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Claude Code導入時にチーム予算のうち約90%を1人で使い切った話

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この記事は レバテック開発部 Advent Calendar 2025 13日目の記事です。

はじめに

はじめまして。2025年10月にレバテック開発部にジョインした hama です。

みなさんは Claude Code を活用していますか?
リリースからもうすぐ1年、開発体験を大きく変えるツールとして定着しつつありますね。私は2025年5月のAnthropicの発表直後から個人で Max Plan を契約して、8月頃まで使っていました。(8月ごろに発生した大規模なバグの時に離れたユーザーの1人でした。)

この度、11月中旬から Claude Code がチーム開発で本格導入されることになって久しぶりに触りました。導入初期ということもあってデポジット型の従量課金での利用開始になりましたが、割り当てられたチーム予算の約90%をわずか半月で使い切ってしまうという事態をさっそくやらかしました。
この記事では、なぜそれほどのコスト超過が発生したのか、そしていち利用者ができる防止策として導入したコスト監視設定について共有します。(管理者視点の話ではないのでご理解ください)
同じような状況に陥らないための参考になれば幸いです。

何が起きたのか

チーム予算とWorkspaceの構成

私たちのチームでは、Claude Console上で開発チーム単位の Workspace(ワークスペース) を作成し、そこにメンバーを招待する形で運用されています。
https://support.claude.com/ja/articles/9796807-claude-consoleでのworkspaceの作成と管理

  • 予算管理: Workspace全体で共有の「月額支出上限(Spend Limit)」を設定
  • 想定配分: 1人あたり月額 $50 × チーム人数
  • 適宜利用状況を見つつ、月 $100 超えそうな人は早めにMax Planへ切り替える

11月末時点での弊チームの利用状況はこんな感じでした。
ここで重要なのが、「Spend LimitsがWorkspace単位で共有されている」 という点です。
個人で制限がかかっているわけではないため、誰か一人が使いすぎれば、チームの予算枠を食いつぶしてしまうことになります。

ちなみにこれだと各個人の利用状況を把握できないため、弊社では利用者1人1人がAPIキーを発行する形を取っています。

1番上が私です。$200 を超えています。 まだ2週間程度にも関わらず、チーム想定の4倍以上のペースで消費していました。もし serena を入れずにバニラ状態で使っていたら、さらに高額になっていた可能性があります。
https://github.com/oraios/serena
https://zenn.dev/sc30gsw/articles/ff81891959aaef

なぜこんなに使ってしまったのか

主な原因は以下の2点です。

1. コスト把握ができていなかった

最大の要因はこれです。特に従量課金サービスではあるあるですが、「今いくら使っているか」が見えない状態で開発に熱中すると、気づいたときには手遅れになります。 今回はデポジット型であったこともありまだマシでしたが、当時はコスト管理ツールの導入や、Claude Console側でのアラート設定等も行っておらず、自身のコストを意識せずに使っていました。
(ちなみに私の暴走を受けてすぐに管理者の方がClaude Console上でEmail notificationの設定を入れてくれました。感謝。)

2. プロンプトエンジニアリングの試行錯誤

まだ導入初期ということもあり、チームの Claude.mdSkills の設定が成熟していません。 期待する出力を得るために、「チームのコーディング規約に沿ってほしい」「ここはこう直して」といった往復のやり取りが頻発しています。結果としてコンテキストが膨れ上がり、トークン消費量が増大していました。

とりあえず、いち利用者の自分にできる即効性のある対策として、普段からどれくらいのコストを使っているのか知ることから初めてみることにしました。

実施した対策

ccusageのstatuslineを導入

というわけでコストを把握するため、ccusageを使ってstatuslineにコストを表示するようにしました。(2025/11末時点でBeta版)

https://github.com/ryoppippi/ccusage
https://zenn.dev/ryoppippi/articles/6c9a8fe6629cd6

設定方法

  1. ~/.claude/statusline.sh を作成する
#!/bin/bash
input=$(cat)
CCUSAGE=$(echo "$input" | npx ccusage@latest statusline)
echo "$CCUSAGE"
  1. 用意した ~/.claude/statusline.sh に実行権限をつける
$ chmod +x ~/.claude/statusline.sh
  1. ~/.claude/settings.json に以下を追加する
{
  "statusLine": {
    "type": "command",
    "command": "~/.claude/statusline.sh"
  }
}

たったこれだけで以下の情報が表示されます

🤖モデル | 💰セッションのコスト / 今日のコスト / 作業ブロックのコスト | 🔥1時間あたりのコスト消費ペース | 🧠コンテキスト使用率

簡単に設定できました。これで自分が普段からどれくらいコストを使っているかすぐに把握できます。
画像の例だと1日に大体$5程度使っていることが把握できます。毎日このペースで開発を続けていたら、大体20営業日で$100に到達することがこの時点でわかります。

ここで Claude Code 上のコストと Claude Console 上のコストとを比較してみました。
すると若干差異が出ることが分かりました。
あくまで statusline の値は参考程度に留めて、最終的な確認は Console を正とした方が良さそうです。


$10程度の利用をしていたつもりでしたが、$12程度になっていました。

statuslineには他にも色々と情報を表示できます。先人の知恵を参考に、ぜひ自分の使いやすいようにカスタマイズしてみてください。

https://code.claude.com/docs/ja/statusline
https://zenn.dev/pnd/articles/claude-code-statusline
https://zenn.dev/makotan/articles/db34bb6860cda5

余談:statuslineをサクッとカスタマイズするツールも出ているみたいです
https://github.com/sirmalloc/ccstatusline

まとめ

Claude Codeは強力なツールですが、コスト管理を怠ると予算を一瞬で溶かしてしまいます。ccusage statuslineを使ってstatuslineの設定をすることで、すぐに自分がどれくらいコストを使っているか分かるようになりました。

今後はコスト管理周りの運用を自動化していきたいと思っています。AdminAPIを使って組織のコスト状況を取得することができるようです。権限が必要なためどこまでできるか分かりませんが、ぜひ試してみたいと思います。
https://platform.claude.com/docs/ja/build-with-claude/usage-cost-api

私と同じような失敗をしないためにも、導入初期からコスト管理の仕組みを整えることをおすすめします!

レバテック開発部

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