リモートワークの生産性向上:新米QAエンジニアがGTDとKanban Flowを試す
はじめに
LITALICOで働くQAエンジニア、塚田遼です。社内公募を経て、今年の10月にQAエンジニアとして異動しました。まだこの分野での経験は2か月と浅く、新しい環境に日々適応中です。
以前は作業療法士として活動していました。
2023年1月、LITALICOに未就学児の指導員として入社しました。それ以前は、病院や訪問看護ステーションで高齢者のリハビリを担当していました。対人援助の仕事に長く従事していたため、裁量労働制やリモートワークは新しい挑戦でした。
特に、稼働時間と成果のバランスには戸惑いを感じることがありました。そんな状況の中で悪戦苦闘していましたが、GTDとKanbanFlowを導入することで、タスク管理が徐々に改善し、働きやすくなってきました。
今回は、これらのツールを活用したタスク管理方法を紹介したいと思います。
想定読者
- タスク管理をうまくできていないと感じている方
- タスクの進捗管理をうまくできていないと感じている方
- 裁量労働制は難しいと感じている方
なぜタスク管理に取り組もうと思ったのか?
裁量労働制とリモートワークは自由度が高い一方で、目に見える成果が求められます。毎日せっせと働いても、目に見える成果がなければ評価されないっていうプレッシャーがあります。だから、タスク管理と時間管理がとても大事になってきます。
慣れない働き方の中で、自分は仕事をちゃんとやれてるのかな?求められているスピードでこなせてるかな?って、よく考えていました。
解決したい項目
解決を目指した主な項目は以下の通りです。
- 何をすべきかの優先順位
- タスクの進捗状況
- タスクのスケジュール管理
- タスク完了までの時間予測
なぜGTDとKanbanFlowを採用したのか
仕事のやり方を振り返ってみると、いくつか気になる点が浮かび上がってきたんです。具体的な課題としては以下のものです。
- 目の前のタスクを次から次へと片付けてるけど、本当に計画的にやってる?という疑問
- やらなきゃいけないことが山積みなのに、全部把握しきれてない気がする
- とりあえず作業に取り掛かるけど、いつの間にか同じことをずっとやってる感じ
目の前のタスクに追われるあまり、自分がどうなってるのか、ちゃんと把握できてませんでした。そこをどうにかしたいと思い、タスクをしっかり把握して、集中して作業する時間を決めることが大事だと思いました。
これらを解決できそうな方法を探してみつけたものが、GTDとKanbanFlowでした。
何をしたのか
GTD
GTDはタスクの把握に重点を置いたアプローチです。
タスク管理を一か所(インボックス)に集中させ、ボトムアップ(日常的なタスク)とトップダウン(目標に基づくタスク)の両方に対応します。実際には以下の方法で実施しています。
- 2 分以内にできることは今すぐ取り掛かる
- すぐにはできないが大事なタスクは片っ端からインボックスに入れる(仕事・プライベートを問わず)
- インボックスにあるタスクを確認して、やらなくていいものは削除、すぐに取り掛かるべきものは次のアクションを明確にする、今すぐやらなくていいものはとりあえずおいておく
- 日報や週報を通じてプロジェクトの進捗を把握
Kanban Flow
Kanban Flow ではカンバン方式とポモドーロテクニックを組み合わせています。
この方法で集中力を維持し、タスクの予実管理を効果的に行います。具体的なステップは次の通りです。
- タスクを【To-do】に追加
- 今日対応するタスクを【Do today】に移動
- 作業中のタスクを【In progress】に、完了したら【Done】に移動
- 日報を書く際に、タスクを完了するのにどれくらい時間がかかっているかを計測
どのように取り組んだのか
GTD
GTDの実践では、主にスプレッドシートを利用しています。
毎朝、PCを起動したらまずGTDのファイルを開いて、インボックスを確認し、その日に取り組むタスクの予定を立てます。
タスクの追加は、思いついたタスクを随時追加することで、忘れることなく管理しています。
作業中の場合はタスクを一度中断することになりますが、「○○やるの忘れてたー。ちゃんと覚えておかなきゃ」と考えながら作業するよりは、すぐにメモをして、頭をすっきりした状態で作業に取り組んだ方が効率がいいです。
日報や週報を書くタイミングでインボックス全体の状況と、プロジェクトごとの進捗を確認していきます。その際に抱えているタスクの粒度を調整したりします(抽象化したり細分化したり)。
Kanban Flow
Kanban Flowでは、タスクを「To-do」、「Do today」、「In progress」、「Done」のカテゴリに分類して管理します。作業を開始する際は「In progress」に移動し、タイマー機能を活用して集中力を維持します。タスクが完了したら「Done」に移行し、進捗を明確に追跡できます。
一つ一つのタスクにかけた時間が記録されているので、タスクを完了させるのにかかった時間と一日の稼働時間を計測することができます。
客観的に自分の作業時間を確認することで、タスクの予実管理への意識が高くなりました。
完了したタスクに時間が記録されている
やってみた結果どうなった?
まだまだタスク管理をできている感覚はありません。。
それでも意識的に取り組もうとするようにはなったので前進している実感はあります!
余談
若干話がずれるのですが、時間管理を行うと幸福度(well-being)があがるよ!という研究があるようです(紹介ブログ、原著)。タスクに振り回される、時間に追われる状態よりも、自分でコントロールしている感覚を持てた方が幸福度は上がるよなーと感じました。
さいごに
GTDとKanbanFlowの実践は独学からの試行錯誤です。これらのテクニックには様々なアプローチがあり、YouTubeや書籍などでさらに学ぶことができます。興味がある方はぜひチェックしてみてください。
GTDとKanbanFlowに関する参考リソース:
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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