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Claude3.7Sonnetの高いAPI料金にさようなら!codemcpで時間ベースのレート制限を実現

2025/03/26に公開
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はじめに

最近のAI開発支援ツールは非常に便利ですよね。とくにCursorやClineなどのツールと、Claude 3.7 Sonnetの組み合わせは、多くの開発者から高い評価を得ています。

しかし、これらのツールには以下のような課題があります。

  • 高額なAPI料金: APIを直接利用すると、とくにClaude 3.7のような高性能モデルでは費用が膨らみがち
  • クレジット消費の速さ: Cursorのプレミアムクレジットはあっという間に消費され、その後の応答が極端に遅くなる

本記事では、これらの課題を解決する1つの方法として「codemcp」を紹介します。
これはMCPサーバーの1つで、Claude Desktopと組み合わせることで、Claude Proの月額料金だけでコードの直接編集を実現します。

この記事でわかること

  • codemcpとClaude Desktopを使って、API料金を気にせずコード編集を依頼できる方法
  • Windows環境でのセットアップ手順

Model Context Protocolとは?

Model Context Protocol(MCP)は、AI assistantとツールを連携させるための標準インターフェイスです。簡単に言えば、AIモデルに特定の機能へのアクセス権を与え、特定のタスクを実行できるようにするためのプロトコルです。

codemcpはこのMCPを使って、Claude DesktopからGitリポジトリ内のコードを直接編集できるようにするツールです。詳しくは公式サイトをご確認ください。

https://modelcontextprotocol.io/introduction

codemcpのメリット

codemcpを使うことで得られる主なメリットは以下の通りです

  • 追加コスト不要: Claude Proの月額料金($20/月)だけで利用可能
  • 時間ベースのレート制限: APIコールごとの課金ではなく、時間ベースの制限になる
  • Gitリポジトリ内の直接編集: コードをコピペする必要なく、AIが直接コードを編集

では早速、導入手順を見ていきましょう

導入手順(Windows 11環境)

1. Gitのインストール(未インストールの場合)

Gitがインストールされていない場合は、以下のリンクからダウンロードしてインストールしてください。
https://git-scm.com/downloads

2. uvのインストール

次に、uvというツールをインストールします。PowerShellを開き、以下のコマンドを実行します。

powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"

インストールが完了すると、.local\binディレクトリにuvx.exeがインストールされます。

💡 Tip: uvのインストールに関する詳細は公式ドキュメントをご確認ください。

https://docs.astral.sh/uv/getting-started/installation/

3. Claude Desktopのインストール

まだインストールしていない場合は、Claude公式サイトからClaude Desktopをダウンロードしてインストールします。

https://claude.ai/download

4. MCPサーバーの設定

  1. Claude Desktopを起動し、「設定」を開きます

  2. 左メニューから「開発者」タブを選択

  3. 「構成を編集」ボタンをクリックします

    Claude Desktop設定画面

5. claude_desktop_config.jsonの編集

開いたディレクトリ内からclaude_desktop_config.jsonファイルを見つけて、任意のテキストエディターで開きます。

Claude Desktop設定画面

以下のように編集して保存してください:

{
  "mcpServers": {
    "codemcp": {
      "command": "C:\\Users\\<ユーザー名>\\.local\\bin\\uvx.exe",
      "args": [
        "--from",
        "git+https://github.com/ezyang/codemcp@prod",
        "codemcp"
      ]
    }
  }
}

<ユーザー名>は、実際のWindowsユーザー名に置き換えてください。

6. Claude Desktopの再起動

Claude Desktopを完全に再起動してください。

正常に設定されていれば、チャット入力欄の右下に🔨(ハンマー)アイコンが表示されます。これがMCPが有効になった証です。

MCPが有効になった状態

トラブルシューティング

設定後にハンマーアイコンが表示されない場合や、エラーが発生する場合は以下を試してみてください。

  1. Windowsの再起動: 単純ですが意外と効果的です

  2. 直接コマンド実行: PowerShellで以下のコマンドを実行して、直接codemcpを起動できるか確認

    & C:\Users\<ユーザー名>\.local\bin\uvx.exe --from git+https://github.com/ezyang/codemcp@prod codemcp
    

使い方

1. Gitリポジトリの準備

codemcpはGitリポジトリ内のコードを編集するため、編集したいプロジェクトがGitリポジトリとして初期化されている必要があります。

2. codemcp.tomlファイルの作成

Gitリポジトリのルートディレクトリにcodemcp.tomlファイルを作成し、以下の内容を追加します。

format = ["./run_format.sh"]
test = ["./run_test.sh"]

3. Claude Desktopでの初期化

  1. Claude Desktopを起動し、任意のモデル(Claude 3.7 Sonnetなど)を選択

  2. 以下のようなメッセージを送信

    "C:\path\to\your\repository" をcodemcpで初期化して編集してください
    
  3. ツールの使用を許可する

    確認画面

4. コード編集の依頼

初期化が完了すると、Claudeがcodemcpを使ってコードを編集できるようになります。

まとめ

本記事では、codemcpを使ってClaude Desktopからコードを直接編集する方法を紹介しました。

codemcpはまだ発展途上のツールですが、今後さらに機能が拡充されることが期待されます。API料金を気にせずにAIコーディング支援を受けたい方は、ぜひ試してみてください!

参考リンク

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Discussion

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