Windowsユーザーの自分がMacを使いやすくするためにやったこと
概要
MacをWindowsに近い操作感へ寄せるための設定とツールを紹介します。
ほかの記事と一部重複するところもあると思いますがご了承ください。
背景
レバテック開発部に転職し、開発PCとしてMacを標準利用することになりました。
私は前職・私用ともに長年Windowsを利用していたため、操作の違いに戸惑いました。
ここではWindowsライクな操作感に近づけるために行った最小限のセットアップをまとめます。
対象読者
MacをWindowsに近い操作感で使いたい人
筆者の環境
- PC
- MacBook Pro(macOS Sequoia 15.5)※2025年9月時点
- 利用デバイス
- 一般的なマウス
- US配列キーボード(Realforce R3)
※レバテック開発部では、希望者にRealforce R3が支給されます
やったこと
macOS 標準のショートカット設定
-
目的
macOSの既定ショートカットをWindowsのショートカットに寄せる -
設定
-
⌃ ↔ ⌘ を入れ替え(Windows の Ctrl 相当の位置に合わせる)
設定:システム設定 > キーボード > 修飾キー…
- Control(⌃) に
Command(⌘)
- Command(⌘) に
Control(⌃)
- Control(⌃) に
-
⌥S で Spotlight 検索(Win+S 相当の操作)
設定:システム設定 > キーボード > キーボードショートカット > Spotlight
- 「Spotlight 検索を表示」を
⌥S
に変更
- 「Spotlight 検索を表示」を
-
⌥E で Finder を開く(Win+E 相当の操作)
設定:システム設定 > キーボード > キーボードショートカット > Spotlight
- 「Finder の検索ウインドウを表示」を
⌥E
に変更
- 「Finder の検索ウインドウを表示」を
-
⌥⇧S で部分スクリーンショット(Win+Shift+S 相当の操作)
設定:システム設定 > キーボード > キーボードショートカット > スクリーンショット
- 「選択部分を取り込む(クリップボード)」を
⌥⇧S
に変更
(既定は⇧⌘4
)
- 「選択部分を取り込む(クリップボード)」を
-
⌥L で画面ロック(Win+L 相当の操作)
設定:システム設定 > キーボード > キーボードショートカット > アプリのショートカット
- 追加ボタンからメニュータイトルに「ロック画面」を指定し、
⌥L
を割り当て
- 追加ボタンからメニュータイトルに「ロック画面」を指定し、
-
AltTabの導入
macOSで、Windowsのように「ウィンドウ単位」で切り替えられるようにするツール。
-
目的
Alt+Tabのようなウィンドウ切り替えを再現する -
設定
AltTab > 環境設定 > コントロール > ショートカット 1
- 起動ショートカットに
⌃
+⇥
(Tab)を割り当て
- 起動ショートカットに
Raycastの導入
キーボードで各操作(検索、ウィンドウ移動・整列、クリップボード履歴など)を呼び出せるランチャー
-
目的
macOS標準では手間がかかるウィンドウの移動・分割配置と、クリップボード履歴の呼び出しキーボードショートカットを利用して高速化する -
設定
Raycast > Settings > Extensions > Window Management
- Next Display に
⌥⇧←
(複数ディスプレイ利用時に、アクティブなウィンドウを左側のディスプレイへ移す) - Previous Display に
⌥⇧→
(複数ディスプレイ利用時に、アクティブなウィンドウを右側のディスプレイへ移す) - Left Half に
⌥←
(アクティブなウィンドウを画面左半分にのみ表示させる) - Right Half に
⌥→
(アクティブなウィンドウを画面右半分にのみ表示させる)
Raycast > Settings > Extensions > Clipboard History
-
Hotkey に
⌃V
を割り当て- 備考: 本当は
Win+V
相当である、⌥V
に割り当てたかったが、特殊文字入力を回避できなかったため⌃V
を利用。
- 備考: 本当は
- Next Display に
Google日本語入力の導入
変換精度と学習が安定した日本語IME
-
目的
変換の違和感を減らす -
設定
-
システム設定 > キーボード > テキスト入力 > 入力ソース
に「Google日本語入力」を追加
-
Karabiner-Elementsの導入
macOS用の強力で安定したキーボードカスタマイザー
-
目的
CapsLockでの英数/かなトグルを「押した瞬間」に反応させる(Windowsの感覚に近づける) -
備考
macOS標準でも CapsLock で入力ソース切り替えは可能ですが、CapsLockを離し始めたとき(keyup)に反応する挙動に見えるため、私の感覚ではWindowsと同じようには使いにくいです。Karabiner を使うと押下時の動作にできます。 -
設定(例: CapsLock で英数/かなトグル)
Karabiner-Elements > Complex Modifications > Add your own rule
に以下を追加
{
"description": "Caps lock を「英数・かな」のトグルに変更する",
"manipulators": [
{
"conditions": [{ "input_sources": [{ "language": "ja" }], "type": "input_source_if" }],
"from": { "key_code": "caps_lock", "modifiers": { "optional": ["any"] } },
"to": [{ "key_code": "japanese_eisuu" }],
"type": "basic"
},
{
"conditions": [{ "input_sources": [{ "language": "en" }], "type": "input_source_if" }],
"from": { "key_code": "caps_lock", "modifiers": { "optional": ["any"] } },
"to": [{ "key_code": "japanese_kana" }],
"type": "basic"
}
]
}
LinearMouseの導入
マウス関連のカスタマイズツール
-
目的
- マウススクロールの操作感をWindowsに寄せる
-
設定
- マウススクロールの加速をなくす
Linear Mouse設定... > スクロール
-
スクロールモード
を行
に変更
- Command + スクロールでの拡大/縮小
Linear Mouse設定... > スクロール
-
⌘(Command)
を拡大
に変更
- マウススクロールの方向を反転させる(macOS標準でも可)
Linear Mouse設定... > スクロール
-
逆スクロール
をオン
に変更
- マウススクロールの加速をなくす
さいごに
上記の設定で、検索・切替・入力・整列・スクロールなどの操作を Windows に近い感覚で行えるようになりました。
参考になれば幸いです🙏
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