
    • 加速度センサー
    • 信号品質監視
    • セルラー通信機能

ユースケース

データの取り扱い方によりますが、以下のようなユースケースに対応できると思います。

建設現場の監視

農業のスマート化

  • ソラカメ: 作物成長監視、害虫検知
  • GPS マルチユニット: 農機具の稼働状況管理
  • 期待効果:
    • 作業効率向上(農機具の稼働状況把握)
    • 品質向上(積算温度による最適収穫タイミングの判定)
    • 防犯効果(農機具・農作物の盗難防止)

物流効率化

  • ソラカメ: 配送センター作業監視
  • GPS マルチユニット: 車両追跡、運行状況監視
  • 期待効果:
    • 配送効率向上(運行記録の自動化)
    • 燃料費管理(移動距離に基づく燃料消費量計算)
    • リアルタイム状況把握(GPS位置情報による)

アーキテクチャ

それほど冒険をしない構成を書いてみました。構築はしてないので上手くいくかはわからないですが、ドキュメントを見ていると、こんな感じかなと思います。昔組んだ構成にいくつか加えているくらいなので、おそらく動きます(色々端折っているので、あくまで参考程度)。

architecture

場所によっては独立型電源システムが必要ですが、蓄電システム.comで大体揃えることができます。あとは防水ケースに全て詰めると、個人DIYレベルでもそこそこのシステムができると思います。

もし多点計測ができれば、、

適当な地点に適当な温度を設定し、空間補完をChatGPTで行うと、以下のような結果が期待できます。実際には、広範な地域における温度分布は、オンサイトでの影響が大きく、空間補完の確からしさは低いですが、それでも参考値程度にできると思います。より狭い範囲、例えば市町村レベルの範囲で多点観測を行うと、作物の育てやすい区画などもわかるかもしれないですね。

poc

おわりに

久しぶりにSORACOMのアーキテクチャを考えてみましたが、自分がIoTシステムを構築していた時代と比べるとできそうなことが増えてますね。特に、今はGeminiのマルチモーダル性能が上がっているので、画像認識をベースとしたシステムが簡単に作れそうなのは良いです。SORACOMはもう少しストアにてライトやら音声出力機などが並んでいるといいんですがね。

場合によっては、SwitchBotなど他の選択肢もありますが、それはまた気が向いたら書きます。

参考文献

リバナレテックブログ

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