Chromeのプロファイルをデフォルト ブラウザーにして捗る、マルチ プロファイルのすゝめ。
概要
代表的な3大ブラウザー ( Chrome
、 Firefox
、 (サ終) Internet Explorer
) の中で、複数プロファイルを同時に扱えるありがたいブラウザーのGoogle Chrome。普通にGoogleアカウント使い分けて、同時に複数のGoogleアカウントを触ることも当たり前にあるので。Chromeは大変便利である。テーマやブックマークなども同期出来るし。
特に昔はプロファイルをSSDやRAMに逃がしてパフォーマンを得る方が重要でFirefoxの方に軍配があったが。SSDが普及した今では、システム ドライブがSSDの環境も珍しくないどろの騒ぎじゃなく、プロファイルの利便性の高いChromeの方が優勢である。
しかし、プロファイルを起動後の操作が便利でも、プロファイル起動前については課題が多い。
Google Chromeそのものが最初に起動で利用するプロファイルは、最後に使ったプロファイルである。そのため、関連付けで開くプロファイルが変わってしまうことがある。テキスト エディタなどではハイパー リンクをブラウザーで開いてくれる機能持つものが多いものの、こちらも同様。
また、普通にプロファイルを追加すると、プロファイル フォルダは自動採番で生成される。コマンドで任意のプロファイルを指定して起動させることは出来るため、それを活用していても、OSの再インストールなどで再構築しているとプロファイル フォルダ名自体もかわるので、何かと都合がわるい。
この、プロファイル フォルダを固定化することで、他のアプリと連携しやすくして、ネット サーフィン (死語) を捗らせる。
環境
※ 当方の環境
- Windows 10 Pro + 既定のWeb ブラウザー設定
- Google Chrome
https://www.google.com/chrome/ - Browser Selector
https://github.com/DanTup/BrowserSelector
外部アプリケーションからURLを開くときに、URLによって起動ブラウザーを自動で変えてくれるアプリーケション。プロファイルの指定も出来るので今回は全てのURLでプロファイルを指定してしまう。
手順
手順① 自分の好きなフォルダ名でGoogle Chromeのプロファイルを作る。
本記事ではGoogleアカウントのメール アドレスで、そのままフォルダを作ることにする。別のルールでやりたい方はうまく読み替えて。
chrome.exe --profile-directory="google_account@gmail.com"
ぶっちゃけ、普通にプロファイル指定のコマンドそのままなんだけど。存在しないフォルダであれば新規に作成されて、そこでプロファイル構築される。即ち前述の
プロファイル フォルダは自動採番で生成される
というのが勘違い。また、これにより新規に作成されたプロファイルもちゃんとプロファイル一覧に出てくる。よもやコレだけ!
手順② Browser Selectorをインストールする。
Browser Selector をダウンロードして、任意のフォルダに展開。コマンドでOSに、ブラウザー アプリケーションとして登録する。
BrowserSelector.exe --register
手順④ Browser Selectorに起動ブラウザーの設定をする。
[browsers]
chrome_def = "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --profile-directory="google_account@gmail.com"
[urls]
* = chrome_def
手順③ Browser Selectorを既定のWEBブラウザーにする。
以上。
活用
(活用例①) タスク バーにピン留めをする。
※ フォルダ名の固定とは関係ないけど
よく使うプロファイルはタスク バーにピン留めしておけば、簡単にそのプロファイルで起動できる。ショート カットからピン留めするのではなく、開いたウィンドウをピン留めするのがコツ。
(活用例②) ショート カットを作成する。
項目 | 値 | 備考 |
---|---|---|
ファイル名 | Google Chrome - google_account@gmail.com.lnk |
任意 |
リンク先 | "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" --profile-directory="google_account@gmail.com" |
起動コマンドと一緒 |
作業フォルダ | "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application" |
変更なし |
アイコンのパス | %USERPROFILE%\AppData\Local\Google\Chrome\User Data\google_account@gmail.com\Google Profile.ico |
プロファイル フォルダに格納されているアイコン。 |
アイコンのパスには %USERPROFILE%
で指定することで、別PCや別ユーザーでも、Google アカウントが同じであれば、プロファイルのフォルダ名も同じであれば、ショート カット ファイルを再利用出来る。バックアップして活用することも。
(活用例③) テキスト エディタのツール バーに登録する。
項目 | 値 | 備考 |
---|---|---|
タイトル | chrome (google_account@gmail) | 任意 |
コマンド | C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe |
Google Chromeの実行ファイルのパス |
引数 | --profile-directory="google_account@gmail.com" "$(Path)" |
プロファイルのディレクトリとファイルのパスのプレース ホルダを指定する |
初期ディレクトリ | "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application" |
ショート カット作成時と同じ |
アイコン パス | %USERPROFILE%\AppData\Local\Google\Chrome\User Data\google_account@gmail.com\Google Profile.ico |
ショート カット作成時と同じ。プロファイル フォルダに格納されているアイコン。 |
Meryも同様の設定で利用出来る。また、ポータブル耐性のあるソフトウェアであれば設定がカレント等に持っていると思うので、OSの再インストールなどでもそのまま利用できて、再設定の必要なし!他の環境にもコポピーしやすくなる!!
(活用例④) テスト用プロファイルを作る。
@REM プロジェクトのデバッグ用のプロファイル
chrome.exe --profile-directory="DebugPtojectX"
@REM アメリカ風デバッグ用
chrome.exe --profile-directory="LangUs"
@REM フランス風デバッグ用
chrome.exe --profile-directory="LangFr"
わざわざテストの度にブラウザーの設定を変える必要がなくなるので、これでデバッグ作業が捗るます!しかも、現場でプロファイル名を固定にしていれば、他のアプリケーションとの連携も考えることが出来るかも!?
(おまけ) プロファイルの整理
既にあるプロファイルのディレクトリ名を今更変えようにも後の祭り。という事はなく。力技だけど、以下🦑の手順でGoogle Chromeと調和を取りつつ、既存のプロファイルのプロファイル フォルダ名を変更する。
(手順①) プロファイルの現在のフォルダ名を確認する。
にてプロファイルの情報が確認出来るので、対象のプロファイルの現在のフォルダ名を確認する。
(手順②) 新しいプロファイルを作成する。
器作り。Chromeさん。よろしくお願いします。
chrome.exe --profile-directory="google_account.01@gmail.com"
※ ここでは、Google Chromeに「 google_account.01@gmail.com
」というプロファイル フォルダを自覚してもらうのが目的。
(手順③) Chromeを全て終了する。
さようなら、全てのGoogle Chrome。
taskkill /F /IM chrome.exe
まぁここまでしなくても良いけど。とりあえず、悪影響を与えない様にするために終了させる。
(手順④) フォルダを入れ替える。
%USERPROFILE%\AppData\Local\Google\Chrome\User Data\
にあるフォルダをしれっとスワップします。
cd %USERPROFILE%\AppData\Local\Google\Chrome\User Data\
@REM 現在のフォルダを退避
mv "google_account.01@gmail.com" "ProfileTmp"
@REM フォルダ名の昇格
mv "Profile 2" "google_account.01@gmail.com"
@REM 整合のため、退避させたほうをあてがう
mv "ProfileTmp" "Profile 2"
(手順⑤) 元のプロファイルの登録を削除する。
整合のため、古いプロファイルはChrome上から削除する。
※ プロファイル フォルダも物理削除され、ゴミ箱にも入らないので、誤って操作しない様に注意。
(手順⑥) プロファイル名を付け直す。
(手順⑦) 以上.
Q & A
@gmail.com
のドメイン要らなくね?
Q. フォルダ名に A. Googleアカウント と Gmailのメール アドレス は別物。
Googleアカウント は各種Googleサービスを受けるためのID。メール アドレスであればなんでも取得できる。例えば hotmail や Windows Live Hotmail 、 Outlook.com でも Googleアカウント は取得可能。
Gmail 本来はメール サービスだけど、Googleアカウント がデフォルトで付いてくる。
(これ、一見嬉しい様で、メールだけ欲しい人にはちょっと邪魔なんだよね。。。)
Apple IDのメール アドレス (?) で Googleアカウント を取得している人もいるんじゃないかな、知らんけど。
@
や .
なんて使って大丈夫?
Q. フォルダ名に A. そんなんで問題が起きる様な低品質なソフトウェアは使わない方がいい。
Q. Gmailそんなに要らなくね?
A. (1) H/N用 、 (2) 本名用 、 (3) Android端末用 使い分けるだろJK。。。
- H/N用
- 普段使いのアカウント。
- あまりお金やリアルが絡まないもの。
- 信頼性がそこそこのインターネット サービスID。
- (主な用途)
- Google Drive
- Google Chromeのプロファイル
- bookmark
- Chrome リモートデスクトップ
- 普通のインターネット サービスのID
- ソーシャル メディア (twitter, SNSなど)
- pixiv, Zenn, github, Spotify, Windows Live ID、Dropbox ...etc...
- 本名用
- 本名が絡むアカウント。
- お金やリアルの絡みが強いもの。
- 信頼性が高いインターネット サービスID。
- (主な用途)
- Gmail
- 送信者名や署名の本名を記載。
- 公共サービスや転職活動時に利用。
- Google Drive
- 購入したライセンスなどのバックアップ
- お金の絡みの多いインターネット サービス
- amazon prime, 東映特撮FC, プレミアム バンダイ
- ソフトウェア サブスクリプション ライセンス (Photoshop, Officeなど)
- モバイル バンキング、公共サービス
- Gmail
- Android端末用
- Android端末にまず設定するアカウント。
- モバイル用途になるので単独。
- 音声用、音楽用、カメラ用、お絵描き用で普段から複数端末携帯しているので、端末同士の連携など。
- (主な用途)
- Gmail
- モバイル アプリのサービスID (飲食系が多い)
- Google Photo (端末の写真のバックアップ)
- My Device (端末を探す)
- IFTTT
- 不在着信があったらGmailで送信する。 ⇒ 音声端末のイベントに音楽用端末の通知で気づける。
- SMSを受信したらGmailで転送する。 ⇒ 音声端末のイベントに音楽用端末の通知で気づける。
- docomoメール (WEB)
- Gmail
ってか最近だとYoutube配信者なんかも増えているだろうから。配信用アカウントとか共同アカウントとか、1アカウントだけの人のほうがレア ケースだと思うだけど、知らんけど。
Q. アカウントにオタ絵なんて大丈夫?
A. 一応自分で描いた絵なので、多分大丈夫。
Q. つまるところ、Google Drive乞食?
A. Google One (スタンダード) です。
Q. Google Chromeのインストール先が違うんだけど
A. 知らんよ。
Q. Google Chromiumでも出来る?
A. 🤔?
謝辞
-
Google Chrome
https://www.google.com/chrome/ -
Browser Selector
https://github.com/DanTup/BrowserSelector
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