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LINEミニアプリ/LIFFアプリを3年間開発してきたマネタイズ実績とノウハウを公開!

2022/08/22に公開

LINE Developer CommunityはLINE APIに関連する最新情報や開発Tipsを共有するコミュニティです。
2022年6月に行われた【LINE API総復習シリーズ】LIFF/LINEミニアプリ【LINE API Expert出演】では、LINE API 総復習シリーズ第3弾の勉強会になります。藤原さん、兵藤さん、加川さんのLIFFアプリ、LINEミニアプリに精通したLINE API EXPERT3名にLIFFとミニアプリについて詳しく事例を含め、お話を聞いていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=DPS-FQSROMw

自己紹介

私は「LINEミニアプリ・LIFFアプリのマネタイズ方法を考えてみる」というタイトルでお話をさせていただきたいと思います。本日のLTなんですけど、約20分から25分くらいのお話をさせていただければなと思っています。まず、自己紹介をさせてください。名前は藤原祐太と申します。

所属はOH MY GOD株式会社という会社の代表とエンジニアをやっております。最近は、LINEのプロダクトの開発とか運営などをしています。LINE API Expertには去年認定されて、頑張って活動しております。最近あった出来事でいうと、オフィスを大手町ビルの中に移転しました。東京駅からも大手町からも近いので、ぜひ近くに来た際は寄っていただければなと思います。

目次

本日のLTの内容なんですけど、LINE APIを使ったプロダクトは世の中にたくさんあると思うんですけど、個人的にLINEミニアプリとかLIFFは結構自由度が高くて、マネタイズしやすいと考えております。今日のLTでは、LINEミニアプリ / LIFFの違いとか、マネタイズ方法を分析してみたので、お話をしたいと思っています。自社でもLIFFアプリを開発をしていて、マネタイズもしているので、そのお話とかができれば嬉しいなと思っています。技術の話は少なめなんですけど、そのあたりすみません。

そもそもLINEミニアプリ / LIFFとは?


まず最初にLINEミニアプリ / LIFFとはというところなんですけど、定義を探しても見つからないので、自分が考えた定義は、LINE上で動作するWebアプリ。これがLINEミニアプリとかLIFFの定義かなと個人的には思っています。異論反論あると思うので、ある方はぜひコメントをいただければうれしいです。LINE上の具体的にどこなのかと言うと、LINEのWeb Viewで動作するWebアプリのことをLINEミニアプリとかLIFFと呼ぶのかなと思っています。

LINEミニアプリ / LIFFのメリット


LINEミニアプリ / LIFFのメリットについて、いくつかあると思うんですけど、代表的なものを3つ挙げてみました。1つはダウンロードが不要で使えるというところです。初回の認証画面さえ認証すると、ボタンを押せば、その後は認証した状態でLIFFのアプリケーションとかミニアプリを使うことができるというところです。あとは、ミニアプリだけなんですけど、サービスメッセージというプッシュ型のメッセージ配信を使えるというところがメリットの1つです。基本的にはWebベースのアプリケーションになっていて、開発の自由度が高いというメリットがあると思います。

LINEミニアプリとLIFFのアプリの違い

ミニアプリとLIFFのアプリの違いを表にしてみました。ミニアプリもLIFFアプリも開発はLIFFのSDKを使うので、全く同じコードで開発することになります。動作環境は違っていて、ミニアプリの方はスマホのLINEアプリのみで動作します。LIFFアプリの方はスマホのLINEアプリ+ブラウザーです。LINEログインをすることによって初期化できるようになるので、このあたりがミニアプリとLIFFで違います。先ほどの定義のところに戻るんですけど、LINE上で動作するWebアプリが定義なのであれば、ブラウザでも動くじゃんってツッコミがありそうなんですけど、これは例外ということで、LIFFの方はブラウザで動きます。

LINEミニアプリの審査とのサービスメッセージ

審査に関しては、最近はミニアプリの方は6月1日から事前審査なしになったので、これは結構、開発者にとってはうれしいポイントかなと思います。サービスメッセージについてはミニアプリしか使えません。

サービスメッセージについてなんですけど、これはミニアプリを登録すると、ユーザーが知っておくべき情報をミニアプリから通知する機能です。最大5回まで送信が可能です。ルールとしてはLINEミニアプリ上でユーザーが操作したアクションに対する確認と応答のみOKで、値下げの情報とかショッピングの特典、新商品、割引クーポン、プロモーション、その他情報を含む広告、イベント通知はNGとされています。詳細はドキュメントに書いているので、参照してください。

どんなLINEミニアプリがLINEマーケットプレイスにあるのか

どんなミニアプリがあるのか調べてみました。これはマーケットプレイスのサイトのミニアプリのところに行くと資料をダウンロードできるんですけど、
そこにあったページを載せています。資料自体が2021年12月時点の情報なんですけど、その時点では1650件以上リリースされていると書かれていました。ジャンルは会員証とか店内オーダーとかテイクアウト、順番待ち、予約等のアプリが結構多いのかなというような印象がありました。

LINEミニアプリのマネタイズ種類


これらのアプリをどのようにマネタイズしているのかを調べてみたんですけど、ミニアプリに関しては、パッケージを作って売るというマネタイズかミニアプリを作りたいクライアントさんの開発を受託する。この2パターンがあるのかなと思います。このサイトに載っているのは、パッケージを作っている会社のパッケージが載っているので、このあたりを掘り下げてみました。

サブスク型LINEミニアプリ紹介

いろいろな種類があったりするんですけど、自分が良さそうだなと思ったのは、商品の準備が整ってから呼び出しをしている業種に最適なシステムyobocaとすごく良さそうだなと思いました。順番待ちとか自分嫌いなんで、QRコードを読むだけで発券できて、LINEにプッシュ通知がくるmatocaとかすごく良いなと思いました。他にも素敵なアプリがあったので、ぜひ見てみてください。基本的にここに書いているサービスのマネタイズ方法は全部サブスクリプション型になっていて、導入費用いくらで月額いくらみたいなビジネスモデルになっているなと感じました。

買い切り型のLIFFアプリ紹介

他には、買い切り型もあってもいいのかなと思うんですけど、このマーケットプレイスのミニアプリの部分には買い切り型のビジネスモデルがなかったので、ここをもう少し掘り下げたいと思って、弊社はサブスクリプションモデルじゃなくて、買い切りのLIFFのアプリをいろいろ開発してるので、そこでお話をしたいなと思っています。

LINEを活用したザ・スタンプラリー


弊社で開発運用しているサービスの中にザ・スタンプラリーというサービスがあります。どういうサービスかというと、LINEで簡単にスタンプラリーができるサービスです。ユーザーはLINEアカウントさえあれば、誰でも簡単にスタンプラリーに参加することができるアプリになっています。LIFFアプリケーションになっています。スタンプラリーのフローは最初LINEの認証が入って、許可するって押すと、アプリケーションの方に移動して、そこからLIFFアプリケーションが動いていきます。最初利用規約の画面が出て、トップ画面が出て、QRコードリーダーのボタンを押すと、アプリが立ち上がって、QRコードを読み込んで、スタンプが貯まったら応募ができるというフローです。後日、運営側はユーザーの情報をCSVやEXCELでお送りして、当選者に景品を送るという運用になっています。

抽選会のパターンもあって、スタンプを集めるまでは同じなんですけど、集めた後、抽選ボタンが出て景品が当たるとチケットができて、それを引いて会場に行って景品を引き換えてステータスを更新するというような個人情報を取らない抽選パターンみたいなのも用意しています。

何を解決するLIFFアプリなのか

このサービスがどのような課題を解決するのかなんですけど、LINEの公式アカウントの友だち登録数を増やしたいというクライアントが結構いたりします。そこでなにかイベントを仕掛けたいときに、有効な1つのツールになっています。イベント終了後も、お店の情報とかショッピングモールの情報を継続的にプッシュ通知でメッセージを配信 できるので、すごく利用者からご評価いただいている部分になっています。ユーザー側はLINEアカウントさえあれば簡単に始めることができるというメリットがあります。

このアプリをLIFFで提供している一番のメリットなんですけど、導入のクライアント側が簡単に導入できるというところが一番のメリットで、LIFFで提供しているという部分があります。基本的にクライアント様で運用しているLINE公式アカウントと弊社で開発しているLIFFアプリケーションが別になります。別のプロバイダーで別のチャンネルで作っているので、このスタンプラリーのリンクをお客さんのリッチメニューに埋め込んでもらうだけで始めることができるというところで、フットワークの軽さがいいので、LIFFで提供してるという部分があります。 注意点としては、スタンプラリーの情報からセグメント配信をすることができないので、その場合はクライアントのアカウントと同じプロバイダー内に作る必要があったりします。ユーザーは使いやすいのとクライアント側の導入が簡単というところです。これがLIFFで提供しているメリットかなと思っています。

LINEスタンプラリーの活用事例

どのようなところで使われているのかなんですけど、例えばショッピングモールとかです。大阪のなんばパークスで利用いただいたんですけど、すみっコぐらしというキャラクターとコラボして館内を周遊しようみたいなスタンプラリーを10月に実施したり、横浜のコレットマーレではお買い物をしたら、QRコードが1個読み込めて、5個読み込むと、1,000円分の商品券がもらえるというような、購買を促すスタンプラリーとして使っていただいたりしています。

自治体の利用とかも結構あって、静岡県の牧之原市という自治体でご利用いただいたりしています。京都の宇治市観光協会でもご利用いただいたりしています。最近だと、販促系のキャンペーンでも使っていただいたりしていて、今年の4月に GirlsGirls という9人組のアイドルとFILAの靴をコラボして売るという企画があったんですけど、それをABCマートの店舗で売る企画があって、そこの販売促進の一つの企画として、デジタルスタンプラリーをやりたいということで、このスタンプラリーを使っていただいたりしました。

マネタイズ方法を公開

マネタイズをどうしているのかなんですけど、基本的にミニアプリもそうだと思うんですけど、BtoBtoCのモデルが多いのかなと思っています。弊社のクライアントさんは代理店とか制作会社、自治体の商工会議所・地域振興課、観光協会なんですけど、クライアントは販売促進とか集客の目的でデジタルスタンプラリーを開催してお客さんに対して参加を募ります。

まずはお問い合わせをいただいて、そこから商談がスタートして見積もりを出したり提案を考えて、それがうまく通れば成約して、プロジェクトがスタートするという形で進めています。

LIFFアプリで顧客を集めるための戦略


集客の部分なんですけど、SEOは一番強くてLINEスタンプラリーとかで検索すると、現時点では一番上に来ているので、そこからのオーガニックの流入が結構多かったりします。広告を数万とか数10万出しているので、そこからの流入とかSNSとかブログとかYouTubeとかで集客をやったりしています。

戦略としては、LINEスタンプラリーというワードでの検索ワードが結構多かったんですよね。サーチコンソールで調べるとスタンプラリーだけじゃなくて、抽選会とかスクラッチなどのワードが検索にあったので、そこら辺のワードでヒットしそうなアプリを横展開してソースコードはスタンプラリーのものなんですが、それをフォークしてこうした抽選会とかスクラッチとかに横展開して提供したりしています。

Web × デジタルスタンプラリーでいうと、Webベースのものだったり、ネイティブアプリのものが多かったんですけど、LINEと掛け合わせることによって新しくなったので、今のところ競合は出てきていないので、LINEとスタンプラリーのパイを取っていきたいと思っています。

デメリットもあって、この機能はLINEのショップカードの拡張機能のような感じなので、LINEが作る可能性があるデメリットもあったりするので、それにおびえながらいつも開発したりしています。LINEアカウントがないユーザーは使えないというところで、自治体の案件とかだと、全員が使えることが条件みたいなことがあるんですよね。
なのでそうすると、どれだけLINEを使っている人が多くなったとしても使ってない人もいるので、そこで条件が合わず、提案できないということもあります。

LINEでビンゴができる「ザ・ビンゴ」

もう一つサービス紹介させていただきたいんですけど、オンラインで簡単にビンゴ大会ができるサービスもしています。最近だとコロナになってからは、オンラインでの行事とかが増えたので、そこでのご利用が結構多いです。基本的にはWebサービスで展開していたんですけど、今Webで展開しているサービスにLIFFを入れることはそんなに難しくないと思います。なので、LIFFを入れてLINEでビンゴができますよみたいな機能として今展開しています。

事例としてはジャパネットホールディングスの社内イベントで使っていただいたり、今年の1月1日にAbemaの企画で、プロレスのNOARという団体のイベントが武道館であったんですけど、そこでAbemaが公式LINEアカウントでプッシュメッセージを送って、ビンゴ大会がありますので参加してくださいということで、試合前にYouTubeでその映像を配信して、ビンゴ大会をしました。去年も一昨年も行ったと思うんですけど、LINE Developer Communityの忘年会です。景品がとても豪華で、盛り上がったビンゴ大会にもご利用いただいています。テレビ番組とコラボしたビンゴ大会とかも行ったりしています。

マネタイズと集客


マネタイズと集客なんですけど、マネタイズは30人までは無料で使えて、31人以上は1万2000円のスタンダードプランを購入してくださいというところで、このスタンダードプランについては自動化してるので、Webから決済して購入ができます。それ以上のプランは一回お問い合わせをいただいて、お客さんと商談していくようなフローになっています。集客はSEOが一番多くて、オーガニックのLINEビンゴとかリモートビンゴ、LINEビンゴで検索するユーザーが多いです。
あとは広告を出したり、SNSでブログをしたりしています。

前年比4倍の売り上げを達成するためにしたこととは


2018年から行っているサービスなんですけど、コロナ前は全然収益化できていない状態でした。ただコロナ渦になって、オンラインで何かをするというのは民主化してきましたよね。それで、売り上げが伸びたという経緯があります。PVはそれほど多くないんですけど、去年1年間の売り上げは2021年の4倍くらいの成長をしています。2018年にリリースして、2019年に初めて課金実装して、2020年にコロナがきて、需要が増えて、去年はいろいろな企業さんのカスタマイズ案件を行ったので、売り上げが伸びた経緯があります。

戦略としては、丸2年は本当に収益化できていなかったんですけど、それからコロナ渦に入ってオンラインビンゴとかリモートビンゴ、LINEビンゴで検索する人が増えたので、収益化できるようになったという経緯があります。何が起こるか分からないので、めげずに長期で続けておくことが大事だなというのを実感しました。

思い切ったアップセルが功を奏した

戦略②としては、結構金額が高いんですけど、強気の値付けとアップセルの商品を用意したというのは売り上げアップにつながりました。元々はWebサービスに展開していて、オプションでLINEビンゴを付けたんですよね。そうすると、これつけたいとお客さんも結構いたので、アップセルの商品を用意して単価を上げることはすごく意味があるなと感じました。

メリットばかり言ったんですけど、デメリットとしてはオンラインビンゴのサービスって技術的に難しいことしてないので、模範されやすいというデメリットとか、コロナが終わったら売り上げがどうなるのか心配だったり、あとは売り上げが安定していないので、年末に集中するようなサービスなので、計画を立てにくいというのはあります。

公式アカウントの利用してもらうための小技

最後にまとめです。LINEミニアプリとLIFFを比較したときにミニアプリは審査がなくなったので、正直ミニアプリでもLIFFアプリでもどちらでもいいと思っています。
ただ、サービスメッセージを使う場合はミニアプリしか使えないので、そこが1つの判断基準になると思っています。自分はサービスメッセージを使うよりも
こっちの方がいいかなというのが1つありまして、何でサービスメッセージを送りたいかというと、LINEの仕様上、メッセージが来ると公式アカウントが1番上に行けますよね。
1番上に行かせたLIFFだけで完結していると、タイムラインが動かないので、公式アカウントが下に埋もれるんですよね。探すときにどこへ行ったっけみたいなことが起こります。LIFFでアクションをしたらタイムラインに何かを投稿して、アカウントを上位に持ってくることが必要です。LIFFでもそれを行うことができます。スタンプ登録した時にタイムラインに登録したスタンプの情報を出すことができます。これは、プロバイダーのチャンネルのLIFFの詳細行って、chat_message.writeのチェックボックスをオンにすれば、liff.sendMessage()という関数を呼び出せます。これがテキストだけではなくて、フレックスメッセージも配信できるので、大画面で配信すると、どちらからメッセージが来たのかわからないようなビジュアルで表現できるので、結構オススメです。

まとめ

まとめ②としては、ミニアプリがたくさん出てると思うんですけど、会員証、店内オーダー、テイクアウト、順番待ち、予約など結構種類が出てると思うんですよね。今から何か作る人は、それ以外の課題とかアイデアでLINEミニアプリとLIFFを掛け合わせて作ることで、チャンスが広がるのかなと思っています。

以上です。ご清聴ありがとうございました。

もし発表が良かったと思う方がいましたら、グッドボタンとチャンネル登録よろしくお願いします。

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