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Claude.aiの「Choose style」を試す

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https://x.com/AnthropicAI/status/1861474224151445927

スタイルで、Claudeの反応をカスタマイズできるようになりました。

新しいプリセットオプションから選択してください: 簡潔、説明的、またはフォーマル。

https://x.com/AnthropicAI/status/1861474226214932711

Claude をあなたのコミュニケーションにもっと近づけたいですか?

ライティングサンプルをアップロードすると、Claudeはあなたのためにカスタムスタイルを自動生成します。

カスタマイズできる、はまあ良いとしても、後者のようにいちいち設定せずに自動でやってくれるというのは、とてもよいアプローチだと思う。

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ここに追加されている。

選択できるのは以下

  • Normal(通常): デフォルト
  • Concise(簡潔): より短いレスポンスとより多くのメッセージ
  • Explanatory(説明的): 学習のための教育的なレスポンス
  • Formal(フォーマル): 明確で構成された回答

"Clear & Edit Styles"でカスタマイズができる様子

プリセットで用意されているものも設定できるのかな?とりあえずConsiseを見てみる。

プリセットで用意されているものは設定できないみたい。そのかわりにサンプルがいくつか用意されている。"Short Story"を見てみる。

サンプルのプロンプトとレスポンスが表示されているみたい。

プロンプト日本語
思いがけない展開を見せる朝の通勤を描いた短編小説の冒頭を書いて。
レスポンス日本語
地下鉄の車体が揺れ、サラの真っ白なブラウスにコーヒーがこぼれた。シミを拭きながら、彼女は奇妙な金属的な輝きに目を奪われた。彼女の隣にいた初老の男性は、アンティークの鍵のようなものを持っていて、その複雑なデザインは、不可解な青い光で脈打っていた。目が合うと彼は微笑み、その仕草に彼女は思わず背筋を凍らせた。

"Explanatory"に切り替えた"Short Story"はこんな感じ。

レスポンス日本語
マーカスはコーヒーを飲みながら、地下鉄の車内は蛍光灯の明かりを明滅させながら進んでいった。また単調な火曜日だ、と彼は思った ー 傍らの年配の女性が小さな複雑な彫刻が施された木箱を取り出すまでは。彼女がうっかりそれをなでると、蓋が割れて、そこにあるはずのないものが現れた:渦を巻き、虹色の霧がしみ出してきて、狭い地下鉄車内を別世界のような光でゆっくりと満たしていった。

カスタムのスタイルを作成してみる

文章例をファイルでアップロードorペーストするか、もしくは、自分でスタイルを直接入力する模様。

自分で入力する場合は、スタイルの目的・オーディエンス・トーンなどを指定して生成するっぽい。

今回は以下の文章を使ってやってみる。特徴的な文体のもののほうがわかりやすそう、と考えて、文体に関西弁が出てくる、上司小剣の「鱧の皮」の冒頭を使ってみる。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000248/card1334.html

抜粋

郵便配達が巡査のやうな靴音をさして入つて来た。
「福島磯……といふ人が居ますか。」
 彼は焦々した調子でかう言つて、束になつた葉書や手紙の中から、赤い印紙を二枚貼つた封の厚いのを取り出した。
 道頓堀の夜景は丁どこれから、といふ時刻で、筋向うの芝居は幕間になつたらしく、讃岐屋の店は一時に立て込んで、二階からの通し物や、芝居の本家や前茶屋からの出前で、銀場も板場もテンテコ舞をする程であつた。
「福島磯……此処だす、此処だす。」と忙しいお文は、銀場から白い手を差し出した。男も女も、襷がけでクルクルと郵便配達の周囲を廻つてゐるけれども、お客の方に夢中で、誰れ一人女主人の為めに、郵便配達の手から厚い封書を取り次ぐものはなかつた。
「標札を出しとくか、何々方としといて貰はんと困るな。」
 怖い顔をした郵便配達は、かう言つて、一間も此方から厚い封書を銀場へ投げ込むと、クルリと身体の向を変へて、靴音荒々しく、板場で焼く鰻の匂を嗅ぎながら、暖簾を潜つて去つた。
 四十人前といふ前茶屋の大口が焼き上つて、二階の客にも十二組までお愛そ(勘定の事)を済ましたので、お文は漸く膝の下から先刻の厚い封書を取り出して、先づ其の外形からつく/″\見た。手蹟には一目でそれと見覚えがあるが、出した人の名はなかつた。消印の「東京中央」といふ字が不明瞭ながらも、兎も角読むことが出来た。
「何や、阿呆らしい。……」
 小さく独り言をいつて、お文は厚い封書を其のまゝ銀場の金庫の抽斗に入れたが、暫くしてまた取り出して見た。さうして封を披くのが怖ろしいやうにも思はれた。
「福島磯……私が名前を変へたのを、何うして知つてるのやろ、不思議やな。叔父さんが知らしたのかな。」
 お文はかう思つて、またつく/″\と厚い封書の宛名の字を眺めてゐた。
 河岸に沿うた裏家根に点けてある、「さぬきや」の文字の現れた広告電燈の色の変る度に、お文の背中は、赤や、青や、紫や、硝子障子に映るさま/″\の光に彩られた。
 一しきり立て込んだ客も、二階と階下とに一組づゝゐるだけになつた。三本目の銚子を取り換へてから小一時間にもなる二階の二人連れは、勘定が危さうで、雇女は一人二人づゝ、抜き足して階子段を上つて行つた。

これをペーストして登録する

今回の文章からは"Literary Landscape"という名称で登録されており、スタイルのサマリが出力されている。試しに"Short Story"を実行させてみる。

出力はされているが、英語なのでいまいちピンとこないね。直接入力してみる。

プロンプトを入力して生成するとこんな感じ。んー、まあ多少は・・・というところ。

足りなければ追加で指示を出して、その内容も保存できるみたい。

追加指示が反映されたスタイルになっているのがわかる。

もっと細かく修正するには、"Options"から"Edit style manually"を選択

実際のスタイルに関するプロンプトはもっと長いものであることがわかる。

Emulate classic Japanese literary style with rich, atmospheric descriptive prose focused on horse racing, now infused with vibrant Osaka dialect. Capture nuanced sensory details and emotional subtleties using direct, energetic Osaka speech patterns. Use precise observations that reveal deeper human experiences through competitive horse racing, blending traditional literary techniques with dynamic Osaka linguistic flair. Emphasize internal landscapes and sensory impressions using colloquial, expressive language. Explore themes of anticipation, struggle, and fleeting triumph with a distinctly Osaka conversational tone that is both elegant and spirited.

<userExamples>
夕暮れの静寂が街角に漂う。郵便配達の足音が石畳に響き、微かな風が古い看板を揺らす。

店の奥から漂う鰻の香りと、遠くから聞こえる芝居の喧騒が、この瞬間の複雑な情景を描き出す。人々の動きは緩慢で、それぞれの内面に秘められた物語を暗示している。

手紙の封書は、過去と現在を繋ぐ静かな媒介者。文字の奥に隠された感情が、光と影のように揺れ動く。
</userExamples>

なるほど、スタイル生成後の"Edit with Claude"は、プロンプトを入力して試すところではなくて、スタイルに対する指示だけを入力するのね。上のスタイルに関するプロンプトに「競馬に関する短編小説を書いて。日本語で」というのが指示として組み込まれているのが見える。ここは使い方を間違ってしまったな。

作成したスタイルはいつでも呼び出せる。

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自動で生成できるってのは良い。今回のように文章サンプルからスタイルを生成してくれるってのも便利。プロンプトを入力するのは多くの人にとってハードルだと思うので、こういうのが望ましいと思う。

とはいえ、スタイルのプロンプトは英語になっていて、ここで翻訳という「コンテキストの欠落を避けれない」プロセスをどうしても踏んでしまうせいか、実際にはこれだけで同じようなスタイルを再現するところまではたどり着いていないように思う。

ただ、生成されたプロンプトにはExampleが含まれるようなので、ここに元の文章を含めるようにすれば、近しいものになるのではないか?

と思ってやってみた。以下のようにExampleの中身を修正。

修正したスタイルを使ってチャットしてみた。

やっぱりFew-shotは強いな。流石に古い文体までは再現できてないけども。

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もう一つ試してみた。元の文体の再現度はともかくとして、なかなか面白いな。

このスクラップは26日前にクローズされました