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AWS;スプリント1-5

スプリント1-5: AMI / インスタンスタイプ / キーペア / EBS
1. 仮想サーバーの基本構成
AWSでEC2を立ち上げる際には、以下の要素を組み合わせて仮想サーバーを構築します。
- AMI (Amazon Machine Image)
- インスタンスタイプ (CPU・メモリのスペック)
- EBS (Elastic Block Store: ストレージ)
- キーペア (認証用の秘密鍵と公開鍵)
- ENI (Elastic Network Interface: ネットワークアダプタ)
これらを理解することで、EC2を自由に設計・運用できるようになります。
2. AMI (Amazon Machine Image)
AMIは、**OSやソフトウェアの設定を含む「サーバーのひな型」**です。
EC2を起動するときに「どんな環境からスタートするか」をAMIで選びます。
- 例: Amazon Linux 2, Ubuntu, Windows Server, Red Hat Enterprise Linux など
- 企業独自に作ったカスタムAMIを利用すれば、統一された環境を一気に展開可能
:::tip 補足
AMIには「ルートボリュームの種類 (EBSベース or インスタンスストアベース)」があります。
一般的には EBSベース が推奨されます。
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3. インスタンスタイプ
インスタンスタイプは、仮想サーバーのハードウェアリソース (CPU・メモリ・ネットワーク性能) を定義します。
命名規則
例: t2.micro
-
t
: ファミリー名 -
2
: 世代番号 -
micro
: インスタンスサイズ(スペック)
代表的なファミリー
- T系 : CPUバーストが特徴(低コストで小規模ワークロードに向く)
- M系 : 汎用タイプ(バランス型)
- C系 : コンピューティング最適化(CPU重視)
- R系 : メモリ最適化(大規模データ処理・インメモリDB)
- P系 : GPU搭載、高速コンピューティング最適化(機械学習・AI)
- H系 : 分散ファイルシステム向け
:::info 補足
最新世代(例: M7g, C7g)は Graviton3 (ARMベースCPU) を採用しており、
従来型に比べてコストパフォーマンスが高いのが特徴です。
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4. EBS (Elastic Block Store)
EBSは、EC2にアタッチする外付けディスクです。
仮想HDDのような役割を持ち、EC2のデータを永続化できます。
- 特徴:
- インスタンスを停止・終了してもデータを保持可能
- サイズを後から変更できる(スケーラブル)
- SSD系(gp3, io2)やHDD系(st1, sc1)を用途に応じて選べる
5. キーペア
EC2にログインするための 秘密鍵と公開鍵のペア です。
- 秘密鍵: 手元に安全に保管
- 公開鍵: EC2に登録
:::warning 注意
- 秘密鍵は再発行できないため、ダウンロード後は紛失しないように管理する必要があります。
- 紛失した場合は、新しいキーペアを作成し、EC2に登録するしかありません。
:::
6. まとめ
- AMI = サーバーのOSやソフトの「ひな型」
- インスタンスタイプ = CPU・メモリ・ネットワーク性能を定義
- EBS = 外付けディスク(永続ストレージ)
- キーペア = ログインのための認証情報
これらを理解すると、EC2の設計やトラブル対応がスムーズになります。
図解イメージ(補足)
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│ EC2 │
│ ┌──────┐ │
│ │ AMI │ │ ← サーバーのひな型
│ └──────┘ │
│ ┌──────┐ │
│ │EBS │ │ ← 外付けディスク
│ └──────┘ │
│ キーペア 🔑 │ ← SSHログイン用
│ ENI 🌐 │ ← ネットワークIF
└───────────┘