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IoTのPjMで採用したい人の特徴

2023/04/07に公開

背景

https://twitter.com/tecco_master/status/1643110739744542720?s=20

手がいっぱいになってくると、自分の分身が欲しいと感じる時があります。このツイートがそれを指しているかはさておいて、自分の分身レベルの人材が欲しいとき、もちろんPdM、PjMは各社で考え方が違うという前提ですが、どういう決め手があるだろうか、と考えさせられました。

IoTに限らず、Web系システムのPjMに掘り下げていくと面白そうですが、大雑把にIoTでパッと考えられる特徴を列挙してみようと思います。

逆算で考えられる

いくつか特徴があると思いますが、強いていえばこの特徴があれば他の特徴も持っていると言えそうです。

クライアントの要求は、あいまいで不確実なものを含む内容ですが、まずは理想的なものを述べて貰うことが良いと思っています。直近の予算、これから取れそうな予算、事業のマイルストーンなどから、現実的に今から出来ることを要件として整理していきますが、大半はCESに出したい、来年の春には出荷したいといった何かとお尻が決まっていることが大半だと思います。逆算することで、スケジュール上、何をいつまでにしないといけない、といったことが必要な費用ともに積まれていきます。まずは、そのスケジュールや費用が実現可能かをクライアントに検討してもらうことが最初の1歩だと思っています。

時間も資金も自由且つ潤沢にあれば逆算する必要する必要はありません。理想的なプロダクトを作るために、何を作らないといけないのかを積んでいきますが、このケースに当てはまるプロジェクトに遭遇したことはありません。しかし個人開発においてはこっちの方が良い場合があるでしょう。特に時間の配分は、自分のペースでやらないと長続きしない印象があります。

エンジニアと会話できる

逆算するために、自分の頭だけで考えられることもあれば、分からないこともあるでしょう。例えば、法に準拠するために必要な認証取得や信頼性試験など、完成品に対して何かするときは、過去の実績を参考にできるはずです。
基板や金型のリードタイムもある程度予測できることもありますが、設計の難易度で開発費も日程も増えるため、クライアントが作りたいものがどういう設計難易度になるのか、初期の時点なので可能な限りということになりますが、エンジニアとの会話から、予算・スケジュール共により高い確度の情報を盛り込む必要はありそうです。

では、どうエンジニアに聞けばいいのか、何を引き出せばいいのか、そのあたりは経験で得られることもありますが、限られた時間の中で得たい回答を得る場合は、効率的な問いかけが必要になると思います。

道のりを知っている

どうやって量産に辿り着き、出荷されるのか、逆算するためには道のりがある程度理解が必要です。各社の表現は異なりますが、基本的には原理試作(PoC)、EVT、DVT、PVT、MPの各マイルストーンがあります。マイルストーンは何の目的があるのか、どういう違いがあるのかを理解していないと、大事故に繋がります。

例えば、DVTの目的の1つに、工場側の製造能力を確認する目的があります。また、金型を発注するのもこのタイミングですが、発注してしまったら後戻りはできない、という考えが必要です。DVT以降では、工場や部品商社など、外部の会社との連携が多くなるため、スケジュールを圧縮するということが難しいです。開発スケジュールを早めたい場合は、EVTまでの間でなんとかする必要があります。

一般的な課題がわかる

出荷先が日本だけでもいくつか行政への届出や取得する認証がありますが、日本以外の国や地域が仕向け先になると、取得する認証などが異なります。良く目にするのは、CEやFCC、ULといった規格に準拠するなどです。自己証明する場合もありますが、認定機関にテストしてもらい、必要な試験のパスが求められます。

また、倉庫の事前確保も必要でしょう。とりあえず自社で全検品するということであれば、自社に送るということもできますし、そのまま出荷作業を自社で行うということもありと言えばありです。ただ自社で管理するリスクやコストもありますので、出来れば倉庫と契約することが良いでしょう。倉庫によっては、倉庫納入後現地で検品やリワークが可能と言えば可能です。

さらに、効率良く安全に輸送するために、カートンの入り数やパレットにどう積むか、このあたりもコストに跳ね返ります。基本的にはEMS(工場)の出荷担当と会話して、決めることが望ましいですが、プロダクトを一番分かっているエンジニアとの会話で、安全且つ効率的な梱包・輸送について話しておくことがベターだと思います。

最後に

全てに精通することは難しいので、クライアントやエンジニア、外部の人とうまく協調することで、ようやくクライアントの製品を滞りなく作り出荷できますが、会話の解像度を上げるためにも、どこかの領域で手を動かすことが出来たらベターでしょう。

プロジェクトが進むにつれて、課題にぶつかります。そのときに、一緒に課題を解決する姿勢だけではなく、具体的な提案や、各エンジニアとのコミュニケーションに一役買うことができると思います。クライアントへの対応も、ある程度予測を持って臨むことができるでしょう。ただエンジニアからすると口うるさいメンバーが一人増えたという感覚になってしまうかもしれませんので、バランスは大事ですし、会社によっては領域侵犯にあたるかもしれません。とはいえ、クライアントへの説明に都度エンジニアを同席させることは簡単ではありませんし、ある程度資料を作って説明するという機会はPjMには多いと思います。

知識があるからといって、決してクライアントにもエンジニアにも、具体的に日数、例えばこれは1週間でできると発言するべきではないと思っていますが、様々な状況を打開するためにも、こういった特徴を持っていると、各所で役立つことが多いのかなと、理想的なことを書いてみました。

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