「TCP/IP」を“主婦なりに”さわりだけ掴んでみた記録

「ブラックボックス」だったインターネットの基礎のおさらい
前回、「インターネットの仕組みをゼロから理解し直すことが、知識の武装につながる」という話をした。
そして、それは**単なる自己満足じゃなくて、マネタイズにも効く“土台強化”**だということも。
私自身、「ネットで稼ぐ」「発信する」って言葉だけが先行して、インフラの仕組みそのものにはずっと目を背けてきた。でも、どうやらそれが回り道だったんじゃないか?と思い始めている。
というわけで、今回は**インターネット通信の骨組み「TCP/IP」**について、さわりだけでも理解してみる。
TCPとIP、それぞれの役割は?
まず最初のつまずきポイント。
「TCPとIPって、なんで分かれてるの?」
この問い、調べるたびに専門用語がごちゃっと出てきて、読む気をなくしてた。
でも、結論だけ先に言うと:
- IP は「どこに送るか」を決める人(配達先の住所ラベル)
- TCP は「届いたかどうか」を確認する人(配達の追跡と再送)
📨 郵便にたとえると:
担当 | 役割 | たとえ |
---|---|---|
IP | 宛先を決める | 「○○県○○市○○様」 |
TCP | 配達状況を確認 | 書留・追跡番号付きの郵便 |
ここで重要なのは、IPだけでは「届いたかどうか」は分からないということ。
ただ投げるだけ。ポストにポン、で終了。
でもTCPが入ると、「届いたよ」「届いてないからもう一回送るよ」というやりとりができるようになる。
これが、いわゆる「信頼性のある通信」ってやつの正体だった。
モールで買い物する家族とTCP/IPの“層”の話
TCP/IPの理解でよく出てくるのが「レイヤーモデル(階層構造)」という考え方。
……と言われても、正直ピンとこない。
だから私は、**“家族でショッピングモールへ行ったときの動き”**に置き換えてみた。
🛍 家族のお出かけを想像してみて:
-
屋上の駐車場に車を停めて、目的の地下のケーキ屋さんを目指す
-
途中で:
- お父さんが3階でネクタイを買い
- お母さんが2階でスカートを選び
- 子どもが1階で文房具を買う
-
最後に、地下でケーキをゲットして、また屋上に戻る
これ、インターネットのデータが「階層(レイヤー)」を通る動きとまったく同じ。
📦 データ通信の“階層”はこうなってる:
[アプリケーション層] 🍰 ケーキ屋(使うアプリ)
[トランスポート層] 🎧 TCP(届いたか確認)
[ネットワーク層] 🗺 IP(送り先を決める)
[物理層] 🔌 Wi-Fi・ケーブルで実際に送る
このショッピングモールのように、データもすべての階層を順番に通過して目的地にたどり着く。
しかも、途中で何もしなくても、必ず「通過」する。1階をスルーしても、体はそこを通ってる──そんなイメージ。
ちょっと立ち止まってみると…
この“順番に通る”って地味だけど、超大事。
なぜなら、**通信のトラブルってたいてい「どこかの層で止まってる」**から。
たとえば:
- Wi-Fiが切れてる → 物理層で止まってる
- IPアドレスが設定ミス → ネットワーク層で詰まってる
- アプリが落ちる → アプリケーション層で不具合
…というように、原因を“どの層か”で切り分けることで、対応がぐっと早くなる。
これ、エンジニアだけの話じゃない。在宅でのネットトラブル対応や、子どもに「なぜ動画が止まるの?」って聞かれた時にも生きてくる知識。
TCPとUDPの違いも一応整理しておく
TCP/IPの“TCP”の部分は、たまに**「UDP」に置き換えられる**ことがある。
じゃあそれ、何が違うの?というと:
プロトコル | 特徴 | 向いてる通信 |
---|---|---|
TCP | 再送あり、順番通り届く、でもやや遅い | Webページ、メールなど |
UDP | 再送しない、届くかは自己責任、でも高速 | 動画配信、オンラインゲーム、ボイスチャット |
UDPはスピード重視。ちょっと欠けてもいいからサクサク届けたいときに使われる。
たとえば、Zoomの通話で少し音が途切れるのは、TCPじゃなくてUDPだから。
音声は“完璧に届く”より、“今すぐ届く”が優先されるから、多少のロスはOKって設計になってる。
わかったこと・今の立ち位置
- TCP/IPは、インターネットの「骨組み」。通信を成り立たせる“分業の仕組み”だった
- 層(レイヤー)の考え方は、家族での買い物に置き換えるとわかりやすい
- TCPとUDPは“正確さ vs 速さ”のトレードオフ。目的によって使い分けられている
🌱たったこれだけでも、見える世界が変わる
正直、専門家から見たら「やっとここ?」って感じだと思う。
でも私にとっては、ブラックボックスの蓋を開けられたこと自体に意味があった。
「仕組みを知っていく」ことが、こんなにも安心感につながるなんて思わなかった。
たとえば将来、子どもに「なんでインターネットってつながるの?」と聞かれたときに、“魔法”ではなく“しくみ”として説明できる母でありたい。