AWS認定を取ろう(歌舞伎座で)
この記事は第二のドワンゴ Advent Calendar 2020 12/24のエントリーです。めりーくりすます!
AWS認定とは
みんなだいすきAWSことAmazon Web Services、みなさんも普段からお使いのことと思います。今やパブリッククラウドサービスの代表格のひとつとして、欠かせない存在になっています。
そのAWSに関する知識・技術を可視化するものとして、AWS認定があります。基礎コース・アソシエイト・プロフェッショナル・専門知識の4レベルに分類され、全部で12の認定が存在します(増減あり)。現場の最前線で開発・運用をするエンジニアはもちろん、その周囲でエンジニアリング以外の業務を担当する場合でも、基礎コースからアソシエイトぐらいの知識があると仕事が格段にスムーズに進みます(個人の感想です)。
試験はCBT(Computer Based Testing)で実施され、コロナ禍の影響でオンラインでの受験も可能になりました。しかしオンライン受験は不正防止のためなかなかレギュレーションが厳しく(デスクからディスプレイを下ろせ、とか指示があるらしい)、環境を整えるだけで結構な手間がかかってしまいます。
なので、近くにテストセンターがありつつ、移動が密でない日時もしくは手段で受験可能な方は、オンサイトで受験するほうが手間がかからないかもしれません。今回は駅からのアクセスがよく、受験環境もよく、そして個人的にも馴染み深い歌舞伎座タワーでの受験についてご紹介します。
受験のみちのり
では、実際の受験フローを確認してみましょう。
AWS認定アカウントの準備
公式サイトから「AWS認定アカウントへのアクセス」をクリックし、アカウントを作成します。個人で受験する場合はAWSアカウントが必要です。所属先の企業がAPNに参加していれば、パートナーセントラルのアカウントが利用できるかもしれません(所属企業の担当にご確認ください)。
受験日程の予約
アカウントができたら、「新しい試験の予約」から受験の日程と場所を予約します。今回のテーマである「歌舞伎座」とは銀座CBTS歌舞伎座テストセンターのことです。この会場でAWS認定試験を受けるためには「PSI 試験の管理」ボタンを押して進みます。歌舞伎座のある銀座4丁目の郵便番号は 104-0061
ですので、Postal Codeで検索するとすぐたどり着くことができます。
AWS認定は平日 / 土日いずれも10:30の回と14:30の回がありますので、カレンダーから都合のよい日時を探して予約します。受験料の支払いにはクレジットカードが必要なので、準備しておきましょう。
試験日程は、2回までは無料で変更できます。仕事が立て込んだりしてやばそうなときは、事前にリスケしておくと受験料をムダにしないで済みますので覚えておきましょう(SAA試験でフル活用しました)。
テストセンターまでの道のり
テストセンターのある歌舞伎座タワーは、浅草線 / 日比谷線の東銀座駅から地下で直結しています。B2Fの「木挽町広場」という歌舞伎の土産物店が並んでいるフロアを抜けてエレベーターホールに向い、5Fまで上ります。
余談ですが、PSIから来る受験案内のメールには、おそらくこの「木挽町広場」を指すであろう謎のカタカナワードが記述されています。ぜひ試験を申し込み、確認してみてください。弊社の社内Slackではこのワードのemojiが登録されているぐらい、インパクトのあるワードです。
木挽町広場にはコンビニもありますので、飲み物など必要な場合は調達しておきましょう。テストセンターに持ち込むことはできませんが、ここが最後の補給ポイントです。
大きなエレベーターホールには5機エレベーターがありますが、5Fに停まるのは一番右の1機だけですので注意しましょう。エレベーターホール手前の各階停止の2機を使うことも可能です。
5Fにはテストセンターのほかにもいくつか店舗があります。落ち着いた日本庭園もあるので、天気がよければ早めに行ってゆっくり最後の追い込み予習をするのもよいでしょう。
いざ受験
テストセンターに到着したら受付を行います。身分証明書を2種類要求されますので、運転免許証を持っていない方はマイナンバーカードなど写真付きのものを用意しておきましょう。最近のパスポートは住所が記入されていないらしいので注意が必要です。もう1種類は健康保険証でOKでした。
試験会場には目薬とハンカチしか持ち込むことはできません。それ以外は受付のロッカーに預けることになりますので、荷物の量は控えめにしておきましょう。でかめのリュックで行ったら、入るかどうかけっこうギリギリでした。
準備ができたら受験会場に入ることができます。予約した時刻よりも30分ほど前から試験を開始することができるようです。指定された座席にはPCが準備されていて、受付で渡される受験票に記載されたAWS認定アカウントのIDを入力することで試験が始まります。
試験はすべて選択式なので、ID入力が完了したらマウスしか利用しません。時間配分に注意しながら、粛々と問題を解き進めましょう。受験科目によってはメモ用紙とペンが渡されるので(どちらも試験終了後要返却)、あとで見直したい問題はメモっておいて、まずは最後まで解答してしまいましょう。
最後の問題に解答すると「セクションの終了」という選択肢が出てきます。これに「はい」と答えてしまうと実質的な試験終了で、解答を修正できなくなります。時間に余裕があるのに終了してしまうともったいないので、残った時間は見直しに使うとよいでしょう。
セクションを終了すると、いくつかアンケートが表示されます。それに回答し終えると試験は終了で、いきなり合否が表示されます。お疲れ様でした!
受験勉強
ぼくは今年の10月にクラウドプラクティショナー(CLF)、12月にソリューションアーキテクト アソシエイト(SAA)を受験し、それぞれ合格することができました。参考までに、勉強した内容をご紹介します。
クラウドプラクティショナー
まったく勉強しませんでした!(無謀)
公式サイトからダウンロードできる「サンプル問題」を見て、「これならイケる」と無謀な判断をし、当日ぶっつけで受験しています。
スコアは854/1000(合格ラインは700)でした。AWSに関連するシステムに携わったことのあるエンジニアであれば、試験範囲のうち「テクノロジー」は無勉強でも余裕のはずです。ですが、受験ガイドによると「テクノロジー」の配点比重は33%です。それ以外のところもある程度押さえておかないとヤバいので、不安な方はなんらかの参考書を1冊さらっておくとよいでしょう。
ソリューションアーキテクト アソシエイト
さすがにこっちはノー勉強でつっこむとやばそうなので、課金リソースに頼りました。
参考書
この本…の、ひとつ前の版(昨年末に購入したまま積んであった)を引っ張り出してきました。
そもそもAWSは日進月歩で進化しています。新しいサービスはどんどん追加されていますし、既存のサービスも常にアップデートされています。過去のベストプラクティスがいつのまにか陳腐化してる(例 : S3のファイル名について)、なんてことはザラなので、できるだけ新しいものを選びましょう。
業務で得た知識にはだいぶばらつきがあったので、知ってるところは斜め読み / 知らないところはメモりながら、という読み方で通読し、練習問題を解いていきました。
Web教材
UdemyのこれだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)という講座を購入しました。動画28.5時間と模擬試験3回、というボリュームのある教材です。定価はけっこうなお値段しますが、しょっちゅう割引販売していますので、時期を見計らって買うとよいでしょう。
結局動画を見る時間はまったく確保できず、模擬試験を2回受験して、間違えたところは前述の書籍で再確認、という勉強を試験の前日に行いました。
結果
スコアは747/1000(合格ラインは720)でした。あぶなかった…。受験後に送られてくるスコアレポートによると、出題範囲のうち「レジリエントアーキテクチャの設計」が「再学習の必要あり」と判定されていました。
スコアレポートには「どの問題を間違えたか」「その正解は」などの情報は一切ないので、結果を元に勉強し直すことは基本的にできません。なので、Web教材や書籍などによる練習問題・模試をたくさんこなすことが結局重要になってくるのでした。
合格特典
試験に合格すると、いろんな特典がついてきます。特に受験料半額のバウチャーはしれっと付与されて忘れがちなので、次回受験時には忘れず適用するようにしましょう。
また、Acclaimというサービスを使ったデジタルバッジを取得することもできます。ポートフォリオに埋め込んだりしておくと、にぎやかになっていいかもしれません。CLFとSAAじゃさびしいから、次を受験するモチベーションにもなる…といいな。
まとめ
まだ基礎コースからアソシエイトに進んだばかりなので、12冠(すべての認定を取得すること)への道はなかなか険しそうです。しかし、AWSの近くで仕事をしているなら横断的な知識があったほうがいいのは間違いありません。また、業務ではどうしても経験が担当する範囲に偏ってしまうものですが、認定を取得することで幅広く知識を吸収するきっかけにもなります。
「資格は足の裏の飯粒」なんて言葉があります。取らないと気持ち悪いが、取っても食えるものではない。資格さえあれば安泰なんてことはぜんぜんありませんが、勉強するきっかけとしては悪くないものですし、「少なくともこの程度のレベルで会話できる」ことの表明にもなります。漫然と業務をしているような気がしたら、ちょっとした刺激のひとつとして取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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