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GitHub Actions で GitHub の画像キャッシュをクリアする

2023/01/30に公開

GitHub では README などに載せた画像は Camo という画像プロキシ経由で https://camo.githubusercontent.com/... のような URL で配信されるのですが、たまにこれらの画像が長期間キャッシュされてしまうことがあります。
例えば僕の GitHub Profile には Badge Generator で作成した Zenn や Qiita のバッジを表示しているのですが、これらの画像が長期間キャッシュされて正しい数値が表示されていないことがありました。


GitHub Profile

これらの画像キャッシュをクリアするシェルスクリプトなどはよく見かけるのですが、 GitHub Actions でサクッと使える Action が欲しかったので Hub Purge という Action を作りました。

https://github.com/marketplace/actions/hub-purge

この記事では Hub Purge の使い方と仕組みについて紹介します。

リポジトリ

https://github.com/koki-develop/hub-purge-action

Hub Purge の使い方

基本的な使い方

uses で Action を呼び出すだけで使えます。
これでワークフローを実行したリポジトリのデフォルトブランチの README.md 上の画像のキャッシュをクリアします。

.github/workflows/example.yml
- uses: koki-develop/hub-purge-action@v1

リポジトリを指定する

対象のリポジトリを指定することもできます。
以下の場合は koki-develop/koki-develop リポジトリの README.md 上の画像のキャッシュをクリアします。

.github/workflows/example.yml
- uses: koki-develop/hub-purge-action@v1
  with:
    repository: koki-develop/koki-develop

ブランチを指定する

ブランチを指定することもできます。
以下の場合は develop ブランチの README.md 上の画像のキャッシュをクリアします。

.github/workflows/example.yml
- uses: koki-develop/hub-purge-action@v1
  with:
    branch: develop

ファイルパスを指定する

画像のキャッシュをクリアする対象のファイルパスを指定することもできます。
以下の場合は path/to/README.md の画像のキャッシュをクリアします。

.github/workflows/example.yml
- uses: koki-develop/hub-purge-action@v1
  with:
    path: path/to/README.md

改行区切りで複数指定することもできます。
以下の場合は README.mdREADME.ja.md の画像のキャッシュをクリアします。

.github/workflows/example.yml
- uses: koki-develop/hub-purge-action@v1
  with:
    path: |
      README.md
      README.ja.md

使用例

普通にキャッシュをクリアしたいリポジトリの GitHub Actions で使用してもいいのですが、僕は専用のリポジトリを一つ用意しています。

https://github.com/koki-develop/hub-purge

このリポジトリ内で以下のようなワークフローを作成しています。
このワークフローは毎日 0 時のタイミングで koki-develop/koki-develop リポジトリの README.md 上の画像のキャッシュをクリアしています。
( 任意のタイミングで実行できるように workflow_dispatch も入れてます )

https://github.com/koki-develop/hub-purge/blob/main/.github/workflows/daily.yml

他にも画像のキャッシュをクリアしたいリポジトリがあればただここに追記していくだけなので、他のリポジトリに変更を加える必要が無いのがメリットです。

仕組み

まず前提知識として、 https://camo.githubusercontent.com/... で配信されている画像はその URL に PURGE という HTTP メソッドでリクエストを送信するとキャッシュをクリアすることができます。

$ curl -X PURGE https://camo.githubusercontent.com/...
{"status": "ok", "id": "216-8675309-1008701"}

https://docs.github.com/ja/authentication/keeping-your-account-and-data-secure/about-anonymized-urls#removing-an-image-from-camos-cache

Hub Purge では上記の仕様を利用して、 README 上の画像の https://camo.githubusercontent.com/ で始まる URL を全て取得して、それぞれの URL に対して PURGE リクエストを送信しているだけです。
より具体的に言うと下記のような流れです。

  1. axios で README のページの HTML を取得
  2. 取得した HTML を cheerio でパース
  3. src 属性が https://camo.githubusercontent.com/ で始まる img 要素を全て取得して画像 URL を取得
  4. 取得した全ての画像 URL に対して axiosPURGE リクエストを送信

ちなみに Hub Purge という名前は @mpyw さんが作った hub-purge からパクりました ( ごめんなさい ) 。

https://github.com/mpyw/hub-purge

参考

https://docs.github.com/ja/authentication/keeping-your-account-and-data-secure/about-anonymized-urls#removing-an-image-from-camos-cache
https://qiita.com/mpyw/items/16b693cb62820b480ce2

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