【※修正あり】Railsのメンテナンスポリシーをあらためて理解する
2025/10/22に Rails8.1.0 がリリースされました。
Railsでは2024/8に新たなメンテナンスポリシーが発表されていましたが、その内容をあらためて理解し、今回の8.1系にはどう適用されるのか整理してみました。
メンテナンスポリシーの内容
Rails ではバグ修正とセキュリティ問題の2段階のサポート期限があり、それぞれ以下のように定義されています。
- バグ修正
マイナーリリースのバグ修正が行われるのは、シリーズの最初のリリースから1年間です。 たとえば、仮に1.1.0が2023年1月1日にリリースされた場合、2024年1月1日までバグ修正が行われ、以後はサポート対象外とみなされます。
- セキュリティ問題
マイナーリリースでセキュリティ修正が提供されるのは、シリーズの最初のリリースから2年間です。 たとえば、仮に1.1.0が2023年1月1日にリリースされた場合、2025年1月1日までセキュリティ修正が提供され、以後のサポートは終了します。
つまり「最初のリリース」日によって各サポート期限が確定するということですね。
これにしたがうと、2025/10/22にリリースされた8.1系のサポート期限は以下となります。
- バグ修正
2026/10/2210 - セキュリティ問題
2027/10/2210
まとめと注意点
7.2系、8.0系も含めた、現在アクティブなバージョンのサポート期限をまとめると以下のようになります。
※当記事の公開後 2025/10/29 に下記リリースがあり、8.1系含めたサポート期限が正式に発表されたため、その内容をまとめつつ修正
- 元々のアナウンスではすでにサポート終了済みとなっていた7.0系、7.1系は、今回のリリースをもって正式にEOL
- 8.1が8.0のリリース後6ヶ月以上過ぎてリリースされたことにともない、8.0のバグ修正期限を6ヶ月延長 ※セキュリティ問題のサポート期限は変更なし
- 8.1は2025/10/10初回リリース扱いのよう
| Ver | 最初のリリース | バグ修正 | セキュリティ問題 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 7.2.x | 2024/08/09 | 2025/08/09 | 2026/08/09 | ---- |
| 8.0.x | 2024/11/07 |
|
2026/11/07 | バグ修正は6ヶ月延長、セキュリティ問題は変更なし |
| 8.1.x | 2025/10/ |
2026/10/ |
2027/10/ |
最初のリリースは2025/10/10扱いのよう |
上記をみてわかる通り、7.2と8.0のサポート期限に3ヶ月しか差がなく、現在7.2の環境では、8.0→8.1へのアップグレードを計画的に検討しなければならない状況になっているかと思います。
※2025/10/29の発表を踏まえてもこの状況は変わらず
また2024/8の新ポリシーでは6ヶ月おきのリリースが目指されていましたが、結局8.0リリース(2024/11/07)から8.1リリース(2025/10/22)まではほぼ丸1年(11ヶ月と15日)を要した格好となりました。
ポリシーには
まれに1年間リリースが行われなかった場合は、前回のリリースのサポート期間を次回のリリースが行われるまで延長します。
との注記がありますが、ぎりぎり1年はかかっていないため、これは特に適用されないものと思われます。
→バグ修正期限のみ6ヶ月延長されました
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