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財務知識から考えるソフトウェア開発

2024/12/22に公開

この記事では、今年個人として社内横断で学んだ財務知識の中でも、これ開発者が知っておくとキャリアとしても面白くなるかも!な部分を切り出してまとめます。
ちょびっとでも企業のPL(損益計算書)の中でのソフトウェア開発の見え方がわかるといいながゴールです。

これがわかると何が嬉しい?

まず、企業が儲けをだすためのことがざっくりわかります。
そして、普段の業務がどういう儲けにつながっているかもわかるようになります!

儲けをだすとは

ざっくり企業が利益を生み出す(= 儲ける)には、3パターンしかないという話があります。

  1. 売上を伸ばす
  2. 原価を下げる
  3. お金のうまい使い方をする

1: 営業がガンガン売れれば儲けれるよねというわかりやすい話です。これはどんな人でもイメージがつくのではないでしょうか。
2: たとえば使用しているクラウドサービスの最適化することでコストを下げることが一例としてあります。他にも、AI利用で必要な人件費を賄うなども今どきの話でしょうか。
ちなみに、ソフトウェアエンジニアの給与などの費用も一般的には原価に区分されます(人が製造し売り物を作っているので)
3: 会計の制度によって当初の費用よりも安く処理したり、補助金などを利用したりと通常の企業活動以外の面で利益を生み出すことをさしています。
あまり3はエンジニアには馴染がないものにはなるので以後、1・2をベースに話します。

損益計算書って?

ざっくりいうと、企業の経営成績を示していて、収益(売上)と費用(コスト)を比較して利益を計算したものです。

損益計算書の例
【初心者向け】損益計算書(PL)とは?読み方や項目の見方を解説

まず、上から営業損益の部(赤色)として、説明の1の「売上を伸ばす」にあたる売上高が書いてます。
そこから、売上原価が説明の2の「原価を下げる」にあたります。
最後に、販売費および一般管理費(いわゆる販管費)という1を作るためにかかっている費用が記載されています。

営業として売上を作り、そこからエンジニアの開発としての原価が計上され、営業やマーケティングの費用、総務人事として人件費など販管費としてかかっている金額が引かれるという流れとなり、営業利益となるという流れです。

それ以下については、本業以外での費用・収益になるため、今回はスキップしましょう!
最後に税金が引かれて、純粋な会社の利益が明確になります。

かなりシンプルな捉え方をしているので、細かい部分気になるかもですが、意外と大雑把には本業での捉え方は理解できたのではないでしょうか。

財務状況から見たソフトウェア開発

企業によって財務戦略というのは異なっていると思います。

多くのスタートアップでは借金をしてのスタートであることが多いため、赤字からの出発というのは一般的だと感じます。
そこから投資を得ていくなどしていき事業規模を広げ、黒字化へと進んでいくのが通常の流れでしょう。

なので、ソフトウェアエンジニアとしてなんとか売上を立てれるような機能開発や受託開発を考えての開発生産性を上げていくことにフォーカスが集まることが多いように感じます。

ただし、売上がある程度予測がつきはじめ、黒字へと進むタイミングでは目標達成するためのHOWとして原価改善が必要になることもあります。

ここは企業ごとの考え方・戦略にはなりますが

  1. ガツガツ機能開発して売上へつなげる(上の1にあたる)
  2. 原価を少しでも落として、利益幅を上げる(上の2にあたる)
  3. 将来的な機能開発の容易性をあげ、未来の売上へ貢献するための基盤を改修する(別軸の未来への投資)
    といった、普段の業務の内容をより経営で考えたい部分と接合しつつ意味付けを行うことができるのではないでしょうか。

まとめ

細かい部分はスキップしつつも、簡単にPLを理解し、その理解を開発に持ってくるイメージが共有できたかと思います!
読んでくれたあなたの普段の業務や所属している企業の財務のフェーズの見え方が少しでも変わると幸いです。

今回記事にする中で、難しすぎずを意識して書いてみたのでだいぶスッキリしていますが、財務三表や減価償却あたりを知ることでソフトウェアエンジニアの仕事がどのように財務状況に影響をしているのかがよりわかってくるので学ばれることオススメです。
個人的に、入門で読んだ本がとてもよかったので以下Amazonリンク貼っておきます。
ストーリーでわかる財務3表超入門―お金の流れで会計の仕組みが見えてくる (amazonリンク)

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