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『世界一流エンジニアの思考法』を読んでみて

2023/12/28に公開

はじめに

みなさん、『世界一流エンジニアの思考法』読みましたか?(唐突)

https://www.amazon.co.jp/世界一流エンジニアの思考法-牛尾-剛/dp/4163917683

結構 X(Twitter)で話題になっていたり、周りに読んでいる人も多かったので
年末年始のお休みに読もうと思ったら、あっという間に読了しました。
(電車の中で読んでいたら、同僚から「課題図書です」と連絡がきました。すごいタイミング)

知識の定着という意味でも、読んだことを書き出しておきたいと思います。
※本の要約ではなく、私自身気になった点をピックアップしています。

偉大な習慣を身につけたプログラマになる

本書の「はじめに」にて

彼らはなにも全員が常人と比べて著しく頭の回転が速いわけでも、天才的記憶力を持つわけでもない。
主に「思考法」(マインドセット)が高い生産性を形づくっているのだ。
小手先のテクニックでもなければ Tips でもなく、その圧倒的なパフォーマンスは思考法から生まれているという事実。

いわゆる「一流」は、常人と違うものを持っていると思いがち(思いたいに近い)ですが
そうではなく、差は思考法からきていること、
「偉大なプログラマではなく、偉大な習慣を身につけたプログラマになる」(引用)こと。

この前提を踏まえた上で、個人的に刺さったポイントについて書いていきます。

  • ① 理解に時間をかける
  • ②「結果を出す」から「バリューを出す」
  • ③ 日頃から伝えることをベースにする
  • ④ 世界一流エンジニアが集まる組織のカルチャー

① 理解に時間をかける

良いものと思われがちな試行錯誤、これは悪。
とりあえず手を動かすのではなく、仮説を立てること。
これはエラー調査や不具合対応など以外の他のタスクでも言えることだと思います。

手を動かすことで、その時はアウトカム(成果)が早く出るかもしれませんが、
学び/理解が浅く、次への再現性もかなり低い。
言われてみると確かに、と思うのですが、目の前の成果に飛びつきがちだなと。。

アウトカム至上主義から脱して、時間をじゃぶじゃぶ使って徹底的に理解すること。
これが長い目で見たときに生産性が上がること。刺さりますね、、

②「結果を出す」から「バリューを出す」

第 2 章のマインドセットにて
日本式 「結果を出す」 とインターナショナルチームの 「バリューを出す」の違いについて。
どちらも目標を定めるのは同じですが、
例えば目標を定め、途中で未知の問題が起きた場合

  • 日本式の「成果」を出す:
    • 残業や徹夜をして必死に達成しようとする
    • 達成ができなかった場合は、「失敗」という烙印を押されて次のチャレンジがしづらい
    • 一度目標が定められると、予測が誤っていても必ずやりきらないといけないプレッシャーがある
  • インターナショナルチームの「バリューを出す」:
    • もっとも優先度の高い 1 ステップのみを目指すように方向転換する
    • できないものはできないと判断する
    • 「KPI は定時で無理なく楽に達成できる程度のものであるべき」という大前提がある
    • 目標はあくまでも目標であり、「実際どうだったか?改善ポイントはあるか?」などに価値があると理解している

この前提には本書で記載のある不確実性を受け入れられているか、
「より少ない時間で価値を最大化する」Be Lazy の思考があるかが
大きく影響していると思います。

③ 日頃から伝えることをベースにする

伝えることをベースにするというお話は、これまでも何度か聞いたことがありますが
その認識が少し変わりました。

これまでは人の話を聞くとき、インプットするときは「自分が理解する」でした。
自分の中で理解を経てから相手に説明できるかどうかで理解度をはかるという感じです。
ただそうではなく、その時点から 「後で人に説明する」つもりでインプットすること。
それだけで集中力、記憶力が向上するとのこと。

メモをとるときも人に伝えることを前提に、
そしてプログラマという点でいうと、コードは読み物という前提で書くこと。

④ 世界一流エンジニアが集まる組織のカルチャー

第 5 章のチームビルディングの部分だけでなく、
著者が「技術イケメン」に話を聞いてみたり、やっていることを真似していたりという部分もあり
「世界一流エンジニアが集まる組織」のカルチャーとしてこういった部分があるのだろうなと。

  • サーバントリーダーシップ
    • ボスの役割はサポートすること
    • 納期がなくマネージャーも急かさない
    • 「仕事を楽しんでいるか?」を確認する文化
  • クイックコール
    • 「ちょっといいですか」が気軽にできる空気
    • 気軽に断れる空気とセットである
  • 失敗に寛容であること
    • 未知のことにチャレンジしているからこそ
    • 良いフィードバックをくれてありがとう

また、ところどころに日本式、日本企業との比較があり、著者の危機感が伝わってきました。
自分の周りから少しずつ伝播できればな〜と思ったり。

終わりに(感想)

新しい発見が盛りだくさんというよりは、いわゆる"つよつよ"と呼ばれる方々の思考や習慣を
学ぶことができ、改めて納得感が高まり刺さるものが多かったです。
理解に時間をかける、人に伝えることをベースにするという点は
実践、継続していきたいところです。


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