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24年秋期の応用情報技術者試験に合格した話

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どうも、かざみです。
応用情報技術者試験に合格したので、それまでの経緯についてつらつらとまとめました

応用情報について

ご存じの方も多いと思いますので、概要だけ説明します

正式名称は「応用情報技術者試験」で、ITエンジニアに求められる応用的な知識や技能を有することを証明するための国家資格になります
基本情報の上位的な位置付けではあるものの、応用情報から受験しても良いです

受験方式はPBT方式のため試験会場でのペーパーテストとなり、実施時期は春期(4月)と秋期(10月)の年2回です
試験は午前に4択の選択問題を計80問、午後に記述問題が中心の大問を10問中5問、それぞれ150分間で解きます
合格ラインはそれぞれ60%以上であり、午前問が合格ラインに達しないと午後問は採点すらされません

受験までの経緯

かざみは情報系以外の理系出身ですが、入社して早々に未経験のIT部隊へ配属となりました
ITの基本を理解して仕事に慣れてきた時期からIPAの資格を取ろうと思い、昨年に基本情報を受験・合格しました
翌年はそのままの勢いで応用情報もと思い24年春期の試験を受験しましたが、一か月にも満たない学習期間では完全に勉強不足で敢え無く散りました...
勉強量はわずかだったものの、期間を空けて無駄にするのも良くないと思い、24年秋期も続けて受験することにしました

学習教材

過去問道場

IPA界のド定番。基本情報でもお世話になりましたが応用情報でもかなりお世話になります
ただし、午後問に関してはWeb上での読解が実際のペーパーテストとの進め方に乖離があり、模範解答や解説が分かりにくい部分があったため、後述する午後問用のテキストをメインに使用していました

応用情報技術者 合格教本 (情報処理技術者試験)

こちらは主に午前問対策として使用しました
試験範囲の知識に関しては網羅的にまとめられていますが、テキスト内の問題は量が少ない印象です
そのため、学習はこちらを使用し、読解は過去問道場を進める形で住み分けしていました
また、午後問でも知らなかったor忘れていた用語について振り返るための教科書としても活用しました

応用情報技術者 試験によくでる問題集【午後】

前述の通り、過去問道場での午後問対策が肌に合わなかったため、午後問対策に重きを置いたテキストとしてこちらを購入しました
基本的に午後問対策の書籍は過去問とその解説が網羅的に載っているものがほとんどだと思いますので、有名所であればどれでも差異はないと思います
(自分がこちらを選んだ理由としては、単に午前問対策と同じ出版社だったため)

うかる! 応用情報技術者 [午後] 速効問題集

こちらも午後問対策用のテキストですが、一般的な書籍とは内容が異なり、国語力があれば読解できるいわゆる文系科目の分野に絞って対策がまとめられています
午後問の対策が定まっていないタイミングで苦手な文系科目を強化するために購入しましたが、最終的には理系科目中心で固めた方が対策しやすいという結論に至り、自分はあまり有効活用できませんでした

試験対策

学習量

学習期間:約1.5ヵ月(7月半ば~7月末、9月初め~10月初め)
学習時間:約100時間(平日1.5h、休日3h)
 ※前回は一ヵ月弱で50時間ほど学習したため、実質約150時間

学習期間で8月あたりにブランクがあるのは、並行して受験していたウェブデザイン検定に専念していたためです

スケジュール

スケジュールというより午前問/午後問の学習配分ですが、半月ずつ分けると以下の通りです

期間 午前問対策 午後問対策
7月半ば~7月末 95% 5%
9月初め~9月下旬 30% 70%
9月下旬~10月初め 20% 80%

序盤(7月半ば~7月末)

午前問対策に特化しており、午後問は下調べ程度の配分です
午後問は午前問の知識が無いと解けない部分があるため、一定範囲を学習するまでは午前問を優先して対策していました

中盤(9月初め~9月下旬)

午前問は7月分の復習と学習が終わっていない単元の対策を実施しました
午後問対策も本格的に始め、午前問の対策が終わった単元から過去問を試しに解き始めたり、対策の方針を検討していました

終盤(9月下旬~10月初め)

午前問はラストスパートということで苦手な単元の振り返りや総合演習を行っていました
午後問は選択する科目がおおよそ絞りこめた時期で未だに安定して合格点が出せていなかったため、試験当日までひたすら過去問を解いていました

午前問対策

午前問の基本的な進め方としては以下の通りです

  1. 1つの単元の知識について参考書で学習
  2. 過去問道場でその単元の問題を20~30問解く
  3. 正答率が悪い場合は参考書の振り返り、追加で問題を解く
  4. 正答率が連日で7割以上を達成したら次の単元に進む
  5. 全単元が終わるまで1~4を繰り返す

加えて、週末にはこれまで学習した範囲を総合してランダムに問題を解いていました
また、不正解だった問題には過去問道場のチェックを入れており、試験1~2週間前にまとめて振り返るようにもしました

午前問は過去問から結構な数の問題が出題されるため、なるべく知らない/分からない過去問は少ない状態にすることを重視しました

午後問対策

本格的に対策するのは今回が初めてのため、まずは午後問の実態や傾向について確認しました。
午後問は5つの大問で構成されており、その内情報セキュリティは必須で残りの4問は以下の10問から選択する方式になっています

  • 経営戦略
  • プログラミング
  • システムアーキテクチャ
  • ネットワーク
  • データベース
  • 組込みシステム開発
  • 情報システム開発
  • プロジェクトマネジメント
  • サービスマネジメント
  • システム監査

全ての分野を対策するのは現実的ではないので、午後問では分野の取捨選択が重要となります
はじめは各分野の過去問を解いて出題パターンの把握し、さらに解きやすい/にくい分野の洗い出しを行いました

また、過去問を数年分解くと情報セキュリティ以外の分野の内2~3問は難化する傾向がありそうだったので、リスクヘッジが取れるよう6分野は学習することにしました

続いて分野選択ですが、自身の専門性や問題との相性を重視するのを最も重視しました
最初は他の方の情報から解きやすい分野をと考えていましたが、非常に意見が分かれていたためあまり参考にはなりませんでした
内容的に難しい分野はいくつかあるものの、それ以外は難易度があまり変わらない(回によって易化/難化はする)ため、結局のところ各々が解きやすいと思う設問を選ぶのが一番だと思います
自分の場合、プロジェクトマネジメントはおすすめしている人が多かったので試しに何回か挑戦しましたが、6割を超える方が珍しいような状態で苦手意識の方が強くなってしまったため、試験直前になって打ち切りました
他人の評価を妄信してしまい、結構な時間を無駄にしてしまったため、今回の中で一番の反省点でした

以上を踏まえて、自分は以下の6分野に絞りました

  1. 組み込みシステム
  2. データベース
  3. 情報システム開発
  4. サービスマネジメント
  5. システムアーキテクチャ(サブ)
  6. システム監査(サブ)

サブとしている分野は上記4つの分野の中で難化した場合に選択するリカバリー用の分野です
あまり学習時間を割けなかったのと安定性に欠けていたため、当日選ぶことはほぼ無いと思っていましたが...

試験当日

試験当日ですが、午前問では大きな問題はなかったものの、午後問はトラブル発生でかなり苦戦を強いられました
メイン分野としていたデータベースと組み込みシステムの2つが難化する回となっており、サービスマネジメントも6割以上を取れる感触がありませんでした
逆にサブ分野として準備していたシステムアーキテクチャとシステム監査はかなり調子が良かったので、この2つを入れながら最終的に以下の分野を選択しました

  • システムアーキテクチャ
  • 組込みシステム
  • 情報システム開発
  • システム監査

組込みシステムは難化していたものの比較的回答できそうだったので選択しましたが、自己採点した際には5割を下回っていました...
逆にサブ分野としていたシステム監査は自己採点ではほぼ満点だったので、リスクを考慮した策が功を奏しました

試験結果

合格発表は2か月後の12月末で試験を受けたのも忘れかけた頃ですが、結果は以下の通りでした
午前:68.75点
午後:66.00点

午前・午後ともに6割台でギリギリでしたが、当日のトラブルをリカバリーして合格できたので個人的には悪くない結果だったと思います

おわりに

午後問は当人の専門性や得意不得意によって戦略が大きく変わるので、なるべく早めに対策を進めて最適な方法を模索していくのがおすすめです

今回初めて体験記をまとめてみましたが、色々と振り返ることができたので、今後も資格を取る際にはまとめていきたいと思います

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