社会人1年生の記録
はじめに
この記事はあくあたん工房 Advent Calender 2023 16日目の記事です
私自身はあくあたん工房として何か活動しているわけではないのですが,昨年に引き続き寄稿させてもらいます.
今年の4月に新社会人となり,今の部署に配属されてから半年ほど経ちましたのでその間にやってきたことや触れた技術について振り返っていきます.クラウドインフラやソフトウェア開発,外部イベント参加などJTCのソフトウェアエンジニアがどんな仕事をするのか一例として参考になると幸いです.
所属
- とあるJTCの子会社で働いてます
- 新しい技術を先行して取得していく部署にいます
- 私は主にLLMの活用を目的とした開発をしてます
tl;dr
- 仕事はそれなりに楽しい
- 社会人はボールの投げ合い
- 会社の外も知らないとね
はじめてのお仕事
6月中旬ごろに全体研修が終わり,今の部署に配属されてはじめての仕事は社内向けChatGPTのクローン開発でした.
具体的な内容は 新卒社員が社内向けAIチャットサービスを構築した話 (前編)に書いてますが,ここで初めてクラウドサービスを利用することになりました.
正直AWSやAzureを触ったことがほぼ皆無だったので,始めはブログやGitHub上のサンプルコードを漁って見よう見真似で構築してました.
ただ,クラウドサービスが初めてと言っても大学である程度考え方は学んでいたので,慣れてしまえば理解できるぐらいにはなりました.
ちょっと意外だったのが,社会人になっても個人ブログを探したりzennの記事を見たりと,学生時代のやり方とあんまり変わらなかった(もちろん開発フローはPRベースで行いますが)ことですね.
組織で働くということ
なんだかんだ連絡は大事
これまで個人で研究用のコードや開発をしていたので,複数人で開発するというのが多少心配ではあったのですが,そこまで苦労はなかったです.
ただ,わからないことや相談したいことはすぐにチャットで聞くように心掛け,自分がボールを持ち続けないように注意していました.この辺は普段から心理的安全性が保たれている職場環境づくりが大事だと思います.幸い私の部署その辺りに問題なく会話しやすい雰囲気でしたので気兼ねなく相談できて良かったです.
もう1つ大きな違いとして,他の部署の人ともチャット等でコミュニケーションをとる必要があることですね.当然ながら一人ないしは部署内で仕事が完結するわけではないので,違う部署の人との連携が必要になってきます.そのため,常にチャットを開いて相談が来ていないかチェックしたり,必要に応じてこちらから依頼を出したりと,コードを書く以外の時間もそれなりに必要です.
ここでもやはりボールを持ち続けないことが大事で,とにかく自分のところにきたボールを返すなりなんなりするのが大事だなと感じました.
IaCとの再会
私は大学時代,IaCであるAnsibleについてリポジトリマイニング的な研究をしていたのですが,会社に入ってからもIaCと付き合うことになりました.私の部署では基本的にAWSやAzure上に建てたリソースを用いてサービスを提供するため,ネットワークやリソースの構成をIaCとして定義する必要があります.正直研究で扱っていた事柄が業務に関係してくるとは考えていなかったので,意外というか嬉しい誤算でした.
ただ,AzureはBicepというマイナー言語のため,ググってもあまり記事がなく,リファレンスも微妙なのでちょっとしんどかったですが...
社内キックオフでテーマの紹介
冒頭のサービスがリリースされ,社内の閉域網で安全に利用できるChatGPTクローンを使ってもらいはじめ,更にRAG[1]と呼ばれる文書検索可能なサービスを開発していました.
そんな中,会社の下期のキックオフ(会社としての取り組みを社員向けに告知,紹介する会)としてこの取り組みが紹介されることになり,5分程度話す機会が設けられました.
こういった場で新入社員が話すケースは珍しいそうですが,上長や部署の先輩の悪ノリ?で私が選出されました.
発表自体はある程度内容も決まっており,部署の方や上長とも何回か練習に付き合ってくださったため,無事キックオフで話すことができました.
周囲の反応
キックオフは基本的に社員全員が見るので,普段かかわらない人にも顔と名前を売ることになります.そのため,一時期ではありましたが,ちょっとした有名人的な感じ[2]になりました.
正直会社内で顔と名前を売ってもあんまり意味が無いかなと思ってましたが,今後もしかしたら一緒に仕事をすることになるかもしれないし,自分のところに仕事が降ってくるきっかけになるため,一概に意味が無いとも言えないと思います.
外部イベント(JAWS-UG)への参加
11/4に札幌で開催された AWSカーニバル ~秋の祭典スペシャル!~にオフラインで参加しました
こういったイベントの参加は初めてで,新人が行っても大丈夫なのかとても心配でしたが,結果的に杞憂に終わったと思います.
やはりオンラインで参加するよりも得るものが多く,特に懇親会や二次会などはオフラインならではの内容だったので今後も是非オフラインイベントに参加したいと思える内容でした.
(ちなみに同年代の参加者も数人いましたが,会社からお金をもらって東京から参加されてました 裏山)
これまでとこれから
今年を振り返って,エンジニアとして成長できた実感がある良い1年になりました.特にクラウド関係の内容が多く,自分の裁量で新たにAWS CDKによるインフラ開発にも取り組めたので結構満足しています.
まだまだソフトウェアエンジニアとして未熟ですが,これからも日々成長できるよう精進したい[3]ですね.
これは先輩社員からの受け売りですが,継続して成長するためには自分の能力を過大評価してもらうぐらいが丁度良く,その期待に応え続けることで成長できると言われました.そのためにも日々の研鑽は欠かせないなと思います.
終わりに
社会人になるまではあまり仕事をしたくないと思ってましたが,なんだかんだそれなりに楽しめていると思います.(まぁ部署が違えば感想も異なったと思いますが...)
きっとあくあたん工房の皆さんは私よりもよっぽどつよつよエンジニアだとは思いますが,楽しい仕事をするためには,自分の強みを活かせるような職場探しや周囲へのアピールもそれなりに大事だと思いますので,うまく社会で立ち回っていきましょう.
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https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/retrieval-augmented-generation-rag/ ↩︎
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余談ですが,自己紹介でHHKBとvim使いを自称したら結構ウケが良く,グループ内で話題になってたそうです ↩︎
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私の提案でSoftwareDesignを定期購読してもらいました.やったね ↩︎
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