【初心者向け】In silico創薬を勉強し初めて一年、よかった教材、サイト 【in silico創薬】
はじめに
筆者はWetのペプチド創薬研究で学位をいただきましたが、in silico創薬に興味を持っていました。in silico創薬はもちろんのこと、ITやプログラミングについてはほぼ未経験でしたが、独学で勉強していて、よかった講義、サイト、本などを備忘録としてまとめておきます。
In silico創薬興味ある方の少しでも助けになると幸いです。
※案件ではありません。
講演
BINDSの講演
筑波大の広川貴次先生の講座。少し初学者には難しいかもしれないが、非常に為になった。
Ligand-Based Drug DiscoveryコースとStructure-Based Drug Discoveryコースが二つ分かれており、体系的にin silico創薬を知れる。毎年秋に開講。無料
Youtube
Youtubeには意外とバイオインフォマティクスを一から解説している人が多く、非常に助かった。
全般
この人から全般的に情報を得ることが多かった。今でも更新しているので、ありがたい。
項目別で色々な方の動画を参照したが、最初は後述のUdemyでまとまった動画を視聴したら時間の節約になると思われる。
MD simulation
AutoDock VINA、PyRx
分子ドッキング
毒性評価、性質評価、Ligand-based screening
Udemy
Udemyでも結構 in silico創薬の動画があり、まとまっているので、わかりやすかった。
また講師に質問するとすぐに返信が返ってくるのがよかった。
頻繁に値引きされてほとんど1500円くらいで一講座買えるので、ありがたい。
購入したもの一覧
Rossetaを使おうと思い、購入したが、AlfaFold2が出てきたので、途中でやめてしまった。
In silicoスクリーニングを丁寧に教えている。とりあえずスクリーニングをしたい方はこちらを見ると良いと思う。
標的の探索からスクリーニングまでを解説している。一連のin silico創薬を知りたい方はこれもおすすめ。論文を書くことを意図しているので、どういう感じで論文を出したら良いかも解説している。
タンパク質ータンパク質ドッキングのやり方を初心者向けに解説している。Youtubeで学んでいた内容が多かったので、途中でやめた。
抗体のin silicoデザインをやってみたくて購入した。8割くらいは標的のタンパク質の評価だった。
GROMACSのMDシミュレーションに加え、分子ドッキングを学べる。GROMACSについてはYoutubeでいろんなサイトを見て、なんとかできたので、この講座をもっと早く受講しておきたかった。
書籍、サイト
最初にこれでAI創薬を学習した。化合物の前処理などもここで一通り学べたのでよかったが、コードが動かないこともあったので、大変だった。こちらの記事で少し改変して、AI創薬が体験できるようにした。
- Pythonで実践生命科学データの機械学習(おすすめ)
AI創薬をコードで書いてやりたかったので、こちらを参考にした。東京医科歯科大学の清水秀幸先生が書かれた第11章のAI創薬がコードも全部乗っていて、とてもわかりやすかった。上で書いた論文と公共データベースを使って無料で始めるAI創薬よりもエラーなく動くので、AI創薬を手っ取り早く知りたい方はこちらをやることをおすすめする。
他気になるサイト、Youtube
in silico ワクチンデザインやStructure basedドラックデザインの一連の流れがわかるようになっている。
日本の著名な大学の先生方が解説している。一度は流しで見たい。
誰でも使えるQSARツールの解説がある。
in silico創薬ツールがまとまっている。
最後に
一部のAI創薬やMDシミュレーションを除いて、in silico創薬はすでに既存のサイトやツールがあるので、プログラミングができない方でもやりやすいという印象でした。
他にもRNAseqなども勉強すれば、標的タンパク質の同定〜リード化合物の同定までできるようになれるかと思います。
あとはin silico創薬では低分子が主流ですが、抗体やペプチド、核酸の手法もあるので、そちらも今後紹介できたらと思います。
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Labcodeではゲノム解析、創薬などに向けた初心者向けバイオインフォマティクスに関する記事を公開、技術書を販売しています。ほぼ全てコピペででIn silico創薬が体験できるようになっているので、バイオインフォマティクスに興味を持っている方はご覧になってくださると幸いです。
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