CTO,VPoE,PdM,EM,テックリード誰もいないLeanerの組織づくり
Leanerについて
Leaner Technologiesは「調達のスタンダードを刷新し続ける」会社です。企業の購買や調達に関する業務を支援するBtoB SaaSスタートアップです。トヨタ自動車様 や 大手コンビニエンス企業様 など主にエンタープライズ領域に導入いただいて急成長してます。
「Leaner見積」 「Leaner購買」 の二つのプロダクトを開発・提供しています。
エンジニアメンバーは約15名ほどです。
なぜポジションがないのか
そもそもなぜポジションがあるのかについて明確な理由が自分たちの中でありません。特定のポジションがあるとそのポジションを目指すことが社内で正当化されます。
Leanerは「調達のスタンダードを刷新し続ける」という大きなコトに全員で向かっている企業です。コトに向かうことと、ポジションを目指すことはよくバッティングします。
スタートアップでは成長フェーズに応じてやることも急激に変わります。特定のポジションをつくったとしても、それが1,2年後のフェーズにマッチしているかは分かりません。ポジションをつくることよりも、一人ひとりが今何をやるべきか、にフォーカスできることを是としています。
当たり前ですが、バックエンド・フロントエンドといった区分けもありません。(一応、Webアプリエンジニア・デザインエンジニアで分かれていますが渾然一体としています...)
事業と組織にどう貢献するかを一人ひとりが考える
会社でモチベーション高く、自分の全力を出して仕事するためには、「自分がどう貢献するか」を自分で考え、チーム内で期待と役割を調整し、チーム全員で協調しながら実行することが不可欠だと考えてます。
Leanerでは「期待合わせ会」と呼ばれるミーティングを四半期ごとに行っていて、ここで次のようなことをチーム内で確認します。
- 「今期自分がやること」
- 「他の人に頼ること」
- 「心配ごと」
- 「こういう時は助けて」
スタートアップでは四半期ごとにプロダクト開発でやることは大きく変わります。その前提で、その時々に応じたチーム体制を組める仕組みをつくっています。なので、前期ではリーダーやってた人が今期は別のリーダーのフォロワーをする、ということも普通にあります。
大事なのは「自分が今どう動くのが事業や組織を成長させるための最適解なのか」を一人ひとりが考えることです。この一人ひとりの気持ちを汲んだ話し合いをマネージャー的な人が一人でやるには負担が大きすぎると自分達は考えてます。
Leanerでのソフトウェアエンジニアのキャリアのつくられかた
現状のLeanerでは大きく2通りのエンジニアキャリアがあります。
- 事業を前に進めるエンジニア(社内ではAceと呼ばれる)
- ex. 顧客の困りごとを整理して、プロダクトの課題を定義する
- ex. プロダクトの課題を解いて、アウトカムを付加する
- 事業を進めやすくするために仕組みを整えるエンジニア(社内ではCaptainと呼ばれる)
- ex. ミーティングの進行やふりかえりを主導してプロセスを改善する
- ex. 隙間にこぼれ落ちるような球を拾って、他メンバーが自分の仕事に集中できるようにする
このAceとCaptainの両輪でプロダクトづくり、組織づくりを進めています。人によってグラデーションがあり、必ずしもこのどちらかだけをやるわけではありませんがだいたいの人はこのどちらかに志向が分かれます。
最初はAceとして頑張りたいと思っていた人でもチームワークをしている中でやっぱり仕組みを整えることでチームに貢献したいと思うようになった、という人もいます。
プロダクトや技術スタックなどの意思決定はどうやっているか
これと決まった方法はありませんが、その都度リードしたい人が素案をまとめて、チームと相談して決める、という感じになってます。
今はこれで大きな問題になっていませんが、今後組織が拡大したときは意思決定のプロセスの仕組みをつくる必要がありそうです。
困るとき
一番困るのは社外に自分の仕事を説明するときです。その時々で微妙にやることが変わるので、今やってることをそのまま伝えると嘘は言ってないけど正確性に欠けてしまいます。なのでいつもふんわりとした説明になってしまうことが多いです。
今後ポジションをつくるとしたらどうつくられるか
たまに社内でも「PdMって必要なんだっけ?」「マネージャーいなくていいんだっけ」という話が出ることがあります。その度にこういうことを言ってます。
- 「まず、そのポジションに期待することを言語化しましょう」
- 「それはそのポジションをつくらないと解決できないことなのかを考えましょう」
そうすると意外とポジションをつくらなくてもマネジメントはチームで分担できます。
マネジメントで必要なのは主に「リーダーシップ」と「説明責任」です。それをマネージャーだから、という理由だけで特定個人に押し付けるのは良いチームバランスではないと考えてます。
なので、Leanerでは「自分の得意分野でリーダーシップと説明責任を発揮する」「自分が得意じゃない分野は他メンバーを最大限フォローする」という考え方でチーム体制をつくっています。
Leanerに合いそうな人お話しましょう
Leanerのように振り切った組織づくりをしている会社は割と珍しいのでは、と思ってます。
普通の会社では社内にキャリアラダーがあり、目指すべき分かりやすい指標がありますが、Leanerでは上述した通り、あえてそういうのはつくっていません。
肩書きに縛られず、大きく成長する余地のある事業領域と組織に魅力を感じる、という人に興味を持っていただけると嬉しいです。
(特にデザインやアクセシビリティに関心のあるフロントエンドエンジニアの方を待望してますが、少しでも興味を持っていただければどなたでもお話ししましょう)
もしLeanerに興味あれば、知り合いに話しかけていただくか、こちらからご応募ください。
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