はじめてのプロダクトのロードマップづくり
Leaner開発チームのころちゃんです。
このLeaner Technologies Advent Calendar 2023 13日目の記事です。今年の後半にトライしていた、プロダクトロードマップを作ったときの話を書きました。
なぜロードマップを作ったか
Leanerは企業の調達業務をデジタル化するクラウドサービスを提供しています。
これまで場当たり的に機能改善を積み重ねてきたことも多かったのですが、重要で取り組むべきテーマが、「考えること多くて大変そう」という理由で機能改善が後回しになっていました。ロードマップがなく、優先度を判断できない状況に陥っていました。
また、ロードマップを作る前に大きめな機能の仮説検証プロジェクトを進めていたのですが、ロードマップ含めプロダクトのビジョンをもう少し明確にしないと意思決定が難しいという結果になりました。
そこで、何を優先するか(何を優先しないか)を決め、プロダクトに関わる全員のそれぞれの意思決定を加速するためにロードマップを作ることを決めました。もちろん、エンジニアだけでなく、セールスやカスタマーサクセスも含まれます。
以前「ARR10億まではお客さんから聞いたものを作っておけば良い」と言われたことがあります。
当時ははるか未来のように感じていましたが、直面するまでにわずか1年でした。
ロードマップに何を書くか
ロードマップ作成初心者だったので、なにか参考になる資料ないかな?と思ったときに次の資料がとても助けになりました。
「ロードマップに機能を書くべからず」というタイトルですが、大事なのは「ロードマップに、数字を書く」の部分、つまり事業目標を達成するのに必要な指標から逆算してロードマップを引くことがまず重要だと認識しています。
エンジニア目線でも、自分の開発する機能がどう売上に貢献するのかクリアになることは良いことです。(採用市場を見ても、できる人は少ない、と感じています。)
プロダクトの重要指標(North Star Metric)が定まっていなくても、売上目標 - ターゲット - アウトカムが時系列でうまく整理できるだけでも、今のフェーズでは十分だと判断して、目的に沿って最低限の内容を作りました。
ステークホルダーのコミットを得る
ロードマップは声をあげてから3週間で作成しました。
ほぼ毎日ぐらいの頻度で深夜に議論をしていました。
ある程度の期間で作り終えることができたのは、各職能チーム責任者の協力を得ることができ、短期集中で終わらせたのが大きかったと思います。長く考えたからといって意思決定の精度が上がるわけでもないので、今ある情報で決めきるという認識を合わせて進めました。
振り返ってみると週1の定例形式だと全く終わりが見えなかったように感じるので、一気に片付けるのが吉ですね。
また、ロードマップを作りたいという話を全体の定例に持ち込もうとしたときに、「まずは関係者全員のコミットを約束してもらい、最初にMTGの時間をすべて確保することを最初のゴールとしよう」と言ってくれたメンバーに感謝です。
「世にはロードマップの初稿を半年かけてつくっている会社もある」という話も聞いたので、
まずまずの期間で作り終えたのではないでしょうか。
学び
今回の一番の学びは、爆速で進めるために関係者の協力を得ることの重要性 でした。
組織の縦割りが進んでしまうと職能を超えて協力を得るハードルが上がるのですが、Leanerでは BizDevMix[1]を大事にする環境のおかげで助かっています。
今後もお客様の成功に向き合っていきます。
明日の Leaner Technologies Advent Calendar 2023 はluluさんです!
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Leanerでは事業サイドのメンバーと、開発サイドのメンバーが密接に連携することに強い考え方を持っていて、それを社内ではBizDevMixと表現しています。 ↩︎
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