無料で始めるGemini API入門:Pythonで美味しいたこ焼きの焼き方を聞いてみた
はじめに
Google Gemini APIには無料枠が設定されています。当然、一日のアクセス数などに制限が設けられているのですが、これがかなり余裕のある設定になっていて、APIを試してみる分には十分な制限となっています。
せっかくなので、APIキーを取得してテキスト生成を試してみましょう。APIキーの取得は、一見面倒くさそうに思えますが、Googleアカウントさえあれば簡単に取得できるので、皆さんも是非チャレンジしてみてください!
🥗 必要なもの: Googleアカウント、少しの情熱
無料で利用できるテキスト生成モデル
以下に、2025年11月28日現在、無料で利用できるGeminiのテキスト生成モデルの一覧と制限を示します。
モデルごとに単位時間当たりのリクエスト数やトークン数(≒文字数)に制限が設けられています。例えば、Gemini 2.5 Flashは1分あたりのリクエスト数が10件まで、トークン数が250,000まで、かつ1日あたりのリクエスト数が250件までという制限がついています。
| Model | RPM | TPM | RPD | Model ID |
|---|---|---|---|---|
| Gemini 2.5 Pro | 2 | 125,000 | 50 | gemini-2.5-pro |
| Gemini 2.5 Flash | 10 | 250,000 | 250 | gemini-2.5-flash |
| Gemini 2.5 Flash Preview | 10 | 250,000 | 250 | gemini-2.5-flash-preview-09-2025 |
| Gemini 2.5 Flash-Lite | 15 | 250,000 | 1,000 | gemini-2.5-flash-lite |
| Gemini 2.5 Flash-Lite Preview | 15 | 250,000 | 1,000 | gemini-2.5-flash-lite-preview-09-2025 |
| Gemini 2.0 Flash | 15 | 1,000,000 | 200 | gemini-2.0-flash |
| Gemini 2.0 Flash-Lite | 30 | 1,000,000 | 200 | gemini-2.0-flash-lite |
RPM … 1分あたりの最大リクエスト数(Requests per minute)
TPM … 1分あたりの最大トークン数(Tokens per minute)
RPD … 1日あたりの最大リクエスト数(Requests per day)
モデルを選択するにあたっては、賢さと応答速度のバランスを要件に合わせて選択することが大事です。例えばGemini 2.5 Flash Previewは最新モデルでより賢いですが、少し動作が重い印象です。もっと軽快に会話したい場合はGemini 2.0 Flash-Liteを選択するといいでしょう。
Google GeminiのAPIキーを取得する
📌 以下のGoogle AI Studioにアクセスして、ご自分のGoogleアカウントでログインします。
📌 利用規約が表示されます↓ので、よく読んでご納得のうえ同意ボタンを押してください。

Google Gemini APIの利用規約
📌 画面上部のGet API Keyボタンを押します。

Google API Studioのメイン画面
📌 APIキーを作成ボタンを押します。

APIキー管理画面

APIキー作成完了後の表示
APIキーの一覧は画面下部にあり、そこで不要になったAPIキーの削除ができます。

APIキーの一覧
使ってみよう
APIキーを取得出来たら実際にそれを使ってみましょう。ここではPythonの例をサンプルとして掲載します。
📌 まずはgoogle-genaiをインストールします。
pip install google-genai
📌 次にサンプルプログラムを書いて動かしてみます。
-
YOUR API KEYの部分は取得したご自分のAPIキーに置き換えてください - 質問によっては回答に時間がかかります(1分くらい)。気長におまちください。
- より軽量なモデル(Gemini 2.5 Flash-Liteなど)を使うと応答時間が短くなります。
from google import genai
client = genai.Client(api_key="YOUR API KEY")
response = client.models.generate_content(
model="gemini-2.5-pro",
contents="たこ焼きの美味しい焼き方を教えて。"
)
print(response.text)
📌 出力サンプル(Gemini 2.5 Pro)
はい、お任せください!
たこ焼きを「外はカリッと、中はトロッと」した理想の状態で美味しく焼くためのコツを、準備から焼き方、仕上げまで詳しくご紹介します。
### 美味しいたこ焼きの黄金ルール
たこ焼き作りで最も大切なのは、**「生地」「高温」「油」**の3つです。 これを意識するだけで、お店のような味にぐっと近づきます。
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### 1. 材料(約30〜40個分)
#### 【生地】
* **たこ焼き粉**:200g (なければ薄力粉でもOK)
* **卵**:2個
* **水(または出汁)**:700ml〜800ml
* **ポイント**:出汁(昆布とかつお)を使うと、生地に深みが出て格段に美味しくなります。粉の袋に書かれている水の量より少し多めにすると、トロッとした食感になります。
* **醤油**:大さじ1
* **みりん**:小さじ1(お好みで。少し甘みが出ます)
#### 【具材】
* **ゆでだこ**:150g程度(1cm角に切る)
* **天かす(揚げ玉)**:たっぷり(大さじ5以上)
* **紅しょうが**:大さじ3〜4(みじん切り)
* **青ネギ**:1/2束(小口切り)
#### 【その他】
* **サラダ油**:適量
* **たこ焼きソース**
* **マヨネーズ**
* **青のり**
* **かつお節**
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### 2. 必要な道具
* たこ焼き器(プレート)
* ボウル
* 泡立て器
* 油引き(キッチンペーパーを丸めて割り箸で挟んだものでもOK)
* たこ焼きピック(千枚通しや竹串でも可)
* 生地を注ぐためのピッチャー(計量カップや片口のボウルでもOK)
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### 3. 美味しく焼くための手順
#### ステップ1:下準備
1. **生地を作る**:ボウルに卵を割り入れてよく溶き、水(または出汁)、醤油、みりんを加えて混ぜます。そこにたこ焼き粉を数回に分けて加え、ダマがなくなるまで泡立て器でしっかり混ぜ合わせます。
* **【超重要ポイント】** 作った生地は、**冷蔵庫で30分〜1時間ほど寝かせる**と、粉が水分とよくなじみ、より滑らかで美味しい生地になります。
2. **具材の準備**:タコを切り、ネギや紅しょうがを刻んでおきます。天かすもすぐに使えるように準備しておきましょう。
#### ステップ2:焼き始め
1. **プレートをしっかり熱する**:たこ焼き器を**強火**で熱します。煙がうっすらと出るくらいまで、しっかりと予熱するのがカリッとさせる秘訣です。
2. **油をたっぷり引く**:熱したプレートの穴の中、そして穴の周りの平らな部分にも、油をたっぷりと引きます。ここで油をケチるとくっつきの原因になり、カリッと仕上がりません。
3. **生地を流し込む**:ピッチャーなどを使って生地を流し込みます。この時、**穴からあふれてプレート全体がひたひたになるくらい、思い切ってたくさん**注いでください。これが綺麗な丸を作るためのコツです。
4. **具材を入れる**:生地を流し込んだらすぐに、各穴にタコを1つずつ 入れ、全体に天かす、紅しょうが、青ネギをまんべんなく散らします。
#### ステップ3:ひっくり返す(ここが一番の山場!)
1. **生地の縁を区切る**:生地の周りが固まり、焼けてきたら(約2〜3分)、ピックを使って穴と穴の間の生地に格子状に切れ込みを入れます。
2. **最初の90度返し**:穴からはみ出た生地を穴の中に集めるようにしながら、ピックで**穴のフチをなぞるように**して、生地を90度回転させます。この時点では中はまだドロドロの液体状でOKです。はみ出た生地を中に押し込むイメージで返してください。
3. **形を整えながら、くるくる回す**:すべての穴を返し終えたら、さらに90度ずつ回転させて丸い形にしていきます。最初は形がいびつでも、何度も回しているうちに綺麗な球体になっていきます。
* **ポイント**:火加減はずっと強火〜中火をキープします。火が弱いとカリッとなりません。
4. **仕上げの焼き**:全体が綺麗な球体になったら、時々くるくると回しながら、表面がお好みのキツネ色になるまで焼きます。最後に火を少し強めて表面の水分を飛ばしたり、仕上げにごま油を少量たらして焼くと、さらにカリッとした食感になります。
#### ステップ4:盛り付け
お皿に取り出し、ソース、マヨネーズ、青のり、かつお節をお好みでかければ完成です!
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### 美味しく焼くための「黄金のコツ」まとめ
1. **生地に出汁を使い、少し寝かせるべし!**
* 味に深みが出て、生地がなじみ、トロッと感が増します。
2. **プレートは煙が出るまで熱するべし!**
* 高温で一気に焼くことで「外カリッ」が生まれます。
3. **油は「これでもか!」というくらい多めに引くべし!**
* 揚げ焼きにするイメージで。くっつき防止とカリッと食感の両方に効きます。
4. **生地は穴からあふれるほど注ぐべし!**
* これが綺麗な丸を作るための最大の秘訣です。
5. **具材の「天かす」はケチるべからず!**
* 天かすの油が生地にコクとカリッとした食感を加え、中のトロッと感を際立たせます。
6. **恐れず、ひたすら回すべし!**
* 最初はぐちゃっとなっても大丈夫。何度も回すことで綺麗な丸になり、焼きムラもなくなります。
この手順とコツを守れば、きっとご家庭でも最高に美味しいたこ焼きが焼けるはずです。ぜひ楽しんで作ってみてください!
まとめ
今回は、GoogleのGemini APIを無料枠で試すための手順を紹介しました。
APIキーの取得方法から、利用可能なモデルの選び方、さらにPythonでの簡単な実行例まで、ひと通りの流れがつかめたのではないでしょうか。
Geminiは無料枠でも十分に高性能で、ちょっとしたアイデアやプロトタイピングにはぴったりのツールです。 今回のたこ焼きの例のように、AIにちょっとしたことを聞いてみるだけでも意外と深い答えが返ってきて面白いですよね。
これを応用すれば、AIと連携した楽しいアプリを作ることができます。
皆さんも是非Geminiで遊んでみてください。
それでは。Happy Coding!
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