treastrain/TRETJapanNFCReader は、2019年の iOS 13 で行われた Core NFC の機能拡充をきっかけに開発された、Japan NFC Reader のコアとなる NFC を用いた通信部分を OSS 化して公開しているものである。

しかし、当時の私の技術力不足であったり、年数の経過からイケてない実装が随所に見られる。何度かリニューアルを試みているものの、どこかのタイミングで頓挫している。

今回はn回目の再設計に挑戦する。メモをこの Zenn のスクラップで公開していこうと思う。

名称を「TRETNFCKit」に改める。これは、今までアプリ名が「Japan NFC Reader」、ライブラリ名が「TRETJapanNFCReader」と意図的に寄せて命名していたのだが、やはり説明のときに少々不便だからだ。

自分の名前の接頭辞と「NFC」という略称がくっつくことで「TRETNFC」と大文字が続いてしまうが仕方がない。本当は自分の名前の接頭辞を「TR」にしたいが、これはロイター通信に先に取られてしまっている。

対応 OS

ただし、NFC の通信部分は iOS に限る。本当は nfcpy へのラッパーを PythonKit を使って書くことで macOS にも対応させたいが、めちゃくちゃ時間がかかってしまうだろう。

Swift のバージョン

Swift 5.7（Xcode 14）

TRETJapanNFCReader では Carthage のことも考えて作っていたが、今回は対応しない（優先度最低）。

フェーズ1では、既存のファイルたちを一旦全て無効化し、新しい TRETNFCKit としての Swift Package 化する。その後、NFC を使うための最小限の構成のみを行う。

NFCTagReaderSession に対応する NFCReader<NativeTag>
NFCNDEFReaderSession で readerSession(_:didDetectNDEFs:) を用いるタイプに対応する NFCReader<NDEFMessage>
NFCNDEFReaderSession で readerSession(_:didDetect:) を用いるタイプに対応する NFCReader<NDEFTag>

フェーズ2では、NFCReader<NativeTag> を用いて FeliCa 専用の Reader を作成する。

フェーズ3では、NFCReader<NativeTag> を用いて ISO 7816 向け、MIFARE 向け、ISO 15693 向けの Reader を作成する。

フェーズ4では、Core NFC の利用に必要な Info.plist の設定が正しく行われているかを確認する、Info.plist Checker の導入を行う。

フェーズ5では、SwiftUI から用いられる際に使用を推奨するための ViewModifier を追加する。

フェーズ6では、NFCReaderSession.sessionQueue に対して、適当な TaskPriority と対応した指定を行えるようにする。

また、any を用いている typealias の定義を some または同等のものへ置き換え、メモリの節約を図る。