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社内イベントのススメ〜全員参加と任意参加の壁〜

2023/11/30に公開

はじめに

今年も開催するヤプリ Advent Calendar 2023の1日目の記事を投稿します!

https://adventar.org/calendars/8946

今年も、過去のアドベンドカレンダーと同様に、エンジニアだけではなくて様々な部署のヤプリメンバーが思いの丈をブログで投稿していきます!

この記事をまとめたモチベ

ということで、宣伝も終わったところで…一年ぶりのZennへの投稿!
どうも、 おうえです。🐓
四十路を超えて長くなった社会人経験を振り返ると、エンジニアではなくゲームプランナーや経営企画部といった企画職と呼ばれる職種に従事している期間もあったために、結構な回数と種類の「社内イベント」を開催してきた気がします。
もちろん、成功したもの失敗したもの色々ありますが…改めて振り返ったときに「社内イベントを開催する時に気にしてきたのはココ」というポイントがあったので、書いておこうと思います。
つまり、去年の記事に引き続きソフトスキルの話です。

社内イベントを分類

まず「社内イベント」を進め方や気をつけるポイントが大きく異なる、どうしても外せない業務があって欠席するメンバー以外、社内・部署・チームetcの関係者全員が参加する、業務時間に開催する「全員参加イベント」と、参加したい人だけが業務時間中に集まって楽しむ「任意参加イベント」に分けてしまいます!

種別 参加者 開催時間
全員参加 社内・部署・チームetcの関係者全員 業務時間中 締め会 / 全社朝会 / WinSession / 部署内の勉強会 etc
任意参加 参加したい人 業務時間外 LT大会 / 部活動 / アドベントカレンダー / 新年会 / 忘年会 / 歓送迎会 / 飲み会 etc

業務時間内で全員参加するイベントのポイント

その1. まずは上司に相談

全員参加するイベントを開催する時に、最初に気をつけるト&一番大切なのポイントがココ
業務時間に開催するイベントなので、「業務立て込んでるし勉強会不参加でいいですか?」とか「そんなことやっても売上立たないから業務しましょうよ」みたいな指摘がでがち。
なので、「現状こんな課題があって、その課題を解決するために、こんなイベントを開催したいです」といった思いを上司に伝えて、承認もらっておくこと。

ここで、上司に相談する前に部下の間で「あとは上司に承認もらうだけ」くらいまでしっかり練り込むのはオススメしない。
「実は来季からチーム再編が予定されてるから、今のチームは解散予定」みたいな上司は知ってるけどまだ部下に共有できない情報って意外と多くて、全員参加イベントとコンフリクトしがち。
そのため、「部下全員がやりたいって言ってることを上司がNG出した」ってしこりになりがちなので、先にジャブ打って根回ししておくべし。

その2. 招集はレポートラインを利用する

上司の承認もらえれば後は開催するだけ。
「こんどこんなイベント開催します」って招集は、朝会・部会・スタンドアップMTG等、既存の業務時間に行っているMTGの場で「オフィシャルな連絡」として告知するのがGood!

「業務時間に開催するけど、インシデント対応とかじゃなければ全員参加してね」と上司やリーダーから一言補足貰えれば、イベントは成功したようなもの。

その3. 目的を共有する

業務時間を使ってやるからには、会社から「費用対効果」に対する指摘が入る可能性がある。
また、メンバーからも「イベント参加するより個人タスクを消化して個人の評価を上げたい」という意見がでることもある。
そのため、招集時・開催時などに、「このイベントは、◯◯の課題を解決するために開催しました」のような目的を共有する。
何度も開催すると忘れがちなので、定期的に発信する & イベント概要とかのドキュメントにも残しておくのが大切

その4. イベントの成果は定量的にチェックする

イベントの成果として3で共有した目的がどれだけ達成できたかを定量的にチェックする。
例えば、「チーム内でプロダクト理解の差が大きいために、問い合わせ対応時間に差が出てしまっているためにナレッジ共有したい」という目的で勉強会を開催したなら、勉強会開始後の問い合わせ対応時間のように、定量的にチェックできる指標を考えておく。

イベントの成果を定量的にチェックできないと、会社から「費用対効果」に対する指摘が入った時に回答に困ってしまう…

その5. 辞めるタイミングを決めておく

忘れがちだけども重要なのがココ
一度開催したイベントは開催することが当たり前になり、当たり前になると辞めるのが難しくなる。
「正直前よりも熱量とか効果が下がった気がするが、ずっと開催してきたから惰性で開催しているイベント」のようになってしまうのは勿体ない。

目的と定量的な指標を決めた時に、「この指標が◯◯になったときには、このイベントを続けるかどうかみんなで相談しましょうか」「この指標が◯◯になったときにはこのイベントは目的を達成したとして終了」「この指標に変動がない場合はこのイベントでは効果が出ないと判断して別のアプローチを行う」のような、イベントを辞めるタイミングも決めておくのがGood

業務時間外で任意メンバーだけが参加するイベントで気をつけるポイント

その1. まずは仲間を見つける

「こんなことやりたいんだけども、どう?一緒にやらない?」に「いいね!おもしろそう」って返事してくれる仲間をできるだけたくさん見つける。
目的は共感してくれる人を見つけることなので、上司・部下・リーダー・メンバーとかのロールは一切気にせず、あくまで個人と個人の関係として「こんなのやりたいけどどうかな?」と持っていくのがGood

ちなみに「いいね!おもしろそう」と言ってくれる仲間がいっぱい集まれば、「社内の場所は提供できない」って会社に言われら、自分たちで場所借りて開催すればいいだけなので、開催決定したようなもの

その2. 招集は人間関係を利用する

ちょっとした立ち話や、雑談チャンネルとかで招集するのがGood
もちろん、朝会や部会などチームメンバーが集まる場で招集するのもありだが、「あくまで任意参加のイベントなので興味ある人は参加してくださいー」というように、強制にならないように招集するのが大切。

ちなみに、参加者をいっぱい集めたい時は、キーとなる人を抑えるのが重要
例えば、自分は◯◯チームとあまり絡みないけどぜひ参加してほしいって思った時に、◯◯チーム全員に声かけるんじゃなくて、「よくメンターやってる」とか「古株で全員のこと詳しい」とか「もう単純に人当たりが良い」とか◯◯チームのキーパーソンに声をかけるのがオススメ。

同じイベントでも、「あまり絡みのない人から誘われた場合」と「関係値の高い人から誘われた場合」だと参加するハードルが全然違う!

その3. 目的を共有する

任意参加イベントでも目的を共有するのは大事
任意参加イベントこそ、「正直前よりも熱量とか効果が下がった気がするが、ずっと開催してきたから惰性で開催しているイベント」になりがちなので、「このイベントって◯◯のために始めたんだよねー」という目的を共有しておいて、「目的達成するためには別のやり方でもいいんじゃな?」って柔軟に動けるようにしておきたい。

業務外の任意参加のイベントだからフットワーク軽くやりたい

その4. イベントの成果は定量的にチェックしない

全員参加のイベントとは真逆で定量的にチェックできる指標は使わないほうがGood

あくまで任意参加のイベントなので、参加人数や参加者の内訳などは毎回変動する。
そのため、参加人数や勉強会で気づいたレポート数のような定量的な指標を用意しても、参加者によって変動してしまう。

参加者にヒアリングするなら「イベント面白かった?」「次回も参加したい?」くらいで良いし、
開催側でチェックするのは、招集時にも重要視したキーパーソンが参加したかどうかくらいで良い。
ぶっちゃけ、キーパーソンがイベントに参加してくれるなら次回の開催は問題ないし、キーパーソンが離れてしまったら次回の開催は危うい

その5. 誰かに引き継ぐことをゴールにする

誰が誘うのかが重要なように、イベントも「何をするか」だけではなく「誰が参加しているか」が重要。

そして、イベントの熱量を保つためには、イベントの主催者が入れ替わることが大切。
「このイベントってずっとAさんが開催してくれてるんだよねー」というイベントは、だんだんとAさんの色に染まっていき、当初はイベントの内容に興味があって参加していた参加者も、段々と「Aさんの開催するイベント」という開催者をキーにした参加になっていきがち。
そして、代わり映えしないメンバーになった任意参加イベントは、熱量がなくなって自然消滅しがち…

なので、「ある程度やったら開催側から参加側にシフトする」というのを心に決めて、「次は私が主催しましょうか?」って言ってくれる仲間が出てきてくれるのが、実はイベント発案者の最高のゴールな気がする

まとめ

という感じで、ざっくりと「全員参加イベント」と「任意参加イベント」を開催する時に気をつけてきたポイントをまとめてみました。

結局、イベントの魅力って「何をするか」ではなくて、「誰が何をするか」が重要な気がします。
※ 「アーティスト本人が歌ってくれるライブ」と「知らない人のカラオケ大会」は同じ曲が聞けたとしても全く違うイベント
また、業務時間中に開催する場合は、タスク消化の工数とトレードオフになります。
そのため、「全員参加イベント」でも「任意参加イベント」でも開催することがゴールではなくて、イベントを開催しようと思ったときに目指した目標を見失わないようにするのが大切だなと、改めて自分のまとめを見て思い直しました。

これ以外にも、任意参加イベントだと開催・運用費用は大きなポイントになりますが、そこは参加者の関係性によって臨機応変柔軟に対応ってことでお茶を濁しておきます。

おまけと注意

業務時間外の全員参加必須イベント

例えば「全員参加必須のカラオケ大会」とかは、基本的にはやらないほうがGood
平成初期の社員旅行、忘年会みたいな感じで、刺さるチームには効果的かもしれないが、できればやりたくないメンバーが9割を占める印象。
みんなをHappyにしたいって気持ちが暴走すると計画しがちなイベントなので、「このイベントってみんなが笑顔になる?」を心に忘れず刻んでおきたい

社内で◯名以上が資格取得しなきゃダメなので全員参加の勉強会を開催する必要があるみたいなときこそ「業務時間内」のイベントとして設計したいものである…

業務時間内の任意参加イベント

例えば「業務時間中の勉強会」とかは、「どうしても外せない業務」のハードルをめっちゃ下げた全員参加イベントとして設計したほうが良い結果に着地できる印象。
どうしても外せないを「インシデント等の緊急のあるタスクを抱えている人以外は参加」→「タスクの状況的に参加してもいいかなーって思った人は参加してもらえると嬉しいなー」くらいにするイメージ。

業務時間内にやってる場合費用対効果を突っ込まれがちだけども、参加メンバーが減少してきた時にもう一度盛り上げるのが難しいかったり、イベント立ち上げたときと自分の業務状態が変わってイベント参加するのは良いけどイベント開催

ほんとうの最後に

という感じで、ヤプリ Advent Calendar 20231日目の記事でした。

明日以降も、ヤプリメンバーが思いの丈を記事にしてくれるので楽しみにしてください

https://adventar.org/calendars/8946

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