コーヒーとIoTでDXイノベーションを。LINEとIoTを使ったオフィスのDX推進事例

2022/05/17に公開約4,000字

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2022年4月に行われたLINE DC Monthly LT #1 - LINE de IoT「ものづくりを語ろう!」では、IoTとLINEを連携させた各種アイデアが発表されました。この記事では株式会社 B&B Lab.の中村真理さんの登壇を紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=sHe3TDGbFFk

自己紹介

株式会社 B&B Lab.の中村と申します。憩いのひとときにコーヒーが飲みたい~オフィスの憩いにDXイノベーションを~発表いたします。まずは軽く自己紹介をします。株式会社 B&B Lab.の中村真理と申します。普段は、IOTデバイスのファームウェア、アプリケーションの開発を行っています。LINE API Expertもさせていただいています。

「コーヒーメーカーの残量計」「WEBインタフェース」「LINEの通知画面」を作成しました。最後まで見ていただくと、これらのものが作れるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

着想の原点

オフィスワークで疲れたときに、コーヒーでも飲んでほっと一息入れたくなることもありますよね。ですが、欲しいときに限ってコーヒーがなくなっていることなどありませんか。ないとなおさら欲しくなるものですよね。そこで、何か対策がとれないかと考えてみました。こんな時にはIoTです。無くなる前にわかれば問題がないはずです。IoTで DX化します。

テレワークが増えてきたことで、職場でのコミュニケーションが希薄になってきたと思いませんか
暗黙知を共有するためのコミュニケーションが減ってきており、SECIモデルで言う「場」も少なくなってきています。

これに対する対策として、コーヒーメーカーのDXを提案します。コーヒーメーカーのDXについて話し合うことで、場の循環や知識の共有ができる。コミュニケーションツールとしてはLINEを使用するのがベターです。

ロードセルについて

まず、最初の課題は、コーヒーの残量を知るにはどうしたらよいのだろうか。IoTで使用できるはかりを準備するには、どうしたらいいのか。購入すると高そうなので、作ればよい。はかりを作るには、ロードセルを使用する必要があります。このセンサーは、重量やトルクがかかった時に荷重に応じた電圧を出力します。このロードセルを使用する時には、ロードセルアンプというものが必要になります。ロードセルアンプとは、ロードセルの抵抗値の変化を利用して重さを測定できます。

まず入手方法なのですが、秋月電子通商から通信販売で購入できます。基本的にこの資料の中でリファレンスあるものについては、QRコードを付けています。

ロードセルのメカ的な使い方に関しては、別の資料としてまとめて公開します。こちらの資料を見ていただいて、実際に作成してもらえるとうれしいです。基本的には、アクリル板をレーザーカッターで工作して作成しました。

システムの大まかなイメージ

実際の開発環境です。エッジ側のファームウェアの開発環境をArduino、クラウド側での処理は、ビジュアルプログラミングツールのNode-REDを使用しました。通知にはLINEを使いました。
クラウドへのデータの送信については、WIFIとmqttという組み合わせで行いましたが、LPWAへの対応も検討します。LPWAでは、使用する際には、職場でのネットワークとは切り離して考えることも可能ですので、職場へ導入することのハードルも下がると考えられます。

システムの大まかなイメージです。残量計で測定したデータをクラウドに送信します。クラウドでデータを解析してコーヒーの残量が少なくなったタイミングで、利用者またはチームメンバーに送信します。そこからコーヒーの補充をすれば良いということになっています。

ハードウェア構成

実際に使用したものです。M5stackというプロットとタイピングに適したマイコンモジュールを使用しました。これには、GPIOという入出力機能も、WIFIの通信モジュールも内蔵されていますのでそのまま使用できます。先ほど紹介したロードセルアンプを電気的に接続して使用します。ロードセルでは、クロックピンを21番、データピンを22番に接続します。M5stackのピン番号は、M5stackの裏側を見るとわかります。

ファームウェアに関しては、秋月電子通商のサンプルコードを利用しました。先ほど接続したPIN番号に合わせるため、少しだけソースコードを変更します。

動作検証

実際の動作検証です。測定したデータを元に、EXCELで散布図を作成して、重量とロードセルの出力値の関係を見てきました。R2というのは決定係数といいまして、求めた回帰直線がデータにどの程度当てはまっているか、つまり予測の精度を検証しています。このグラフでは推定された回帰式のモデルが観測したデータによく嵌っていることがわかっています。

今回はどのようなスパンで解析すればよいか分からなかったので、不必要に細いスパンで計測してしまったのですが、使用用途を考えると、もうちょっと適当なスパンがあったと考えられます。エクセルで重回帰分析を行うことで傾きを求めました。

実際のデバイス側のプログラムのファームウェアのイメージです。値を取得してクラウドに送信するシンプルなものですが、ここで1つ注意しておくことがあります。今回は測定したデータを、生データをクラウドに送信することとしました。

なぜ、この方法を選択したかといいますと生データでクラウドに送信することにより、クラウドで校正や方向性を行うことができるからです。
次にクラウドでの処理です。Node-REDで完結するようにしました。受信した測定データを元に、重量を算出して処理を振り分けています。WEBのインターフェイスとLINEでの通知まで含めて、Node-REDで完結するようにしました。

LINE Messaging APIの使い方

実際のLINEの利用方法です。LINEのデベロッパーサイトでMessagingAPIの登録だけ先に行ってください。細かい方法については、LINEのMessaging APIのリファレンスがわかりやすいので、そちらを参考にすると良いと思います。

Node-REDからLINEへの通知を通知を行うようには、APIを叩くだけでよいので非常に簡単です。詳しい情報については参考リンクを載せておきます。

考察

今回は閾値以下の状態が1万回以上、続いたらLINEを通知するようにしました。1分間同じ状態が続いた時に通知することとした理由としては、コーヒーを注ぐ時にも重量が極端に変化するからです。

最終的に完成したものです。コーヒーメーカーの残量計、WEBインターフェイス、LINEの通知画面になります。

職場の憩いの場であるコーヒーメーカーを題材に、DX推進の提案をさせてもらいました。具体的には、コーヒーメーカーの残留を重さで計るという事例をもとに、目的とする物理量をクラウドへ送信する方法と使用例を説明させてもらいました。コーヒーメーカーの残量を題材に職場の人と試してみることで、職場のDXの叩き台になると考えられます。さらに、LINEのインターフェイスを使用することでユーザーフレンドリーになり、職場のDX化とコミュニケーションがますます加速すると考えられます。

ありがとうございました。

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