Power Fx を有効化したデスクトップフローで、従来のデスクトップフローの Datetime のプロパティと同じ値を取得する方法

はじめに

Power Fx を有効化したデスクトップフローでは、Datetime にプロパティがありません。本記事では、Power Fx を有効化したデスクトップフローで、Power Fx を有効化していない従来のデスクトップフローの Datetime のプロパティと同じ値を取得する方法を説明します。

コンテキスト

• Power Fx を有効化したデスクトップフロー

対象読者

• Power Fx を有効化していない従来のデスクトップフローを作成できる方

Power Fx を有効化したデスクトップフローでは Datetime にプロパティがない

Power Fx を有効化していない従来のデスクトップフローでは、Datetime はプロパティを持っています。

プロパティ	意味	型
.Year	Datetime の年の部分	数値
.Month	Datetime の月の部分	数値
.Day	Datetime の日の部分	数値
.DayOfWeek	Datetime の曜日（英語）の部分	テキスト
.DayOfYear	その年の 1/1 から Datetime までの日数	数値
.Hour	Datetime の時の部分	数値
.Minute	Datetime の分の部分	数値
.Second	Datetime の秒の部分	数値

＜参考文献＞

• 変数のデータ型のプロパティ ＞ 日付

「はじめに」でも書きましたが、Power Fx を有効化したデスクトップフローでは、有効化していない従来のデスクトップフローの Datetime にはあるプロパティがありません。

図1: Power Fx を有効化していない従来のデスクトップフローの Datetime にはプロパティがある

図2: Power Fx を有効化したデスクトップフローの Datetime にはプロパティがない

Power Fx を有効化したデスクトップフローではプロパティではなく関数を使用する

Power Fx を有効化したデスクトップフローで、Power Fx を有効化していない従来のデスクトップフローの Datetime のプロパティと同じ値を取得するためには 関数 を使用します。以下はプロパティと関数の対応表です。

プロパティ	関数	型
.Year	Year 関数	数値
.Month	Month 関数	数値
.Day	Day 関数	数値
.DayOfWeek	Text 関数	テキスト
.DayOfYear	DateDiff 関数	数値
.Hour	Hour 関数	数値
.Minute	Minute 関数	数値
.Second	Second 関数	数値

以下でそれぞれのプロパティと同じ値を取得する方法を説明します。例として使用する変数 CurrentDatetime は 2024年11月28日木曜日21時43分18秒とします。

.Year → Year 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から 2024 を取得する。

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.Year%

＜関数＞

=Year(CurrentDatetime)

＜参考文献＞

• Day、Month、Year、Hour、Minute、Second、Weekday 関数

.Month → Month 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から 11 を取得する。

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.Month%

＜関数＞

=Month(CurrentDatetime)

＜参考文献＞

• Day、Month、Year、Hour、Minute、Second、Weekday 関数

.Day → Day 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から 28 を取得する。

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.Day%

＜関数＞

=Day(CurrentDatetime)

＜参考文献＞

• Day、Month、Year、Hour、Minute、Second、Weekday 関数

.DayOfWeek → Text 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から Thursday を取得する。

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.DayOfWeek%

＜関数＞

=Text(CurrentDatetime, "dddd")

曜日を日本語表記で取得するためには、Text 関数の第 3 引数に言語タグ "ja" を指定してください。

2024年11月28日木曜日21時43分18秒から 木 を取得する。

＜関数＞

=Text(CurrentDatetime, "ddd", "ja")

2024年11月28日木曜日21時43分18秒から 木曜日 を取得する。

＜関数＞

=Text(CurrentDatetime, "dddd", "ja")

＜参考文献＞

• Text 関数

.DayOfYear → DateDiff 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から 333 を取得する。（2024年1月1日から2024年11月28日まで 333 日です）

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.DayOfYear%

＜関数＞

=DateDiff(Date(Year(CurrentDatetime), 1, 1), CurrentDatetime, TimeUnit.Days) + 1

＜参考文献＞

• DateAdd、DateDiff、および TimeZoneOffset 関数

.Hour → Hour 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から 21 を取得する。

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.Hour%

＜関数＞

=Hour(CurrentDatetime)

＜参考文献＞

• Day、Month、Year、Hour、Minute、Second、Weekday 関数

.Minute → Minute 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から 43 を取得する。

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.Minute%

＜関数＞

=Minute(CurrentDatetime)

＜参考文献＞

• Day、Month、Year、Hour、Minute、Second、Weekday 関数

.Second → Second 関数

CurrentDatetime（=2024年11月28日木曜日21時43分18秒）から 18 を取得する。

＜プロパティ＞

%CurrentDatetime.Second%

＜関数＞

=Second(CurrentDatetime)

＜参考文献＞

• Day、Month、Year、Hour、Minute、Second、Weekday 関数