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MacBook 研究室環境2024

2024/03/06に公開

KOGIくんの研究室の標準環境(2024年度版)です。
新人さんは、まずは標準環境にあわせて設定してみてください。

新しくMacを起動したら

  • ユーザ名は、英字と数字でつける(日本語や空白は使わない)
    • パスワードは絶対に忘れない
  • キーボードやトラックパッドに慣れる
  • ターミナルを使えるようにする
  • brewを最初に設定し、できる限り brew でインストールする

注意: MacBook はいつでもクリーンインストール(つまり、購入時の初期状態に戻してインストールし直すこと)ができます。なんか設定がおかしくなったという場合は、必要なファイルをバックアップし、クリーンインストールした方が早いことがあります。

Mac に慣れる

まず、システム設定をしながら、Mac に慣れていきましょう。

  1. 「このMacについて」を開いて、macOS のバージョンを調べる
  2. 「システム環境設定..」を開いてみる

macOSのバージョン

macOSのバージョンは、4月の時点で最新版を使うようにしてください。

注意: 2024年4月の最新版は macOS Sonoma 14.x です。

古いmacOSが入っている場合は、最初にソフトウェアアップデートでmacOSを更新してください。学期の途中、卒論執筆前にアップデートするのはお勧めしません。

システム環境設定

システム環境設定は、macOSのシステム設定を行います。

ここでは、次の通り、設定してみましょう。

  1. 「トラックパッド」 (MacBook がはじめての人は)使い方を学ぶ
  2. 「キーボード」 を設定する (記号の代わりに\が表示されるようにする)
  3. 「情報」 のコンピュータ名を変更する
  4. 「プリンタとスキャナ」(研究室の学生は先輩に聞いて)ネットワークプリンタの設定をしておく

コンピュータ名

コンピュータ名は「短くて愛着のわく名前」にしましょう。常に、ターミナルに毎回、表示されるようになるので、早く変更しましょう。

ターミナル(Terminal)を準備する

ターミナル (terminal) とは、Mac に標準で付属している UNIX系端末エミュレータです。UNIX コマンドを用いて、macOSの細かい操作や設定ができるようになります。

Dockから起動します。

Dock-fs8.png

Dock の[Launchpad] -> [その他]から[ターミナル(Terminal)]を起動します。

ターミナルが開くと、次のような画面が開きます。

terminal-fs8.png

ちゃんと、先ほど設定したコンピュータ名に変更されていることも確認しておいてください。

Dock にターミナルアプリを登録しておくといいでしょう。
  1. ターミナル (Terminal) はよく使うので Dock に登録しておきます
  2. 代わりにあまり使わないアプリは、Dock から消しておきます。

Dock2-fs8.png

Homebrew(brew): パッケージ管理

Homebrew は、必要なコマンドやアプリケーションを依存関係を解決しながらインストールするための便利ツールです。

homebrew-fs8.png

Command Line Tools がうまくインストールされないときは

事前準備(忘れないでください)

Apple 社が提供している開発者向けのコマンド(Command Line Tools) を一式インストールしておきます。
ターミナルから、 次のように入力して [Enter] キーを押してください。

$ xcode-select --install

すると、Comand Line Tools をインストールする画面が立ち上がります。
ここで、[インストール] を選択しておしてください。(XCodeはインストールする必要ありません。)

あとは、Apple 社から自動的にダウンロードして、開発者向けのコマンドが一式インストールされます。ここで、C/C++ コンパイラや git コマンドなど、重要なコマンドが全てインストールされます。

(注意)Xcode-select からインストールできない場合

時々、Apple 側の配信ミスで、xcode-select からComand Line Tools がインストールできない場合があります。

xcode このソフトウェアは、現在ソフトウェア・アップデート・サーバから入手できないため、インストールできません。

少し面倒ですが、Apple公式サイトからも取得してインストールします。

  • More Downloads for Apple DevelopersCommand Line Toolsと検索
  • 自分の環境のOSとXcodeのバージョンの組み合わせに一致するものを選択してダウンロード後にインストール。

brew のインストール

Command Line Tools のインストールが完了したら、 brewをインストールします。

次のコマンドをターミナルにコピペします。

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

最後に、Next step と出てくるので、次のようなコマンドをターミナル上で打ち込みましょう。

echo 'eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"' >> ~/.zprofile
eval "$(/opt/homebrew/bin/brew shellenv)"

brew の使い方

Homebrew は、次のように brew コマンドでインストールしたいコマンド名を指定すると、必要なソフトウェアやライブラリの依存関係を調べて、最新版をインストールしてくれます。

まずは、練習として wget コマンドをインストールしてみましょう。

% brew install wget

これでwgetコマンドが使えるようになりました。

今後、何かをインストールしたいときは、brew install (コマンド名)のように入力すれば、インストールできます。

また、brew listと打てば、brew でインストールされたコマンドを確認できます。どんなコマンドを入れるといいかは、先輩などのMacBookを参考にさせてもらうとよいでしょう。

$ brew list
boost		gettext		libpng		openjpeg	python@2
cairo		ghostscript	libtiff		openssl		readline
ccache		glib		libtool		openssl@1.1	solidity
cmake		go		little-cms2	pcre		sqlite
docker		graphviz	llvm		pixman		swig
ethereum	gts		maven		pngquant	tree
fontconfig	icu4c		minimal-racket	poppler		unzip
freetype	jasper		netpbm		pypy		webp
gd		jpeg		node		pypy3		xz
gdbm		libffi		nodebrew	python		z3

注意: 必要なときにインストールすればいいので、闇雲にやたらにインストールする必要はありません。

Caskと最初に入れておくと良いもの

Homebrew は、もともとコマンド型のツールをインストールするコマンドでしたが、cask オプションを追加すると、アプリケーションもインストール可能になります。

早速、授業と研究室の Slack を追加しましょう。

% brew install --cask slack

Zoom もインストールしてなければ、インストールしておきましょう。

% brew install --cask zoomus

Office 365 もインストールしておきます。(ちょっとダウンロード時間がかかります。)大学のOffice365ライセンスでアクティベートできます。

% brew install --cask microsoft-office

Google 系のサイトと相性がよいので、Chrome もどうぞ

% brew install --cask google-chrome

最後に、英語のドキュメントをばりばり読まなければ、情報系のエンジニアリングタスクは進みません。機械翻訳ツールのDeepLは必須です。

% brew install --cask deepl

プログラミング環境

エディタ

倉光研究室の標準エディタは、Visual Studio Code です。

インストール
% brew install --cask visual-studio-code

brew で、Visual Studio Codeをインストールすると、
ターミナル上では code コマンドで使えるようになります。

$ code (フォルダ名)
Latex文章作成環境

研究室では、論文はLatexで書きます。

インストール

brew コマンドでインストールできますが、インストールするのに時間がかかるので注意しましょう。

% brew install --cask mactex-no-gui

MacTeX のベースとなっている TeX Live のリポジトリをアップデートします。

% eval "$(/usr/libexec/path_helper)"
% sudo tlmgr update --self --all

TexStudio

Texファイルの編集は、Visual Stdio Code派とTexShop派、TexStudio派に分かれます。TexStudioが初心者に優しい気がします。

インストール
% brew install --cask texstudio
% mkdir Tex
% cd Tex
% touch myfirst.tex     #空のファイルを作る
% open myfirst.tex      #texファイルをTexStudioで開く

<img width="774" alt="スクリーンショット 2020-04-23 20.41.22.png" src="https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/57754/2ea98b04-73ac-0a33-d313-615871ac736c.png">

TexStudioのmyfirst.texの編集画面に、以下のサンプルを貼り付ける

% テンプレート(スタイル)を指定する
\documentclass{jsarticle}
\title{タイトル}
\author{倉光}
\begin{document}
\maketitle
\section{はじめに}
この文書は,ごく基本的なレポートや論文の例を示すものです。
実際にこのソースを入力してタイプセット(コンパイル)し,
タイトル,著者名,本文,見出し,箇条書きがどのように表示されるかを
確認してみましょう。

\section{はじめに}

箇条書きの例です。

\begin{itemize}
  \item ちゃお
  \item りぼん
  \item なかよし
\end{itemize}

数式の例です。
\[
f(x) = x^2 - 1
\]

\section{おわりに}

このソースをいろいろと変更して慣れましょう。

\end{document}

TexStudio 日本語設定

最初に日本語Latexをタイプセットできるように設定する必要があります。
画面左上のTexStudioの設定を開いて、latexplatexに変更します。

<img width="880" alt="スクリーンショット 2020-04-23 20.40.34.png" src="https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/57754/c882bade-db0d-1462-d843-4ea2cb42d7e8.png">

<img width="818" alt="スクリーンショット 2020-04-23 20.40.53.png" src="https://qiita-image-store.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/0/57754/c9606a63-a413-4d7c-90d6-cb46ffe99a28.png">

これらの設定ができたら、▶︎▶︎ボタンを押せば、タイプセットされてPDFが出力されます。
うまくいかない時は、先輩の設定を見せてもらって参考にしてください。

MacBookを使っていて、トラブルに合わないために

最後に、Macを安全に使うためのの注意です。

  • OneDrive, Github などに、バックアップアップをとりましょう
  • セキュリティ・アップデートをしっかり実施してください。
  • OSのバージョンアップはなぜか10月〜12月頃が多いのですが、色々トラブルの原因になります。
    • 卒論などを書いている時期は控える

どうしようも挙動がおかしくなったら、クリーンインストールという手段があります

  • 見極める
  • 必要なファイルをバックアップする
  • Command+R (危険なので、詳しくは調べてください)
    • HDDを初期化
    • ネットワークからOSをインストール

Macは、これでいつでも購入時の状態に戻ります。
brewで環境構築するようにしておけば、半日程度で仕事に復帰できます。

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