Notionでフロー情報をためるだけの箱を一つ用意したら全社でドキュメンテーションが捗った
こんにちは Leaner Technologies の小久保です。
Leaner では Notion をドキュメント管理やタスク管理にフル活用しています。
NotionのDatabasesについて
Notion には Databases という強力な機能が用意されています。Database は DataSource(データそのもの)と View(データの見え方)の組み合わせで表現されています。
1 つの DataSource を、テーブル、リスト、ボード、カレンダーなどのいろんな View で見えるようにできる優れものです。また、プロパティを設定することでグルーピングやフィルタリングもできます。
これがフロー情報を蓄積、整理するのに便利でいいぞ、という話が今回の主題です。
豆知識(ストックとフローのNotionでの扱い方)
ドキュメントベースの情報共有では「ストック」と「フロー」で考えることがよく知られています。
Notion でドキュメントを整理するときは、以下の二通りがあります。
- Database を箱として使う
- トップページから階層的にページを組み立てる(普通の Wiki と同じ使い方)
個人的には次のように Notion で管理するのが定石だと思ってます。
- ストック情報は階層的にページを組み立てる
- フロー情報は Database で整理する
フロー情報をいかに整理するか、またはいかにドキュメントを書きやすい習慣をつくるか
- フロー情報を扱いやすい形で整理する
- みんなでドキュメントを書く習慣をつける
これらを両立させることがフルリモート、分散拠点全盛の現在ではとても大事なことです。
「どこに書くか困ったらとりあえずここに書く」という箱をうまく用意できることがドキュメンテーション文化を根付かせられるかどうかの命運を握ります。(これができないと各部署や部門ごとに独自の生態系がうまれていき、情報が断片化して死に至る)
フロー情報をひたすらためるだけのDatabaseをつくる(Leaner Flow爆誕)
Leaner では全役職の全メンバーが使う Database を 1 つ用意しました。Leaner Flow と名前を付けています。誰でもドキュメントの置き場所で困ったらここに書いて OK、という運用です。
分類のしかた
全体で使うのでドメイン固有の情報は乗せずに最低限の分類に留めています。
- 定例・不定期のミーティング
- 個人のメモ
- 勉強会
- 日報
- …etc
というざっくりとした種類分けで運用しています。
(フロー情報は時系列に整理されていることが重要なので細かい分類に意味はないと思ってる)
やってみたメリット
メリット1: 思いついたらここに書けばよいので迷いがない
ちょっとメモを残したいときに書ける場所が決まってるのは心理的に楽です。他のメンバーとの共通認識が取りやすいのもよいです。
メリット2: 他の人がどんなことやってるのかうっすらわかる
さまざまな View を用意できるので、カレンダーView で見たり今日書かれたページだけ抽出したり、ということも簡単にできます。他の人がどんなドキュメントを書いているか、ということも自然と目に入ってきて「お、やっとるな」という気分になります。
メリット3: 日報文化とも相性がよい
最近 Leaner にジョインしたメンバーのおかげで日報を書く文化が生まれつつあります。そういう用途にも自然と使われるようになりました。
他の人の日報にリアクションを送りたい、という理由から「スキ」プロパティが追加されました。
デメリット
階層構造との紐付けはできない
おそらくチームで Notion を使う場合は何かしらのグループ単位で階層をつくることが多いですが、Leaner Flow はトップレベルにグループ横断で置きたいので階層構造とは独立します。
これはドキュメントの書きやすさと、整った階層構造をつくることのトレードオフです。Leaner Flow ではプロパティに「Team」を追加してチーム単位で扱えるように緩和策をとっています。
利用者の意見
エンジニア:大東さん
Notion は階層構造なので、どこに書けばいいか、どこを見にいけばいいのか分からなくていやだなあって思ってたんですが、Leaner Flow の存在は革命的でめちゃくちゃありがたかったです。
セールス: 山下さん
「とりあえずドキュメント書くときはここにおけばいい」っていう状態を作れたのが革命でしたね。
カジュアルな情報交換した時の議事メモとかも残せるので、ナレッジのシェアが気軽にできていいです。
エンジニア: 石渡さん
Leaner Flow のおかげで、ストック情報 or フロー情報を意識せずに気軽にドキュメントを書き始められるのが最高ですね。
Notion は Page の移動が簡単にできるので、とりあえず Leaner Flow に書いておいて、あとでストック情報として整理するなんてこともできますし、アイデア次第で Notion の柔軟性は無限大だなと感じています。
セールス: 立野さん
なにも意識せずに「とりあえず LeanerFrow に書いとこ」ってなってたけど小久保さんに仕立てられてたのか。
まとめ
といった感じで Notion の Database を使うとフロー情報をいい感じに整理できるのでいいぞ、という話でした。
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