🎉

東方風ゲームを作れなかったので、画像生成AI「Flux.1」をローカルで構築した話

に公開

この記事はTUT (powered by LinuxClub) Advent Calendar 2025 12日目です。

はじめに:進捗どうですか?

アドベントカレンダーをご覧の皆様、こんにちは。
本来であれば、ここではGo言語のゲームライブラリ Ebitengine を駆使した、弾幕シューティングゲームの技術解説が掲載されている予定でした。

しかし、筆者が数学に挫折し、企画が頓挫してしまいました。
そこで、代わりに思い立ったのが次の発想です。

「ゲームが動かないなら、せめて可愛い女の子でも飾れば許してもら得るのでは?」

というわけで話題の画像生成AI、Flux.1をローカル環境に構築し、可愛い女の子を錬成してアドカレ記事にすることにしました。
これは、Go開発に敗北した駆け出しエンジニアが最後に足掻いた記録でもあります。

Flux.1 とは

Flux.1 は、Black Forest Labsが開発した最新の画像生成モデルです。
従来のStable Diffusionなどに比べて、以下の点が圧倒的に優れています。

  1. プロンプト追従性が異常に高い
  2. 生成画像内の文字が自然に書ける
  3. 破綻が少ない

ただ、もちろんデメリットもあり

  1. 計算コストが非常に重い
  2. dev 版は非商用ライセンス
  3. 対応 UI がまだ少なく、扱いがやや難しい

特に計算コストが高いため、ストレスなく動かすにはハイエンドPCが必須となってきます。

ローカル環境構築の手順

1. 実行環境

Fluxに限らず、ローカルでLLMを動かすにはVRAM容量が最重要です。
今回の環境は以下の通りです。

  • OS: Windows 11 Pro + WSL2 (Ubuntu 22.04)
  • GPU: NVIDIA GeForce RTX 5080 (VRAM 16GB)
  • UI: ComfyUI
  • Model: FLUX.1 [dev] (fp8版)

2. 仮想環境の作成とComfyUIの導入

まずFluxを操作するためのUIを用意します。
UIは、画像生成の設定・ワークフローを操作するための「コントローラー」のような存在です。

他にもWebUI ForgeFooocusなどがありますが、今回はVRAM管理が優秀なComfyUIを選びました。

bash
# ComfyUIリポジトリのクローン
git clone https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI.git
cd ComfyUI

また、今回Pythonはubuntu標準の3.10.12を使用します。
ただし、システム環境に PyTorch を直接インストールすると競合の原因となるため、仮想環境を作成します。

bash
# 仮想環境を作成
python3 -m venv venv

# 仮想環境を有効化
source venv/bin/activate

続いてPyTorchと依存ライブラリをインストールします。
PyTorchおよびモデルのダウンロードには時間がかかる場合があります。

PyTorchのバージョンはGPU世代(CUDA バージョン)に依存するため、公式サイトで対応状況を確認してください。

https://pytorch.org/get-started/locally

今回はRTX 5080(CUDA 13.0)に対応する設定を選択しました。

bash
# 通常の依存関係を入れる前に、PyTorchを先に入れる
pip3 install torch torchvision --index-url https://download.pytorch.org/whl/cu130


# その他の依存関係をインストール
pip install -r requirements.txt

3. FLUX.1 モデルのダウンロード

VRAMが16GBのため、比較的軽量なfp8版を使用します。

bash
# モデルを置くディレクトリへ移動
cd models/checkpoints

# Flux.1モデルのダウンロード
wget -O flux1-dev-fp8.safetensors https://huggingface.co/Comfy-Org/flux1-dev/resolve/main/flux1-dev-fp8.safetensors

# ComfyUIのルートディレクトリに戻る
cd ../..

4. ComfyUI の起動

最後に ComfyUI を起動します。

bash
python main.py

ローカルサーバーが立ち上がるので、ブラウザからアクセスすれば環境構築は完了です。

最後に

本当は使用方法とかも書こうと思ったのですが、思ったより使いこなせなかったのとまとまりがなくなるので次回にでも書くことにします。

TUT (powered by LinuxClub) Advent Calendar 2025の次回は明日、すみsannさんです。

Linux Club - 東京工科大学

Discussion