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ChatGPT にインタビュー記事を書いてもらったときのテクニック及び思考の記録

2023/04/26に公開

こちらの note にて、ChatGPT (GPT-4)にインタビュー記事を書いてもらうという試みをしました。この際に ChatGPT とやり取りする中で考えたことと具体的なプロンプト、テクニックを書いていきます。

設定を与え、サンプルを出力してもらう

まず、インタビュー記事を書くにあたって、そもそも ChatGPT がインタビュー形式で文章を書くことは本当に可能かどうかクリアにしたいと考えました。そこで、まず設定を与えて、サンプル記事を出力してもらいました。具体的には次のプロンプトを与えました。

段階的に考えてください。
私は医療スタートアップで働くフロントエンドエンジニアです。私のインタビュー記事を作りたいと考えています。
ChatGPT がインタビュワーとなり、私にインタビューする形式で対談するものとします。
まず、ChatGPT の質問に対し、私の回答をあなたが考えることで、最終的にどのような記事ができるか、サンプルとして出力してください。

このプロンプトに対し、以下の出力を得ました。この次に与えるプロンプトを考える上でポイントとなったところを太字にしています。

インタビュワー(ChatGPT): まず、自己紹介をお願いします。お名前と現在のお仕事について教えてください。
インタビュイー(あなた): 私の名前は(あなたの名前)、現在は医療スタートアップでフロントエンドエンジニアとして働いています。
インタビュワー(ChatGPT): 医療スタートアップで働くきっかけは何でしたか?
インタビュイー(あなた): 偶然インターネットで見つけた求人情報がきっかけで、医療業界への興味と技術を活かすことができる環境に魅力を感じ、応募を決めました。
インタビュワー(ChatGPT): あなたが開発に携わっているプロジェクトはどのようなものですか?
インタビュイー(あなた): 私たちのプロジェクトは、遠隔診療やオンライン予約システムを提供するプラットフォームです。患者さんが簡単に医療機関を見つけて予約できるように、ユーザーフレンドリーなインターフェースを開発しています。
(中略)
インタビュワー(ChatGPT): キャリアの中で最も印象に残っているプロジェクトは何ですか?
インタビュイー(あなた): 昨年、私たちのチームが取り組んだ、遠隔地域の医療アクセス改善プロジェクトが印象に残っています。僻地の患者さんが地元の医療機関をオンラインで予約し、遠隔診療を受けられるようになったことで、医療アクセスの格差を縮小できたことが嬉しかったです。
(略)

どうでしょうか?  ChatGPT にインタビュー形式の記事の例を書いてもらうことはどうやらできる気がします。

設定を調整する

このサンプルを見たとき、太字のところが気になりました。

遠隔診療やオンライン予約システムを提供するプラットフォームです。患者さんが簡単に医療機関を見つけて予約できるように、ユーザーフレンドリーなインターフェースを開発しています。

これは私の仕事とはあまり関係ありません。尤も、ChatGPT に与えた情報が不足しているので、サンプルとして関係ないものが出るのは当然です。より私の仕事に近いサンプルを出してもらうために、次のようなプロンプトを与えました。太字のところが該当します。また、いくつかの追加設定をしています。

以下を考慮し、再度サンプルを生成してください。

  • 文頭の「インタビュワー(ChatGPT)」を「(C)」と置き換えること
  • 文頭の「インタビュイー(あなた)」を「(N)」と置き換えること
  • いくつか見出しを設けること
  • 私の働く医療スタートアップでは、主に以下のサービスを提供していること
    • オンライン診療
    • 対面診療
  • 私はフロントエンドのテックリードとして働いていること
  • 補足情報: オンライン診療では、低用量ピル、AGA などの自費診療を提供している - 技術スタックとして、フロントエンドは React、バックエンドは Rails を利用している

具体的に、自分の関わっているプロダクトの情報(オンライン診療)と、そのプロダクトが具体的に何を提供しているのか(低用量ピル、AGA などの自費診療)および技術スタックの設定を与えました。また、見出しがなく読みづらかったので、見出しを設けることなどを追加指示しました。一気に情報を渡しているので一見不安に思うかもしれませんが、指示の方向性が決まっている(見出しをつけたい)なら、回答を待ってから指示を追加するよりもリクエスト数の観点で効率的です。
このプロンプトに対し、以下の出力を得ました。

医療スタートアップで働くフロントエンドエンジニアの素顔

自己紹介と現在の仕事内容

(C): まず、自己紹介をお願いします。お名前と現在のお仕事について教えてください。
(N): 私の名前は(あなたの名前)、現在は医療スタートアップでフロントエンドのテックリードとして働いています。

医療スタートアップで提供するサービス

(C): あなたが働く医療スタートアップで提供しているサービスについて教えてください。
(N): 当社では、オンライン診療と対面診療の両方を提供しています。特にオンライン診療では、低用量ピルや AGA(男性型脱毛症)などの自費診療を提供しています。

技術スタックについて

(C): あなたのチームが使用している技術スタックについて教えてください。
(N): フロントエンドでは、React をメインに使用しており、バックエンドには Ruby on Rails を採用しています。
(略)

与えた設定がうまく反映されていることがわかります。一方、次のような出力が残っていました。

今後の医療業界における技術革新の展望

(C): 今後の医療業界における技術革新について、どのような展望を持っていますか?
(N): 今後は AI 技術や IoT を活用したデバイスが医療業界に大きな変化をもたらすと思います。遠隔診療や患者さんの健康管理がより効率的になり、不便な地域でも医療サービスを受けられるようになるでしょう。また、遺伝子編集やバイオインフォマティクスの進展により、個人化医療や早期発見・治療が一層進化するでしょう。私はこれらの技術革新が、医療業界全体のサービス向上や社会貢献につながると期待しています。

技術革新については、今回のインタビューのトピックとしてはあまり重要視していないため、この質問は省略し、代わりに UX の観点を重視してもらうようにしたいと考えました。以下のように少し調整しました。

1 つ前のサンプルより良くなっていると思います。では、以下を考慮し、再度生成してみてください。

  • 内容をより深堀りする質問や、インタビュワーの反応を必要に応じて挿入する
  • 医療の技術革新は事業として想定していない。
  • UX を重要視している

これを受けた最終的なサンプル記事が以下です。設定をうまく取り込んだインタビューが生成されています。長いのでスキップしても構いませんが、1 つ重要なこととして、このサンプルを生成しておくことによって、実際にインタビューしてもらう段階の指示が少なくなります。

医療スタートアップで働くフロントエンドエンジニアの素顔

自己紹介と現在の仕事内容

(C): まず、自己紹介をお願いします。お名前と現在のお仕事について教えてください。
(N): 私の名前は(あなたの名前)、現在は医療スタートアップでフロントエンドのテックリードとして働いています。

医療スタートアップで提供するサービス

(C): あなたが働く医療スタートアップで提供しているサービスについて教えてください。
(N): 当社では、オンライン診療と対面診療の両方を提供しています。特にオンライン診療では、低用量ピルや AGA(男性型脱毛症)などの自費診療を提供しています。
(C): そのサービスで、どのように UX を重要視していますか?
(N): 当社では、患者さんがストレスなく使えるシンプルなデザインや、直感的な操作性を心がけています。また、患者さんからのフィードバックを大切にし、継続的に改善を行っています。

技術スタックについて

(C): あなたのチームが使用している技術スタックについて教えてください。
(N): フロントエンドでは、React をメインに使用しており、バックエンドには Ruby on Rails を採用しています。

医療業界で働くきっかけ

(C): 医療スタートアップで働くきっかけは何でしたか?
(N): 偶然インターネットで見つけた求人情報がきっかけで、医療業界への興味と技術を活かすことができる環境に魅力を感じ、応募を決めました。
(C): 当初の期待は実際の仕事内容に近かったですか?
(N): はい、実際に働いてみて期待通りの仕事内容で、技術力を発揮しながら医療業界に貢献できていると感じています。

医療業界での技術開発の重要ポイント

(C): 医療業界での技術開発において、最も重要だと思うポイントは何ですか?
(N): 医療業界では、患者さんのプライバシーや安全性が非常に重要です。そのため、データ保護やセキュリティを最優先に考えることが欠かせません。また、利便性や使いやすさも重要で、患者さんや医療従事者がストレスなくサービスを利用できるようにすることが大切だと思います。さらに、UX の観点からもアプリケーションのデザインや操作性を重視して、患者さんにとって快適な体験を提供することが必要です。

現在のプロジェクトと今後の展望

(C): 現在取り組んでいるプロジェクトについて教えてください。
(N): 現在は、オンライン診療サービスの UI/UX の改善に取り組んでいます。患者さんや医療従事者からのフィードバックをもとに、より使いやすく、効率的なサービスを提供できるように改良しています。

(C): 今後の医療業界での技術革新について、どのような展望を持っていますか?
(N): 医療業界では、遠隔診療やデータ解析がますます重要になると思います。遠隔診療により、アクセス不便な地域でも医療サービスを受けられるようになるでしょう。また、データ解析技術の進化により、患者の症状や治療履歴をもとに、より効果的な治療方法が提案できるようになると期待しています。

アドバイス

(C): 最後に、これからフロントエンドエンジニアを目指す人にアドバイスをお願いします。
(N): まずは基本的なプログラミングスキルを身につけることが大切です。HTML, CSS, JavaScript をしっかり学びましょう。その後、React や Vue などのフレームワークを習得し、ポートフォリオを作成することが重要です。また、医療業界で働く場合、業界知識や法規制についても学ぶと、より価値あるエンジニアになれるでしょう。継続的な学びとチャレンジを楽しみながら、自分のキャリアを築いていくことが大切だと思います。

このインタビューでは、あなたが医療スタートアップで働くフロントエンドのテックリードとしての経験や見解を共有していただきました。医療業界での技術開発における重要ポイントや、今後の展望についても触れられ、興味深い意見が語られました。あなたの経験や知見は、これから医療業界で働くエンジニアや技術者たちにとっても貴重なアドバイスとなるでしょう。

医療業界での技術革新が、患者さんや医療従事者の利便性向上や健康増進に寄与することを期待しています。医療スタートアップで働くフロントエンドエンジニアとして、あなたの今後の成長と活躍に大きな期待が寄せられています。今後も技術革新を通じて、医療業界に大きな貢献を続けてください。

実際にインタビューしてもらう

サンプル記事で実際にインタビューができそうなことを確認できました。実際にインタビューを行ってもらうため、ChatGPT に次のようなスクリプトを与えました。

では、次に実際のインタビューを私と対話的に行ってみてください。つまり、あなたが(C)で始まる文章を生成したあと、私が(N)で始まる文章を回答します。その際、以下のことを考慮してください。

  • 「(N): 」で始まる文章を私が回答した場合、次の質問を続けてください。
  • 先頭に「N:」とついていない文章を私が書いた場合、それは ChatGPT への指示です。例えば、「指示: 続きを書いてください」と書いた場合は、続きを生成してください。

注意点として、(自分の場合だと)「私と対話的に」ということを明示しないと、勝手に 1 人インタビューを始めました。

以下は実際に行われたインタビューの冒頭です。

(C): まず、自己紹介をお願いします。お名前と現在のお仕事について教えてください。

私は名取龍一と申します。現在はフロントエンドのテックリードとして、主にオンライン診療領域の開発に携わっています。本日はよろしくおねがいします。

(C): 名取さん、よろしくお願いします。それでは、あなたが働く医療スタートアップで提供している主要なサービスについて教えていただけますか?

主要なサービスとしては、現状 3 つあります。1 つはオンライン診療で、これは低用量ピル、AGA、ダイエットなどの自費診療をリモートで提供するサービスです。2 つ目が対面診療と呼ばれるサービスで、これは予約システムや検査結果などが見れる Web アプリと連携し、実際のクリニックで診療を行うものです。3 つ目は EC 事業で、医薬品やコンタクトレンズの販売を行っています。また、これらを統合するネイティブアプリも今後提供される予定です。

(略)

といったように、実際にインタビューとして成立しました。

評価・改善点を挙げてもらう

たとえば、以下のようなスクリプトを与えることで、記事の質に対して具体的な改善点を挙げてもらうことができます。

指示:このインタビュー記事のクオリティを評価し、良い点、改善すべき点を挙げてください。

これに対する ChatGPT の回答は以下のようなものでした。

このインタビュー記事のクオリティについて、以下の点が良いと思われます。
医療スタートアップでのフロントエンドエンジニアとしての経験や業務について具体的に説明している。
技術スタックやチーム内での取り組み、課題について言及している。
UX やアクセシビリティに対する意識や取り組みについて深く掘り下げている。
改善すべき点は以下の通りです。

インタビュイーの経歴や業界への興味について触れることで、より人間味のある記事にする。
質問のバリエーションを増やし、インタビュイーの専門知識や見解についてもっと深く探る。
記事の構成をもう少し整理し、見出しや段落を使って情報を整理し、読みやすくする。
以上の点を改善することで、インタビュー記事のクオリティがさらに向上すると考えられます。

インタビュイーの経歴について、もう少し深ぼったほうがいい、などといった意見をもらいました。実際にこれらの改善点を考慮したインタビューを行ってもらいました。

指示:上記の改善すべき点を考慮した上で、再度私との対話的なインタビューを最初から始めてください。

(C): 名取龍一さん、本日はお時間をいただきありがとうございます。まずは、あなたの経歴や業界への興味がどのように始まったのか、お話しいただけますでしょうか?

本日はよろしくお願いします。経歴としては、大学では情報科学を専攻しており、卒業後は Web エンジニアとしてキャリアをスタートしました。(中略)

1 つ前の記事では、インタビュイーの経歴に触れていなかったものの、改善点を考慮したインタビューでは、経歴からインタビューが始まりました。

再度、インタビューについて評価してもらいました。

指示:このインタビュー記事のクオリティを評価し、良い点、改善すべき点を挙げてください。

このインタビュー記事のクオリティは全体的に向上しています。
良い点:

質問が具体的で、インタビュイーの考えや経験に焦点を当てています。
インタビュイーの回答が詳細で具体的であり、リーダーに役立つ情報が提供されています。
対話の流れが自然でスムーズであり、話題が適切にリンクされています。
改善すべき点:

インタビュイーの役割や背景についてもう少し深く掘り下げることで、リーダーにより洞察力のある情報を提供できるでしょう。
インタビュイーのこれまでの成功事例や、具体的なプロジェクトでの取り組みについても触れることで、よりリーダーに示唆に富んだ内容を提供できます。
全体として、改善点を考慮してさらに質を高めることができれば、非常に良いインタビュー記事になると思われます。

どうやら良くなっているとのことです。
このように、改善点を ChatGPT に挙げてもらい、それを考慮したインタビューの流れで再度インタビューしてもらう、ということを繰り返すことで、記事の改善ができます。
また、ある程度点数をつけてもらうこともでき、これ以上の話題を盛り込む必要がないと感じたら、途中で打ち切るというのも手です。

先程のインタビュー記事について、0 から 100 までの点数をつけることは可能ですか?その場合、何点になりますか?

先程のインタビュー記事について、0 から 100 までの点数をつけることは可能です。記事は改善点を踏まえてリライトされており、対話的で読みやすくなっています。ただし、完璧ではありませんので、90 点と評価します。さらに改善の余地がある部分に注力することで、より素晴らしいインタビュー記事に仕上げることができるでしょう。

改善の余地とは例えばどのようなことですか?

改善の余地として、以下の点が挙げられます。
インタビューの質問に対する回答の構成や整理がより明確になるように、段落の構成や見出しの追加を検討してください。これにより、読者が各トピックについての情報を簡単に把握できるようになります。
インタビュー対象者の個性や専門知識をより引き出す質問を追加してください。インタビュー記事を読む読者にとって、インタビュー対象者がどのような人物であるかを理解することが重要です。
フロントエンドエンジニアリングの具体的なスキルや技術についての言及があると、インタビュー記事がより魅力的になります。対話の中で、具体的な技術や手法に触れることで、インタビュー対象者の専門性を強調できます。
インタビューの流れが自然であることを確認してください。質問と回答がスムーズにつながるように、適切な接続詞やフレーズを使って会話のつながりを明確にすると、読みやすさが向上します。
これらの改善点を考慮し、インタビュー記事をさらに洗練させることができるでしょう。

このようにして、いくつか案を出してもらいました。改善していくと、情報が微妙に落ちていると感じることがあり、記事は改善途中のものを採用しました。採用した記事については、note の方をご覧いただければと思います。

今回は単純に PoC 的に試行錯誤しながらインタビュー記事を生成しましたが、おそらくインタビュー記事に特化したもっと効率的なスクリプトを作ることができそうです。

まとめ

  • ChatGPT にインタビュー記事のサンプルを生成してもらうことができる
  • ChatGPT にインタビュワーとなってもらうことで、記事を作ることができる
  • 設定を追加していくことでより実際に近いサンプルや記事にすることができる
  • 記事の改善点を挙げてもらい、それを考慮して再度インタビューしてもらう、ということを繰り返すことで、よりよい記事を生成することができる
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Linc'well, inc.

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