生産性を上げたいなら時間管理やタスク管理よりもキーボードを見直そう
生産性を上げる方法といえば、「時間術」や「タスク管理術」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。これらの手法は世間で多くの書籍であふれていますし、すぐに取り組める点も魅力的です。
ですが、なんだか思うように結果が出ない、長続きしないということを経験したことはありませんか?
すべての問題に「銀の弾丸」が存在しないように、生産性にも明確な答えはないと思います。おそらく誰もが納得するような解決策を提示できる人はいないと思います。
それではどうしたらいいのでしょうか?ここで視点を変え、私たちの生産性に大きな影響を与えている『道具』に注目してみましょう。デスクワーカーにとって、毎日使い続ける最も重要な道具のひとつがキーボードです。
キーボードは体や気分に大きな影響を与える
もしかすると、「キーボードなんてどれも同じじゃない?」と思う方もいるかもしれません。でも、キーボードの選択が身体や気分に与える影響は侮れません。なぜなら、キーボードはデスクワーカーが1日中触れる道具であり、そのデザインや感触が私たちの作業体験を大きく左右するからです。
実際、ある調査によれば、デスクワーカーは1日に平均約2万回もキーを打鍵しているとされています。
これだけの頻度で使用するキーボードの選択が、身体への負担や気分に影響を与えるのは当然と言えるでしょう。
一口にキーボードと言っても、多種多様な種類があります。例えば、ストロークの深さや打鍵感、打鍵音、キーキャップのデザインといった要素は、タイピング時の感覚を大きく変えるポイントです。それぞれが体性感覚、聴覚、視覚に影響を与え、結果として身体の負担や気分に直結します。
具体的には、長時間タイピングをしているときに指や手首が疲れるのは、身体に合わないキーボードを使っている可能性があります。また、打鍵感や音が好みに合わない場合、それがストレスとなり、仕事のやる気を削ぐ要因になることもあります。逆に、感覚に合ったキーボードを選ぶことで、作業が快適になり、気分やモチベーションが向上することが期待できます。
これほど多くの時間を共にするキーボードを見直すことで、身体への負担を軽減し、生産性を向上させるヒントが得られるかもしれません。
ここまで読んでいただいたらキーボードのことをもっと知りたいと思えているのではないでしょうか?キーボード熱が高まってきたところで次は僕のお勧めするキーボードを紹介したいと思います。
生産性を上げるキーボード
僕が個人的におすすめしたいのが、「トラックボール付き分割キーボード」です。
以下にトラックボール付き分割キーボードを推す理由を解説します。
僕が愛用しているKeyball
トラックボール付き分割キーボードとは?
トラックボール付き分割キーボードは、その名の通り、トラックボールが組み込まれた分割型のキーボードです。普通のキーボードとは異なり、形状や機能にいくつかの特徴があります。
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分割キーボードの構造
トラックボール付き分割キーボードは、左右のキーボードが分離されています。これにより、肩幅に合わせてキーボードの位置を調整でき、自然な手の位置でタイピングが可能になります。また、中央でスペースが空くため、デスク上の配置も柔軟になります。 -
トラックボールの搭載
キーボードの片側(多くは右側)に、トラックボールが組み込まれています。トラックボールはマウスと同じ役割を果たし、ボールを指で動かすことでカーソル操作が可能です。これにより、手をキーボードから離さずにマウス操作ができるようになります。
トラックボール付きキーボードのメリット:人間の構造に適した形態
私たち人間は手が2本しかないのに、キーボードとマウスを操作しなければいけないというかなり厳しい条件で仕事をすることを強いられています。これはかなりのストレスですよね。(?)
また驚くべきことに、キーボードとマウスの行き来による移動は一日1.2kmもあるそうです。
トラックボール付きキーボードであればこれらの問題を一発で解決することができます。キーボードから一切手を離さずにマウス操作を行うことができる。これは革命的な発明だと言えます。
分割キーボードのメリット:人間の構造に適した形態
分割キーボードをお勧めする更なる理由は 腰痛・肩こりを予防できるという点です。
キーボードを打鍵するためには手のひらを下に向けますよね。この動きは運動学的に言うと「前腕回内」になります。前腕回内をすると肩も連動して動き、肩が内側に向く「肩関節内旋」がおこります。
さらに肩関節を内旋すると肩甲骨が外側に向き猫背姿勢になります。
ここまででわかるようにデスクワーカーが、姿勢を悪くして肩こり腰痛に悩まされるのは当然の結果なのです。
しかし分割キーボードを使えば姿勢の改善を期待できます。
よく言われていることですが、手を体の中心に向けずに済むので肩甲骨を内側に保持しやすくなります。それによって身体を起こした状態をキープできるようになり、猫背になりにくくなります。
テンティングでさらなる姿勢改善を目指す
しかし分割キーボードの姿勢改善のメリットはこれだけではありません。テンティングを使えばさらに姿勢の改善を期待できます。
テンティングとはキーボードに傾斜をつけることです。
テンティングは美しい
傾斜角度にも色々あり、鬼テンティングと呼ばれる垂直のポジションもあれば、傾斜を緩やかにすることもあります。この傾斜角度はキーボードのサイズや個人のやりやすさなど色々な要素があるので、正解があるわけではありません。
試行錯誤しながら自分にとっての正解を見つけなければいけません。
テンティングの素晴らしいポイントは手を下に向けずにタイピングできるところです。先ほども述べましたが手のひらを下に向けると、それに連動して体全体が内向きに動き姿勢が悪くなります。
テンティングを使えば身体にとって理想的な姿勢でキーボードを操作することができるのです。肩の後ろ側に痛みを感じやすい人はテンティングを活用すれば痛みから解放されるかもしれません。
トラックボール付き分割キーボードの紹介
ここからはトラックボール付き分割キーボードの具体的な商品を紹介していきます。
ただその前に注意点があります。全部で3種類のキーボードを紹介しますが、僕が所有しているのは一つだけです。
なので実際の使用感を知りたい人は各自で調べていただけると幸いです。
Keyball
Keyballシリーズはトラックボール付き分割キーボードの王道です。
僕も使っていますが使用感は最高です。KeyballはSNSやブログで多く紹介されているので情報収集もしやすいのでおすすめです。
keyballわいわい部屋
Keyballを知りたいならこの動画から
最近は無線化や小型化する人も増えていてどんどん進化しています。
自作キーボードの醍醐味を存分に感じれる点もオススメできる点です。
torabo-tsuki
Keyballシリーズを無線化する人が増えていますが難易度がかなり高いです。「下手したら壊してしまう」と恐れを感じている人も多いと思います。(僕がまさにそれ)
torabo-tsukiは最初から無線化されているトラックボール付き分割キーボードです。
Keyballは左右のキーボード同士、キーボードとPCの2つの有線ケーブルが必要になります。一方でこのtorabo-tsukiは左右のキーボード同士もキーボードとPCも無線化されているのでデスクをすっきりとさせることができます。
僕もいつか買いたい。
Naya Create
最後はNaya Createです。これはまだ正規販売を開始していませんが、先日クラウドファンディングで先行予約が始まったことで話題になった商品です。
トラックボール付き分割キーボードのほとんどは自作キーボードです。
はんだ付けの自信がない、メーカーが作ったものじゃないと不安を感じる、などの理由で手を出しにくい人も多いと思います。
Naya Createはそんな状況に一石を投じた商品です!
商品写真を見てもらえれば感じてもらえると思いますが、かなりスタイリッシュで近未来的なデザインをしています。
Apple Vision Proを装着しながらNaya Createを使ったらまるで未来から来た人のように振舞うことができるでしょう。
僕もいつか買いたい。
さいごに
ここまで読んでくださった人がいるのか不安ですが、念のため最後の締めを書いておきます。
これまでキーボードにあまり気を使ってこなかった人にはキーボードの奥深さが感じてもらえたのではないでしょうか。普段は意識しにくいですが、キーボードは仕事中の多くの時間触れ続ける存在です。だからこそ今一度キーボードに向き合って、自分に合うキーボードを探すべきだと僕は考えています。
自分の好きなキーボードを使って仕事ができれば普段の日常を少しだけいいものにできるかもしれません。ついでに生産性も上がるかもしれません。
少しでもキーボードの魅力が少しでも伝わったら幸いです。
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