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QAチーム内でもくもく会を開催したらJSTQB FL合格者が2名出た話

2024/12/25に公開

はじめに

未経験からQAエンジニアへとキャリアチェンジした私がもくもく会を開催してJSTQB FLを取得することができました。

今回はJSTQB FLを取得しようと思った理由ともくもく会を開催した経緯、もくもく会を開催した結果どうだったのかを書いていきます。
私と同じような境遇の方や、JSTQB FLを取りたいけど1人では頑張れないと感じている方のお役に立てたらいいなと思っています。

JSTQBとは

JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)は、ソフトウェアテストに関する技術や知識を認定する資格です。この資格は日本国内だけでなく、海外でも通用するため、グローバルなIT環境でのキャリア形成にも役立ちます。

※JSTQBは、ISTQB(International Software Testing Qualifications Board)を日本語に対応させたものです。

JSTQBには主に2つのレベルがあります:

  • Foundation Level(FL)
    基礎レベルの試験で、ソフトウェアテストに必要な手法や技法の基本的な知識を身につけたい方を対象としています。FL試験に合格することで、システムやソフトウェアの評価や検証、テストに関する基礎的なスキルを持っていることの証明になります。

  • Advanced Level(AL)
    FLよりも専門的な知識やスキルを身につけたい方向けの試験です。ALには以下の分野があります:

    • テストマネージャ
      テスト全体の計画や管理を行うスキル
    • テストアナリスト
      テストケースの選定や分析を専門的に行うスキル

他にも各分野に特化した資格も用意されており、目的に応じた学習が可能です。

テスト技術者資格制度 Advanced Level シラバス テスト自動化エンジニア

https://jstqb.jp/dl/JSTQB-Syllabus.Advanced_TAE_Version2016.J01.pdf

モバイルアプリケーションテスト担当者

https://jstqb.jp/dl/JSTQB-SyllabusFoundation-MobileSpecialist_Version2019.J01.pdf

なぜJSTQB FLを取得しようと思ったのか

私がJSTQB FLを取得しようと思った背景には、私のキャリアが関係しています。以前、私はLITALICOジュニアの児童発達支援の指導員をしており、IT業界の経験は全くありませんでした。それどころか、「QAエンジニア」という職種の存在すら知りませんでした。

社内異動でQAエンジニアとしての業務を始めた当初は、「テストをしてバグを見つける人」というイメージしか持っていませんでした。しかし、実際に業務を進める中で、QAの役割がそれだけではないと気づきました。

テストは確かにQAエンジニアの業務の一部ですが、それはQAの役割の一つにすぎません。ソフトウェアの品質を高めるために、開発プロセスを改善したり、ソフトウェアの品質を検証してリリース判断の材料となるようなレポートを作成したりします。

またテストといっても様々な技法や考え方があります。境界値分析やデシジョンテーブルなどテストを作成するうえで必要な知識があります。

これらの基本的な考えや知識を理解していなければQAとして求められる仕事を行うことはできないですし、QA同士での共通認識を持てていないと作業効率が悪くなります。

このような背景から、体系的な知識を身につけることと、QAチーム内で共通認識を形成することが重要だと考え、JSTQB FLの取得を決意しました。

開催したQAもくもく会について

もくもく会を開催した経緯

資格取得のため、一人で勉強を続けていましたが、目標の日程を定めずダラダラと進めてしまっていました。そこで、「上期中(9/30まで)に取得する」と目標を立て直しました。その際、勉強会の一環としてもくもく会を開催することを思いつきました。

自分の分報でもくもく会を開催したいことをつぶやくと、参加を希望してくれる人がいました。


「誰も来ないと思うけど」と書いてるのがダサい

LITALICOはリモートワークが基本であるため、Gatherを使ってもくもく会を開催することにしました。

https://app.gather.town/app

もくもく会はどういう会だったか

一般的なもくもく会と同様に、それぞれが静かに自分の学習に取り組んでいました。ですがときには雑談をしたりもして、異なる開発チームに所属しているQAメンバー同士が交流する貴重な場にもなっていました。

  • 学習に関する質問やアドバイスのやりとり
  • 子育てや近況に関する雑談
  • カメラオフや途中参加など各自が自由なスタイルで参加

結果として、勉強だけでなく、リラックスした交流の場にもなりました。

やってみてどうだったか

もくもく会を開催して得られたものは大きかったです!

  • 仲間と進捗を共有できたことで、モチベーションを高められた。
  • メンバーからは「勉強時間と交流の場を提供してくれて感謝している」という言葉ももらいました。
  • 参加者の中でJSTQB FLを未取得だったメンバー2名(私を含む)が、もくもく会を経て無事に資格を取得することができました。

同じ目標に向かって一緒に頑張る仲間がいて、一緒に勉強できるというだけでも十分な成果だと思います。それに加えて実際に資格を取得するという結果までついてきたのはとても嬉しかったです。

また、JSTQBの話からは外れますが、リモートワーク環境ならではのメリットもありました:

  • 物理的な場所を用意する必要がない。
  • もくもく会後すぐに業務に戻れる。
  • カメラオフでも参加可能できるため、気軽に取り組める。

リモートワークだと対面での交流機会が少ないというデメリットもありますが、サクッと集まれるということがわかったのも大きな収穫でした。


JSTQB FLの学習を通じて得られた知識や経験は業務に役に立っていますし、未経験からキャリアチェンジをした自分にとっては大きな自信にもなりました。 同時に、他のQAメンバーと一緒に取り組むことで、新しい視点や刺激を得ることができ、非常に充実した時間を過ごすことができました。

LITALICOエンジニア

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