【崩壊スターレイル】必殺技演出の技術分析 - 景元
本記事は『崩壊スターレイル』の VFX がどういったテクニックで制作されているかを観察・推察しながら紐解き、開発者向けに知見として形に残しておくことを目的としており、YouTubeに上がっている必殺技演出を引用させていただいています。
今回取り上げるのは景元の必殺技「我が身の輝き」のカットシーン演出です。
🎦Shot 1
👇まず必殺技の溜め演出から。こちらはオーソドックスな感じですね。黄色と黒の２色がメインカラーとなっていて、散らしている粒子も２色。また足元のオーラの周辺をさり気なく歪ませていたり。
🎦Shot 2
👇Shot 1 より少し寄りになります。何のためのショットか謎に思いましたが、横からのアングルでしかも斜め下を見ているかのようにカメラをロールさせていて、敵をカメラに収めず景元だけに情報を整理しているため、次のショットで突然上空から見下ろす場面に替わる違和感を抑える意味があるかも知れないですね。
🎦Shot 3
👇顔のアップからカメラを引くといつの間にか上空に位置していて巨大な召喚キャラが背後にいる状態ですが、そのための繋ぎのアクション（跳躍したり召喚したり）は入れてなくても顔のアップで閉じていた目を開くところから始まるのが場面転換として機能しているので違和感がないですね。また目を閉じた状態では顔が暗く、目を開いて少し顔を上げるあたりで明るく照らされるように見せているのも良い。ライトかも知れないですし、周辺減光的に暗いグラデーションを重ねている可能性もありそう。
👇カメラの目の前に巨大な手を横切らせて巨大感を強調しつつ引いていって構えると周囲の状況が分かりますが、専用の背景になっていて雲を多層にして動かし奥行きを持たせつつ壮大な感じを出しています。帯電では一瞬だけ青く光りますが、単にランダムなタイミングで青を混ぜるというよりは大事な場面で青を一瞬だけ差し込んでアクセントにしている感じがします。
🎦Shot 4
👇景元を横から捉えるショットになり武器をふるいますが、さり気なく入った集中線が良いですね。しかも高速でパラパラさせるのではなく風切りのように滑らかに遷移する集中線なのが個人的にとても良いと感じます。ちなみに景元の鎧部分だけフレネルのような黄色い反射が輪郭付近に入っていますね。
🎦Shot 5
👇いつものようにインパクト時に白黒２値化フラッシュからの放射ブラー＋強い色収差を入れつつ、剣の軌跡はディゾルブしながら刀身部分へ収束していっています。
👇一瞬、背景の一部を強烈に青く発光させているのが良い味を与えている感じがします。
Discussion