WindowsのGvimでPythonを活用したvimrcの例
JetBrains社のPython Developers Survey 2019 Results によると Python 用のエディタ(とIDE)に使われているソフト上位3位は
- PyCharm
- VS Code
- Vim
とのことです。
私は1.2.の(Python用拡張機能の)実装の多くがPythonではない言語で実装されていることに不満があります。
一方3.のVimは Shougo さんが denite.nvim や defx.nvim といったプラグインの実装の多くをPythonで行われています。
上記から今後いくつかの記事で「PythonでどういったVimのコントロールができるか」をみなさんと情報共有していきたいと思います。
とにかく具体的な手順を示す
まずは「誰もが躓かずに」WindowsのGvimでPythonを活用したvimrcの例を再現できる手順を示します。その手順は下記になります。
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https://vim-jp.org/ 右側の「バイナリーダウンロード」から「Windows 64ビット」vim-win32-installer のダウンロード・インストールを行う
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https://www.python.org/downloads/windows/ から https://www.python.org/ftp/python/3.8.7/python-3.8.7-amd64.exe のダウンロード・インストールを行う
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1.でインストールしたgvim.exeを起動しコマンドラインで
:edit ~/_vimrc
を実行し、下記の内容を貼り付けた後:write
しgvimのウインドウを閉じるsyntax enable set pythonthreedll=C:\Users\kozo2\AppData\Local\Programs\Python\Python38\python38.dll python3 << EOL import os def print_cwd(): return os.getcwd() EOL command Pycwd py3do return print_cwd()
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gvim.exeを再び起動しコマンドラインで
:Pycwd
を実行する
最後の手順を実行するとカレントバッファにみなさんのホームディレクトリのパスが埋められるかと思います。
手順は以上になります。
次に各手順の詳細を示します。
手順1.について
この手順については特に説明する必要は無いかと思います。
手順2.について
2021/01/01時点では1.のgvimから呼び出せるpythonは https://www.python.org/ftp/python/3.8.7/python-3.8.7-amd64.exe になります。
インストール時の設定は特にいじらずデフォルト設定のままインストールしています。
手順3.について
ここではgvimの設定ファイル ~/_vimrc
について説明します。
まず手順2.でインストールしたpythonがどこにあるかを明示します。
それは
set pythonthreedll=C:\Users\kozo2\AppData\Local\Programs\Python\Python38\python38.dll
のように行います。kozo2
はみなさんのユーザ名に置き換えてください。
下記は呼び出したpythonで行うことを指定するコードになります。
python3 << EOL
import os
def print_cwd():
return os.getcwd()
EOL
のように python3 << EOL
と EOL
で 実行したいpythonコードを囲みます。
そして締めに、先のpythonコードをgvimのコマンドラインから呼び出せるように
command Pycwd py3do return print_cwd()
:Pycwd
と名付けています。
この後は何を?
この後は「pythonコード」の中に「gvimが持つ情報をいかにして入力するか」を知ることが必要になるでしょう。
またそして得られる「pythonコードの出力」を「いかにしてgvimに渡すか」も知る必要があるでしょう。
この後はそういった「python-gvim間の入出力のつなぎ方」の情報を共有したいと思います。
(後記)
この続きは 「python-gvim間の入出力のつなぎ方」に関するスクラップ で。
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