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日常の困りごとはデバイスとLINEの組み合わせで解決!「今やろうとしてたのに」で子供の機嫌を損ねないデバイス開発

2022/05/24に公開

LINE Developer CommunityはLINE APIに関連する最新情報や開発Tipsを共有するコミュニティです。
2022年4月に行われたLINE DC Monthly LT #1 - LINE de IoT「ものづくりを語ろう!」では、IoTとLINEを連携させた各種アイデアが発表されました。この記事では松田 夕貴さんの登壇を紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=EovP1vrXfAQ

ものづくりとLINE、それぞれの強み

「身近な困りごと解決で使うデバイスとLINEの活用」で発表します。松田 夕貴です。よろしくお願いします。「ものづくりとLINE」のテーマということで、それぞれの強みを考えながら開発をしました。ものづくりの見た目で分かりやすくなったり、その場その場に適した形状が「もの」だからこその強みです。一方、LINEはユーザーが多く、説明することなく手軽に慣れているインターフェースで使える。こういったところはLINEの強みです。

今回、身近な困り事解決で、作ったものが「子供の勉強をゆるくサポートする」デバイスになります。

子供の勉強をゆるく見守るサポートデバイス


子供についつい「勉強した」「勉強をいつする?」と声かけちゃうことはありますが、そう言われるとモチベーションが下がるんですよね。「今やろうとしてた」ということはお互いにない方がいい。

そこでお勉強サポートデバイスを作りました。obnizボードを使って箱の中に入れてます。光センサー、赤外線のセンサーで、机に座ってるかどうかを検知します。机に座って、そこを勉強の始まり。終わったら、その情報をIFTTT経由でLINE Notifyに伝えることができます。

「今から勉強するね」「勉強が終わったね」とLINEに情報が来るので、子供に確認せずに何となく勉強してるのがわかります。いかにもセンサーだと勉強の邪魔にもなるので、100円ショップで買った可愛らしい箱に入れてケーシングしてます。ガミガミ言うのではなく、ゆるく見守れないかなと考え作りました。

デバイス構成

ビジュアルプログラミングできるボードに、光センサーと赤外線センサーをつけて、IFTTTに投げています。IFTTTからLINEに簡単に連携できるので、あとはIFTTTからLINE Notifyにデータをあげています。デバイスだけではできないところに、LINEを使い、子供の勉強をサポートするものを作ろうと身近な困り事解決の1例です。

子供の帰宅をゆるく見守る


背景として共働きの家庭だと「子供がちゃんと帰ってきてるかな」と不安になることがあると思います。子供が帰宅する時間になると「そろそろ帰ってきてるはず」と思うのですが毎日、わざわざ電話するほどではないですよね。きっと多分元気にしてるんだろうな、と。子供に毎日の連絡をお願いすること自体も手間だし忘れるかなと思うので、何とかそれを解決したいと思って作ったのが「玄関便り」

玄関に磁石で反応するセンサーを取り付けて、ボタン電池でかなり長時間動きます。子供が帰る時間帯に扉がカチャッっと開いたら、LINEに通知するシステムも作りました。

システム構成


システムの構成としてはEnOceanとM5Stack使って、EnOceanで無線で飛んできた玄関が開いたトリガーをM5Stackで受信して、ここからWifiでAzure functionに飛ばしてLINE Notifyに行く形になります。

玄関の窓際とかコンセントから取れるところに置いてあるんですけど、子供が帰ってくると、LINE通知が届きます。1回帰ってきた後は、玄関の開け閉めのたびには反応がしてしまうんですけど、なんとなく子供が外に出かけたかなと、わかります。玄関の情報がわかれば、子供の動きがわかるのではと考えてます。

ハードウェアがM5Stack、一番最初は基盤の裏側に右上の図で基板に線を繋いで無理やり作ったんですけど、M5StackがEnOceanと繋がらないかなと、基板も設計して基板も起こしました。これはBOOTHとかスイッチサイエンスで売っているので、もしよかったら買ってください。

ポイントはハードウェアとしてM5StackがEnOceanと使ってますが、サービス側がAzure functionとLINE Notify。開発環境としてはM5Stack側C言語ライクで書いている。センサーとガジェットとLINEは組み合わせると身近な課題解決に相性いいです。

ものづくりとLINEの相性

私はものづくり文脈からいろいろ触っていますが、LINE Notifyはちゃんとすごい簡単に使えるので、そこから始めてみるだけで、世界観が広がります。コードあんまり書きたくない人もobniz,M5StackビジュアルプログラミングでLINEに通知したりできるし、IFTTTでノーコードでもLINEと連携できたりするので、課題解決に使えます。

LINEなどサービス側が得意な人に対しても試してみるハードウェアが結構増えてきてます。アプリ側だけではどうしてもやりにくいところ、こういったハードウェアを絡めるとやれることも広がるので、LINEとものづくり相性いいなと。

身近な困りごとにはLINEとIoTで課題解決

個人的には「身近な課題の解決」は結構向いているのかなと思っています。LINEを使うのは主にプライベートで家族で使うことがほとんどです。家族に関する情報のやり取りがLINEで完結するのはすごいわかりやすい。
例えばさっきの子供は帰ったと、Teams、Slackに送るのもいいのですが、家族の情報を、家族が普段使うツールに完結できるのは、LINEがよくできている。

例えば勉強をゆるくサポートするやつを娘に使うとき、息子が見えると姉ちゃん勉強してないじゃんとなってもあまり面白くないので、それは私と妻と娘のグループを作り、それぞれに必要な情報をLINE Notifyであげられます。

まとめ

私組み込み系が多くて10年以上やってます。アプリ系とかCloudの開発もしています。Facebook,Twitter、フォロー申請してください。

昨年のHEROESLEAGUEでは感情分析をするLIFE WILL Emodiversity APIを使ったLINEの公式アカウントを作り、LINEの公式アカウントで自分の考えをしゃべると、それに対して隠れた感情はこんなのだと教えてくれるbotを作り、LINEの賞をいただきました。そういった形でものづくりの文脈で作りしながら、LINEを触って楽しんでいます。

以上で発表を終わります。ありがとうございました。

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