Claude3.7Sonnetの高いAPI料金にさようなら!codemcpで時間ベースのレート制限を実現
はじめに
最近のAI開発支援ツールは非常に便利ですよね。とくにCursorやClineなどのツールと、Claude 3.7 Sonnetの組み合わせは、多くの開発者から高い評価を得ています。
しかし、これらのツールには以下のような課題があります。
- 高額なAPI料金: APIを直接利用すると、とくにClaude 3.7のような高性能モデルでは費用が膨らみがち
- クレジット消費の速さ: Cursorのプレミアムクレジットはあっという間に消費され、その後の応答が極端に遅くなる
本記事では、これらの課題を解決する1つの方法として「codemcp」を紹介します。
これはMCPサーバーの1つで、Claude Desktopと組み合わせることで、Claude Proの月額料金だけでコードの直接編集を実現します。
この記事でわかること
- codemcpとClaude Desktopを使って、API料金を気にせずコード編集を依頼できる方法
- Windows環境でのセットアップ手順
Model Context Protocolとは?
Model Context Protocol(MCP)は、AI assistantとツールを連携させるための標準インターフェイスです。簡単に言えば、AIモデルに特定の機能へのアクセス権を与え、特定のタスクを実行できるようにするためのプロトコルです。
codemcpはこのMCPを使って、Claude DesktopからGitリポジトリ内のコードを直接編集できるようにするツールです。詳しくは公式サイトをご確認ください。
codemcpのメリット
codemcpを使うことで得られる主なメリットは以下の通りです
- 追加コスト不要: Claude Proの月額料金($20/月)だけで利用可能
- 時間ベースのレート制限: APIコールごとの課金ではなく、時間ベースの制限になる
- Gitリポジトリ内の直接編集: コードをコピペする必要なく、AIが直接コードを編集
では早速、導入手順を見ていきましょう
導入手順(Windows 11環境)
1. Gitのインストール(未インストールの場合)
Gitがインストールされていない場合は、以下のリンクからダウンロードしてインストールしてください。
2. uvのインストール
次に、uv
というツールをインストールします。PowerShellを開き、以下のコマンドを実行します。
powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"
インストールが完了すると、.local\bin
ディレクトリにuvx.exe
がインストールされます。
💡 Tip: uvのインストールに関する詳細は公式ドキュメントをご確認ください。
3. Claude Desktopのインストール
まだインストールしていない場合は、Claude公式サイトからClaude Desktopをダウンロードしてインストールします。
4. MCPサーバーの設定
-
Claude Desktopを起動し、「設定」を開きます
-
左メニューから「開発者」タブを選択
-
「構成を編集」ボタンをクリックします
5. claude_desktop_config.jsonの編集
開いたディレクトリ内からclaude_desktop_config.json
ファイルを見つけて、任意のテキストエディターで開きます。
以下のように編集して保存してください:
{
"mcpServers": {
"codemcp": {
"command": "C:\\Users\\<ユーザー名>\\.local\\bin\\uvx.exe",
"args": [
"--from",
"git+https://github.com/ezyang/codemcp@prod",
"codemcp"
]
}
}
}
<ユーザー名>
は、実際のWindowsユーザー名に置き換えてください。
6. Claude Desktopの再起動
Claude Desktopを完全に再起動してください。
正常に設定されていれば、チャット入力欄の右下に🔨(ハンマー)アイコンが表示されます。これがMCPが有効になった証です。
トラブルシューティング
設定後にハンマーアイコンが表示されない場合や、エラーが発生する場合は以下を試してみてください。
-
Windowsの再起動: 単純ですが意外と効果的です
-
直接コマンド実行: PowerShellで以下のコマンドを実行して、直接codemcpを起動できるか確認
& C:\Users\<ユーザー名>\.local\bin\uvx.exe --from git+https://github.com/ezyang/codemcp@prod codemcp
使い方
1. Gitリポジトリの準備
codemcpはGitリポジトリ内のコードを編集するため、編集したいプロジェクトがGitリポジトリとして初期化されている必要があります。
2. codemcp.tomlファイルの作成
Gitリポジトリのルートディレクトリにcodemcp.toml
ファイルを作成し、以下の内容を追加します。
format = ["./run_format.sh"]
test = ["./run_test.sh"]
3. Claude Desktopでの初期化
-
Claude Desktopを起動し、任意のモデル(Claude 3.7 Sonnetなど)を選択
-
以下のようなメッセージを送信
"C:\path\to\your\repository" をcodemcpで初期化して編集してください
-
ツールの使用を許可する
4. コード編集の依頼
初期化が完了すると、Claudeがcodemcpを使ってコードを編集できるようになります。
まとめ
本記事では、codemcpを使ってClaude Desktopからコードを直接編集する方法を紹介しました。
codemcpはまだ発展途上のツールですが、今後さらに機能が拡充されることが期待されます。API料金を気にせずにAIコーディング支援を受けたい方は、ぜひ試してみてください!
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